「そうですか・・なら・・あの、でも、何故私達だけを招待してくださったのですか?」リンダは言った。「何故って、あなた達が好きだからよ。それだけなんだけど。」とアルテミス。

 

「でも、他の兵士の中には勘ぐる者もいるかもしれません。嫉妬とか・・。」とハマンは言った。周りからあらぬ中傷をされるのを恐れているのだ。

「勘ぐる?どんな?」とアルテミス。

 

 

「うまく取り入りやがってとか、そう言う奴っているんです。」とハマン。

「もしそんな人間がいるなら報告して、すぐに殺すわ。」とアルテミス。その顔は全く悪いこと、恐ろしいことを言っている感じではない。

「いえ!殺さなくても、大丈夫です・・ちょ、ちょっと注意くらいで・・。」とリンダ。

 

「甘いわね。単なる注意なんて火に油よ。だから殺すの。でも、あなた達がそんなに拒否反応を示すなら辞めるわ。あなた達は良い人なのね。」アルテミスは彼らの心を読んでいた。心の中では殺すのは可愛そうだと思っている。彼女は、まだ全ての収容者の心を読んではいないが、かなりの人数の心を読んでいた。その中にはアルテミスを殺そうと計画しているものは見つからなかった。

 

「この子の名前はサクラ。日本語なの。綺麗な花の名前。」アルテミスは虎を撫でながら言った。サクラはアルテミスに頭をこすりつけている。

 

アルテミスが、ここにいるサクラや、リンダ、そしてハマンの心を繋げている為、サクラは全くリンダ達を怖がらない。「可愛いでしょう?リンダ、撫でてみたら?大丈夫よ。この子は今恐れていないわ。」とアルテミス。恐る恐るサクラを撫でるリンダ。撫でていると可愛いい、と思いが溢れて来る「まあ、ほんとに可愛いわ。」