「あの子は・・ヨシュアって言うのね。そう、私に会いに・・お礼を言いたいって?まあ可愛い。」とアルテミス。

 

「アルテミス、考えすぎとは思いますが、あなたを暗殺しようとしているかもしれません。」とオリオン。

 

ヨシュアの画像の横に経歴が映し出された。「小惑星帯生まれ、あら、最近逮捕されたのね。テロリストを助けた容疑・・。でも小惑星帯の警察なんて、ほとんどがゴロツキの集まりでしょう?私は法を守らせるつもりよ。無法は許さない。今の指導者が従わないなら・・・その時は、キチンと対処するわ。」アルテミスは言った。

 

下級兵士達のテティスへの乗船は進んでいる。明日には、地球へ向けて出発出来るだろう。

「地球に帰って彼に会うのが楽しみだわ。」そうアルテミスは言った。

     

サバンナ

 

「すっげえなあ・・何でこんなサバンナを船の中に?」ハマンは言った。

「ここが、私の一番お気に入りの場所なの」とアルテミスは言った。彼女はテティスに収容した下級兵士の内、二人を動物園に招待したのだ。動物園とは言っても、かなり広いサバンナが広がっている。

 

「虎がいる!大丈夫なのかしら?襲ったりは?・・・。」不安そうにアルテミスを見ながらリンダは言った。「大丈夫よ。そんな事をしてはいけないって、分かっているの。もし、怒ってあなた達に危害を加えようとしても、私は優しく防ぐことができるわ。」とアルテミスは言った。