「奴らのロボットが入ってくるんだろう?」不安な様子でハマンは言った。彼は木星艦隊兵士の一人。良く言えば優しそうな顔をしている。しかしホントは自分の利益第一のエゴイスト。

 

「でも、私たちには危害を加えないってアルテミスは言ってるわ。」リンダ・マグリヨッコは言った。

「お前・・それを信じるのか?」とハマン。彼はロボットが自分たちを攻撃すると思っている。

それを聞いてリンダは言った。「殺す気なら、とっくに殺せてるわ。私達より遥かに進んだ技術を持ってるのよ?」

 

「ロボット達に抵抗してはいけません。攻撃されれば、その人を殺します。ロボットが破壊するのは、武器に関連する部分のみです。」アルテミスは言った。その言葉の通り、ロボット達はレーザー装置そのものと制御コンソールを破壊した。

 

しかし、いけないと言っているのにロボットを銃で撃つ者がいた。ロボットはなんの躊躇もなくその人をレーザーで焼き殺した。全てのロボットを管理しているのはオリオン。

穏やかな彼でも余りに愚かなその行為に何の哀れみも躊躇もなかった。

 

「数人の兵士が発砲してきたので殺害しました。」淡々と報告するオリオン。

「そう。それはやむを得ないわね。分からないわ。勝ち目もないのに何故?・・もしかしたらその人達は死にたかったのかもしれない。それなら彼らの望みを叶えたことになるのね。良かったわ。」アルテミスは言った。