女と共にいます。」と秘書官。「それは・・どういうことだ?」ますます表情の険しい大統領。

 

「ヤマグチ司令官一人を除いて、全員がアルテミスという少女に従っている、とそう言っています。」と秘書官。

「合成ではないのか?」と大統領。「今解析しています。しかし今の所、加工の痕跡は発見できません。通信にはお答えになりませんか?」秘書官は言った。

「いや・・そのアルテミスという少女を見てみたい・・」大統領は言った。

 

大統領執務室に映し出されるアルテミス。「こんにちは、大統領」アルテミスは言った。

「お前は誰だ?何故、合衆国軍の艦長たちはそこいる?アルテミスと言ったか・・。君達・・艦長ともあろうものが、何故この少女に従っているのだ?どういうつもりなのだ。」と大統領は言った。

 

その言葉をアルテミスは少し小首をかしげながら聞いていた。金髪が肩にかかっている。瞳は気だるそうだ。どうしようかしら・・少し面倒になってしまったわ・・アルテミスはそう思っていた。この距離では、力を使ってこの大統領を殺すことはできない。遠すぎるのだ。

 

「私たちに従ってもらいたいの。できれば殺したくはない。戦わずに降伏してくれないかしら?」アルテミスは率直に言った。そして、この時点から合衆国大統領には何も言わずに、地球圏のテレビやインターネットなど、あらゆる周波数でアルテミスと大統領の会話を放送し始めた。