薄利多売ゲームに参加するな by キンコン西野

2020-11-05 10:08:50
テーマ:ブログ

※これは僕が勝手に短くまとめた文章です。あくまで自己流で、西野氏の本意とは異なる可能性が高いので、その点だけはご注意、ご理解下さい。



毎度恒例の近況報告からさせてください。

クラウドファンディング『SILKHAT』内で募集させていただいております「西野亮廣オンライン講演会 ~マーケティング講座【上級編】~」の受講者が現時点で3700名を突破しました。


こちらは、作品・商品・サービスを「いかにして届けるか?」「いかにして人を巻き込むか?」を、僕の実例を元にお話しさせてもらう講演会で、サロンに投稿した記事を元に、さらに深掘りしていくような内容となっております。


そして、もう一つ。

『えんとつ町のプペル』と『ローソン』さんとのコラボ企画が、いろいろ始まっております。

Loppi限定で、「オリジナルバッグ付きのムビチケ」を販売させていただいたり、ローソン店内のマルチコピー機にて、「オリジナルミニギフトボックス」が作れるペーパークラフト(330円)が登場したりしております。

昨日、実物を見させていただいたんです。感想は「めちゃくちゃカワイイ」です(笑)


完成形は「からあげ君の容器のデラックス版」みたいな感じで、小物を入れておいたり、小物をプレゼントする時に、めちゃくちゃ合うと思うので、「えんとつ町のプペル ローソン」で検索して、一度、ご確認ください。


そんなこんなで本題です。

今日は「薄利多売ゲームに参加するな」というテーマでお話したいと思います。


踏み込んだ話は、今度の「西野亮廣オンライン講演会 ~マーケティング講座【上級編】~」で話させていただきますが……


一つ、もう皆が分かっている確かなことは、「ほとんどのサービス提供者は、薄利多売競争に巻き込まれたら、未来はない」ということですね。

そもそも日本においては人口が減っているわけですし、次に、世界規模でサーボスを展開しようと思ったら、やっぱりどこまで言っても「薄利多売」は業界最大手が勝つ競技であることは間違いない。

その中で、どう戦っていくか? 
どう会社を守っていくか?
どう社員を守っていくか?
どうチームを守っていくか?
ということが、チームリーダーには求められている。
ここは絶対に無視できないんですね。

僕も僭越ながら、本当にたくさんのスタッフや、たくさんの方の想いを守る立場にありまして、「さて、どうやって守っていこうかしら?」ということは毎日考えています。

つまり、言い方を変えると、「どう、薄利多売ゲームから脱却しようかしら?」です。

その答えの一つとして、月並みですが「ブランドになる」があると思います。

言ってしまえば、ブランドロゴに価値・信用があれば、「商品の値段を下げる」ということを集客装置にする必要がなくなるので。

で、「ブランド」って、理念そのものなので、ブランド作りは「打ち手を制限する」ということだと思うんですね。

ニーズがあるからといって、なんでもかんでもホイホイやっちゃうと、世間一般との摩擦面がなくなってしまって、無色透明になってしまう。

そんなわけで、たとえば僕の場合だと『えんとつ町のプペル』をブランドにしなきゃいけないわけですが、ここで難しい問題があって、「なんでもかんでもやるのはNGだけれど、名前が広まらないと、その名前は価値を生まない」というパラドックスがありまして、ここをどうしようか?と思ったんですね。

それこそ映画となると、映画公開に合わせて、いろんなグッズや、いろんなコラボ商品が出るわけで、それをイチイチ「それは、やれません。それも、やれません」としてしまうと、そもそも作品が広まらない。

作品の内容とまったくリンクしていなくても、たとえば「えんとつ町のプペル納豆」が出たら、納豆好きには『えんとつ町のプペル』の存在を知ってもらえるわけで、ここが難しい。

「認知を獲得すること」と「理念を守ること」が、ときどき、ぶつかっちゃうんですね。

そこで、僕らは「えんとつ町のプペル」とは別に「CHIMNEY TOWN」というブランドを作りました。

「CHIMNEY TOWN」の商品と、世にある「えんとつ町のプペル」の商品とで、何が違うかというと、「西野亮廣の監修が入っているか、否か」です。

「CHIMNEY TOWN」というロゴが入っている商品に関しましては、ブランドのデザイナーとして「カンカンさん」に入っていただいて、デザインの過程から、逐一チェックさせてもらっています。

昨日、お話しさせていただきましたが、OWNDAYSさんとのコラボにしたって、どう考えたって長い付き合いになりそうだし、「CHIMNEY TOWN」として関わらせていただいていて、いわゆる映画のワンシーンをコピペしたものではなくて、パッケージの形に合わせて、一つずつ一つずつゼロからデザインさせてもらいました。

允・セサミさんとコラボさせていただいた「えんとつ町の食器用洗剤」にしてもそうです。

パッケージデザインを仕上げるまで、「ああ、でもない…こうでもない」と、何度も何度もやり直して、完成に至りました。

当然、この調子でゼロからやっていると、「CHIMNEY TOWN」で取り扱う商品数は減ってしまうのですが、この作業に積み重ねが、まず間違いなく、2年後あたりから効いてくるだろうなぁと思っています。

「えんとつ町のプペル」の商品と、「えんとつ町のプペル」の商品の中でも、「CHIMNEY TOWN」というロゴが入った商品との間には、そういった違いがあるんです。

ブランド作りというのは、皆さん、他人事じゃないと思うので、「自分のブランドを、どう作り、どう守っていくか?」は是非、一度、考えてみてください。