ファイアーエムブレム風花雪月 感想 SRPGというよりキャラゲー | お腹ポチャリーマンのゲームレビューブログ

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今回はファイアーエムブレム風花雪月の感想を書いていきます。
Nintendo Switchのソフト第二弾の感想記事です。
最初はネタバレなし、後半ネタバレありです。

去年末にゼノブレイド目的で買ったSwitchですが、この風花雪月はファイアーエムブレム史上最高傑作とよく聞きます。

ファイアーエムブレムシリーズはシミュレーションRPGというけっこうマイナーなジャンルです。
僕はスパロボが好きなのでSRPGは大好きですがFEシリーズはプレイしたことがなかったです。
一手一手めちゃくちゃ考えるのがやりごたえあって大好きなジャンルなんですよね。
その中でもFEシリーズは有名なのでとても興味がありました。
せっかくSwitch買ったし最高傑作ってよく言われてるしやってみるかーと思ってプレイしました。


個人的なゲームの評価を10点満点で
世界観設定 9
キャラクター 10
音楽 9
シナリオ 3
戦闘 5

総合 5

って感じで個人的には期待をかなり下回ってしまうゲームでした。
特にシナリオと戦闘に期待していたのにその部分がかなり期待外れだったのが悲しい。

自分のルート選択と難易度選択をミスった感もあるのですが。

キャラゲーとか恋愛シミュレーション的な部分は物凄く作り込まれています。
歯ごたえのあるSRPGを期待していたら実は乙女ゲーでした。
冗談抜きで本当に恋愛シミュゲーくらいに考えておいた方がいいと思います。
難易度は選択できるけどそれも罠がありました。
そんな感じのグチ多めの感想記事になります。

良かったところ微妙だったところをまとめるとこんな感じ。

良かったところ
・キャラクター同士の会話パターンの作り込みが凄すぎる
・シナリオの世界観設定は面白い
・戦闘中の音楽がとても耳に残る
・育成の自由度が高い

微妙だったところ
・周回前提の物語構成だけど内容がかなり被るので周回がだるすぎる
・最初にやらない方が良さそうなルートを普通に最初にやっちゃってクソゲーだと感じた
・他のルートもシナリオはけっこうガバガバで酷い
・主人公が無口で選択肢で口も動かない
・難易度ノーマルがヌルすぎる
・難しいマップも難しいというより敵の長距離射程がウザい
・散策パートと育成パートが長くてテンポ悪い


こんなんSRPGじゃなくて乙女ゲーじゃん!!!

本当にこの感想につきます。
乙女ゲーとしては面白いかもしれないけどSRPGとしてはクソゲーたと思ってしまいました。

戦闘はヌルすぎたとはいえある程度面白いとは思ったけど、それなら他のやりごたえのあるSRPGやった方がいいと思いました。

FE最高傑作とよく聞く風花雪月ですがSRPGのジャンルがマイナーだから一般受けするのは戦闘を面白くするよりキャラクターにフォーカスした方がいいのかもしれないです。実際にその路線が成功して高評価を多く獲得したのは凄いと思います。
キャラデザが女性が好きそうな印象だったので女性人気が出たのかなと思います。
男の僕から見ても女性キャラより男性キャラの方が魅力的に見えました。

友人からFE面白いからやってみなよって勧められていて、従来のシリーズからかなり路線変更したのは知ってますが風花雪月がホントにハマらなかったので他のFEシリーズやりたいと思えなくなっちゃいました。
他のFE作品はこんな感じではないんだろうけど。


とはいえまず良かったところについて書いていきます。
ここはネタバレなしです。

・キャラ同士の会話パターンの量が異常
風花雪月は士官学校の先生になって生徒と一緒に戦っていくという設定で、仲間になるキャラクターの数がけっこう多いです。
キャラクター同士に支援レベルという好感度みたいなものがあって、支援レベルが上がるとキャラ同士の支援会話というショートストーリーが見れます。

その支援会話のパターンが尋常じゃないくらいあります。
普通のゲームで主人公と他の全キャラとの会話を作り込んでいるのはまあわかります。

でも1学級8人いて学級内の8人の中でも全生徒同士の支援会話パターン(8✕7÷2=28通り✕ 2〜3レベル=70通りくらい)が作られているのが驚きでした。
さらにそこに主人公、他学級生徒、他の先生との支援会話のパターンがあってどんだけ作りまくってんだって思いました。

なので各キャラクターの個性だけでなくキャラクター同士の関係性がどのように発展していくかも楽しめます。
ここの力の入れ方は凄すぎますね。
僕はカップリングとかにあまり興味ないのでそこまで惹かれる要素ではなかったのですが、とても丁寧に作りこまれているなーってことは感じました。


・シナリオの世界観の設定
世界観はけっこう面白かったけどこれはネタバレになるのでのちほど


・音楽がとても良かった
SRPGなので1つの戦闘ステージがけっこう長いので戦闘BGMはずっと聞いていることになるのですが、これがなかなか耳に残って印象深かったです。
エンディングでボーカルが入るのはめちゃアツい!

・育成の自由度の高さ
味方ユニットがなれる兵種が豊富で何にさせるか迷います。
初級兵種から最上級のクラスまであってどんなルートで育てていくか選択肢がとても豊富なのが面白かったです。
ユニットも得意不得意があってオススメ育成ルートはあるけど基本的にはどんな兵種にも育てられるくらい自由度高いのはいいですね。
何周でもやりこみできる要素だと思います。



ここから微妙だった点を書いていきます。

主にシナリオ面と戦闘面で不満がありますがネタバレ回避のために先に戦闘面について。

・ノーマルモードがヌルすぎて表記変えてほしい
ゲームの難易度がノーマル、ハード、ルナティックの3種類あり、戦闘楽しみたかったけどノーマルはFE初めての人向けみたいなことを書いてあって散々悩んだ挙句、ハードという名称にビビってノーマルで始めました。
説明文からもヌルそうな印象はあったのでかなり悩んだんですけど、シリーズやったことないのに最初からハード選ぶのもなかなかハードル高いなと思ってハードは選べませんでした。

そしたら簡単すぎてクソつまらなかったです。

ノーマルモードは実質イージーで、ハードモードが実質ノーマルです。
制作サイドもおそらく分かってるけどそういう表記にしてると思われます。
だったらそう表記しろや!!!って思いました。

ユニットロストするシビアなイメージがあるゲームで最初からハードモード選ぶのハードル高いと思うんですよね。
シリーズ初プレイなら尚更。
しかも途中で難易度変えられないし、ある程度進んで変えたくてもやり直すのしんどいです。
そのせいで普通にSRPGを楽しみたかった人が素直に楽しめないんじゃないかと思いました。
そこが本当に不親切に感じて楽しめなかったところかなと思います。


・後半の難しいマップは難しいというよりウザい
前半は簡単ですが後半になるとある程度難しくなってきます。
でもその難しさの要因として敵が強くなるって感じではなく、こっちの射程外から砲台でチクチク攻撃してくるのを早くなんとかしないといけない感じの難しさなのが微妙でした。
敵は基本的にワンパンで倒せる敵ばっかです。
個人的にはこの敵強いなーっていう難しさを期待していたんですが、だいたい遠距離攻撃がウザいだけのマップなのが残念。
ストレスなだけで全然面白くないです。
人じゃないモンスターユニットに強い敵がいるんですがこれじゃない感がすごい。
普通の人型ユニットで強い敵が欲しかった。

計略のバランスの悪さも微妙でした。
計略っていう範囲攻撃みたいなのがあって、雇っている騎士団によって効果が変わってくるけっこう強いコマンドです。
計略コマンドで攻撃を当てると反撃受けない、移動させない、ステータス低下の効果などがあってなかなかのぶっ壊れ性能でした。
回数制限があるので乱発はできないですが。
ただこれは敵が計略してきた時も同じで、味方が計略くらうと反撃不可、移動不可、ステータス低下になるのがかなりストレスでした。
敵が動けなくなるのはそこまで嬉しくないけどこっちが移動不可になるのは本当に最悪でした。
こっちが使った時の有効性よりもくらった時のストレスの方がかなり上回ってるコマンドなので正直いらないと思いました。

そんな感じでSRPGが好きだから多少は楽しめたけどSRPGの中では最低ランクの戦闘の面白さでした。


・散策と育成パートが多すぎてテンポが悪い
ゲームの進行としてはカレンダー方式で日付が進んでいき月の終わりにメインの戦闘があります。
最近やったゲームだとペルソナ5みたいな感じ。
ペルソナ5の時も思ったけどカレンダー方式で進んでいくのはあまり好きじゃないですね。
毎週学校内を散策して会話するパートと授業して育成するパートがあるせいでめちゃくちゃゲームのテンポが悪いです。
散策3 育成3 戦闘1くらいの頻度です。
散策はいろんな人と会話できますがこれだけ多いとダレる。
ロケーションも変わるわけでもなくずっと学校内だけなので飽きます。でもやらなければ育成できないのでイヤイヤやってました。同じところを何回も何回も何回も何回も練り歩くのがめんどくさくて微妙でした。

最近発売されたSRPGのトライアングルストラテジーはストーリーパートが長くてテンポが悪いってききますが、ストーリーパートが長いのはけっこう好きです。
でも風花雪月のようなストーリーは短いけどひたすらキャラ深掘りするだけみたいなのは微妙でした。


ここからストーリーについて書いていきます。
最初は核心にふれないで、後半からネタバレありで書いていきます。

・周回前提のストーリー構成がだるすぎる
風花雪月はルートが3つ(正確には4つ)あります。
プレイする前は普通に全ルートやりたいなと思ってましたがだるすぎて2ルートで限界でした。
1つめでけっこうきつかったけどさすがに1ルートだけは作品としてもったいないんじゃないかと思って2ルート頑張りました。かなり苦痛だったけど何か変わるんじゃないかと思って。1周目がクソすぎてツラかったけど2周目のストーリーはそれなりに楽しめました。
1つのルートだけだとあんまり全体のことがわからないです。

複数ルートあるのは知っていましたが周回するならそれなりにストーリーに飽きない工夫されてるのかなと思ってました。
実際はそんなこと全然なくて前半の展開はほぼ同じです。話すキャラが違うだけ。
後半からルートごとに少し変わってきますが2つは展開ほぼ同じ、3つ目は2マップだけ違う、4つ目はほぼ違うという感じです。
1ルートだけ全然違うけど他3つはほぼ同じなんですよね。
しかも1周に80時間くらいかかるのでそんな何周もできないです。

僕は全然違うルート2つをプレイしましたがそれでも前半が同じすぎて苦行でした。


・最初にやらない方が良さそうなルートが普通に最初からできちゃう
周回がだるいのでルート選びはけっこう重要になると思います。

ここらへんからネタバレ増えてきます。
個人的なおすすめルートを言ってそのあとネタバレありで書いていきます。





個人的に最初にやった方がいいルートは青か黄色かなと思います。
最初やるときにおすすめルートをちょっと調べてみたらどのルートでも問題ない、気に入ったキャラがいる学級で大丈夫!ってのを見たのでそうしたら後悔しました。
級長のエーデルガルトが可愛かったので軽い気持ちで赤選んだんですよね。
でもこれは最初にやるべきじゃないなと思いました。



ここからがっつりネタバレ。





赤のエガちゃんルートだと明らかに物語の裏側っぽい話なので、最初にやると物語の表側も全然理解してないのに色々とストーリー展開されてもよくわからないんですよね。
赤のエーデルガルトって後半で戦争を引き起こして明らかに悪者になるじゃないですか。
エガちゃんが炎帝って明らかになってから本当にエガちゃんルート行くかの選択のときに、全然エガちゃん理解できないけど話だけは聞きたいからエガちゃんルートを選んだんですが、戦争を引き起こした動機に全然賛同できませんでした。
教会とか王国とか同盟が全然悪いことしてないのに攻め入るのがついていけなくて冷めてしまいました。
一応教会ルートも選べるけど理由もわからずいきなり自分の生徒と敵対できないです。

レア様がいきなり白い竜に変身するのもいきなりすぎて、唐突なネタバレくらった感じでポカーンでした。
終盤でエガちゃんと青のディミトリ王子が意味深なことを言い合うのも、初見で赤ルートだと意味不明でした。
本当は青ルートでディミトリとエガちゃんの関係が明らかになるのに、最初に赤ルートだと何もわからないままディミトリのエガちゃんへの深い憎しみが描かれるので初見で赤ルートをやるべきじゃないと思います。
なんでディミトリがこんなにもエガちゃんを憎んでいるのか全く理解できませんでした。

そもそも最初から赤ルートを選べないようにした方がいいんじゃないかと。他のルートやってから赤やるべき。
自分が最初に赤のエガちゃんルートを選択してクソゲーだと思ってしまったので。
まあ最初から赤ルートですごい楽しめる人もいるんだろうけどかなり特殊な物語って印象になると思います。

そのあと2周目で青ルートやった時はストーリーはけっこう面白いところあったと思えたので、クソゲーになりえそうな不親切設計はやめてほしいと思いました。
ただつまらないってわけじゃなくて、自分の選択次第ではもっと楽しめたんじゃないかっていうところがとても悲しくてFEシリーズにいい印象がなくなっちゃいました。


・他のルートのシナリオもけっこうガバガバ
前半で仲良くなった生徒達が後半で殺し合うっていう設定は斬新で面白いと思いますが肝心のシナリオがけっこう酷いなと思いました。

まず帝国が戦争起こす理由がよくわからないです。
エガちゃんは自分のような闇に蠢くものの被害者を出さないために戦争を起こしたらしいのですが、だったら闇蠢に戦争起こせば良いのではないかと思ってしまいます。
なんで教会や他の国を侵攻するのかよく理解できませんでした。

あと他の国との話し合いが圧倒的に足りないと思ってしまいます。
国同士が敵対していたっていうなら話し合いをしないのもわかりますが、元々そんなに敵対していないし、国のトップ達は士官学校の級友で交流があるんだから普通に話し合いすればもっと違う方法をとれたのでは?と思ってしまいます。
戦争起こすにしろ圧倒的に話し合いが足りないです。
エガちゃんが突然頭おかしくなったようにしか思えない。

そういうシナリオの大筋がとても違和感あったので物語に入り込めませんでした。


あとは3学級が戦い合うグロンダーズの会戦の展開も酷い。
ゲーム的には3学級がぶつかりあう盛り上がる部分だと思います。
僕が青ルートでやっていた時にグロンダーズで3学級がぶつかるのですが基本的に青学級と黄色学級は敵対していなかったんですよね。
敵は赤のエガちゃんだけで良かったはずです。

でも敵対する必要のない黄色級長のクロードさんが乱入してきて、視界が悪くて敵がわからん!乱戦の定め!とか言って青に攻撃してくるっていうバカすぎる展開で萎えました笑
共通の敵がいるのに青に攻める理由ないんですよね。
ここのマップは黄色の伏兵に嵌められて何人かロストしちゃうくらいには難しかった。
結局黄色軍は赤軍と一回も戦うことなく青軍に壊滅させられてしまって本当に何してんだって思いました。
クロードさんは策略を巡らせる智将って言われてるけどここは頭悪すぎて完全に恥将です。

ここは山場なんだからもっといい見せ方なかったんかと思いました。

キャラ同士の人間関係がメインコンテンツのようなものなのでメインストーリーはあまり面白くなかったですね。

・主人公が無口。口パクもない
主人公が無口キャラなのもあまり好きじゃなかったです。
元々主人公は話す方が好きなんですが、無口で無個性主人公もそれはそれでいいと思います。
ただこの風花雪月は主人公キャラはかなりストーリーに組み込まれてるキャラで、キャラクリもできないのに無口なのがとても違和感がありました。
これだけしっかりストーリーに関わるし個性もあるならちゃんと話してほしいです。
しかも選択肢を選ぶと身振り手振りだけで口が閉じたままなのがとても違和感でした。
そこは口パクくらいしてほしい。ドラクエの、はいいいえみたいな単純な選択肢じゃないんだからって思いました。



そんな感じで難易度とルート選択をミスってあまり楽しめなかった気がするFE風花雪月でした。

ゼノブレイドDEに続いて2本目のSwitchソフトもあまりハマれなかったのでSwitchは合わないのではと思い始めてます。

SRPG部分に全く満足できなかったので最近発売されたトライアングルストラテジーをやってみたいと思ってきました。

それではまた!