春 古い葉が微かに震え 街が緩み 森が緩み 生々しい緑が ぽつぽつと息吹いてゆく 僕はその輪郭を 一つ一つ指でなぞる 肌が鋭さに負けて 赤い記憶が流れ出す 新しい息に削られて 少しだけ僕が死んでゆく このまま空っぽになれたなら 真っ白な国の絵を描こう このまま何も変わらないなら 真っ赤な指の絵を描こう