歴史とは虹のようなものである
「知的生活の方法」(講談社現代新書)「歴史通は人間通」(育鵬社)などの名著で有名な 渡部昇一先生を尊敬している。渡部昇一先生は生前、言語学者オーウェン・バーフィールドの「歴史とは虹のようなものである」という言葉を引用されていた。歴史とは単なる事実の積み重ねではなく、虹のようなものである。歴史的事実という水滴を、日本という場所、現代という時代から、われわれの目を通して眺めた時に見えてくるもの。それこそ日本人にしか見えない虹が、国民の歴史である。自分の目に虹のように映る国を持てることが何よりの幸いである。と。私は、この歴史観ほど日本への愛情豊かなものはないと思っている。更に、語学の専門家である渡部昇一先生が語る歴史こそ、日本の良さとか誇りを次世代に伝えるものと思っている。米国の70年間のウルトラ・トップ・シークレットが公開されている時代に、歴史修正主義だなどと、学問の自由な探求を制限する、全体主義的プロパガンダに騙されてはいけない。日本の優秀な政治学者、経済学者、歴史学者は戦後、公職追放された。敗戦利得者である御用学者らは、日本の良さ誇りの弁明をせず、戦前の日本のそれらを否定し続けてきた。公職追放を免れた言語学者らの語りそのものこそが、戦前の日本の良さとか誇りを弁明していると思う。日本人として世界との架け橋となり、ご活躍されている方々から「自虐史観」を排除し、「自虐史観」教育のエリートとされる、所詮はプチエリートの、官僚、代議士、法曹界、財界、教育界、医療界、マスコミの面々の劣化、為体(ていたらく)を、我々起業家は叱咤し続けねばならない。