投資家の備忘録 ~ ia blog ~

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今や一般的となりつつあるヘッジファンドの投資手法であるロングショート戦略を取り入れ、クオンツトレーディング手法にて日本株を分析。投資手法やマーケット概況、ファクター分析結果(テクニカル分析結果)など掲載。
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2010/10/22 : 200日ボラティリティファクターが最も効いていました。

(ボラティリティが高い銘柄を買って低い銘柄を売れば益)


ここでボラティリティは 200日に対する(実株価ではなく)1日リターンの標準偏差 です。



ボラティリティ単体で作成したモデルではPLは出ませんでしたが


リバーサル系ファクターで作成したモデルにボラティリティファクターを入れると


収益が安定しました。特に株価の下落局面において収益が安定していたので


モメンタム系ファクターとしての機能をもっていると解釈されます。


株価が大きく下落し、ボラティリティが高いものを売りに低いものを買いに組入れる


(ボラティリティーが負のファクターとして効いていた)ことで、リバーサル系と反対の


性質がモデルに組み入れられたように思います。



株式の動向を説明するにあたって、ファクター分析  を行うことは説明しました。


具体的に 株価リターン の分析にあたっては マルチファクターモデル を使用します。


個別銘柄(i)のリターン R(i) に対して、対応するファクター F1(i), F2(i), F3(i), ,,, として、各個別銘柄毎に


R(i) = a * F1(i) + b * F2(i) + c * F3(i)


を定め、全銘柄に対応する最適な(重回帰) a, b, c を定めます。


ここでは、同一時点における 各個別銘柄 と 各々のファクター による関係式により


係数推定を計っているので クロスセクション分析 です。


なお、タイムシリーズ分析も同時に行う、すなわち


時点 t の リターン R ( i , t ) として、各個別銘柄毎、時点毎に得られる以下


R (i, t) = a * F1 (i, t) + b * F2 (i, t) + c * F3 (i, t)


に対して 係数推定 することでもいいでしょう。


(例えば 100 日毎のリターン、日経225を分析対象とした場合には 100 × 225 = 22500 個の式ができます。)



話を戻して、このような分析よって得られた式、例えば(少し粗いですが)


R(i) = 10% * F1(i) + 50% * F2(i) + 30% * F3(i)


となると、どのファクターがマーケット全体(個別銘柄)に寄与しているかがわかります。


また、今後の個別銘柄のファクター値による 個別銘柄リターン への影響を測ることができます。



なお、株式分析で最も使用されるモデルに Barra model があります。詳細はまた記載します。


クオンツトレーディング

オーバーナイトでポジションを持たない場合でしたら、


その日実効性が高そうなファクターを使用して銘柄を選別することで良さそうですが、


2~3日程度ポジションを持ちながら売買する場合には ファクターの持続性 に


重視することも必要です。私の場合、各銘柄の1日リターンに効くファクターと


各銘柄の5日リターンに効くファクターを分析しています。


継続的に確認し、自身のモデルへの織り込み具合等をチェックしています。



2010/10/19 :


<スプレッドリターン(1日)>

*** ファクター上位10位 ***
1.移動均乖-200

3.ROC-20
3.リターンリバ-20
4.移動平乖-20
5.%R-120
6.ストキャス-D-25
7.リターンリバ-10
8.%R-200
9.RSI-25
10.ROC-75

*** ファクター下位10位 ***
1.EURUSD感応度
2.金感応度
3.原油感応度
4.出来高均乖-100
5.SP500感応度
6.出来高均乖-20
7.EURJPY感応度
8.ベ-タ
9.円10年金利感応
10.CSI300感応度

<スプレッドリターン(5日)>

*** ファクター上位10位 ***
1.ストキャス-D-9
2.USDJPY感応度
3.時価総額
4.ストキャス-K-9
5.ストキャス-K-25
6.移動均乖-5
7.リターンリバ-3
8.リターンリバ-10
9.スト-スローD-9
10.AUDJPY感応度

*** ファクター下位10位 ***
1.出来高均乖-100
2.ボラ-60
3.ボラ-200
4.貸借倍率
5.出来高均乖-20
6.移動均乖-200
7.%R-120
8.実績経常E/P
9.ROC-200
10.実績純E/P



前回 インフォメーション・レシオ ( 以下、 IR ) を記載しましたが、こちらとセットで


アクティブ運用の基本法則 があります。


それは、情報係数 ( Information Coefficient = IC ) と 戦略のブレス ( Breath = BR ) を用いて


IR = IC × √BR


と表現されるというものです。


情報係数とは運用者のスキルを表します。(計算は、運用者の予測リターンと実現リターンの相関係数で算出)

ブレスとは 取引回数、投資対象銘柄数、意思決定回数などを表します。


(実際には伝達係数 ( Transfer Coefficient = TC、運用の制約 ) を用いて、IR = TC × IC × √BR と使用される)



ここで思うことは、運用者のスキルが同じであれば取引回数や投資対象銘柄数を増やすしかないと


考えられることです。システムトレードでいうところの スキャルピング を使用される傾向が強いのも


IR が高まるからであると理解しています。


しかし、気をつけなければならないのが コスト認識 です。回転数を増やせば増やすほど このコスト負担は


相当なものになるでしょう。


ビッドオファーやスリッページ は 短期トレードの強敵です、よって システムトレード を 構築や選定


される場合には、どのようなコスト前提で バックテスト が行われているか確認する必要があるでしょう。


あと、以前に説明した アウトオブサンプル  も重要ですね。


以前、ファンドマネージャーは、超過収益により評価  されることを説明しました。


では、ファンドマネージャーの評価は 超過収益の値 だけで決まるわけでしょうか。


その超過収益の安定性も評価に入れるべきですね。


そこで、超過収益 と トラッキングエラー(その超過収益を得る過程で計算された超過収益の標準偏差) 


に対して、以下式で与えられる インフォメーション・レシオ ( = IR) を定義します。


インフォメーション・レシオ = 超過収益 ÷ トラッキングエラー 


この IR を運用成果測定を一つの指標としてみなします。



私は、モデル作成するときの最重要点として、シャープレシオを見ています。


日次のリターン と その日次ボラティリティ を計算し、これらを年次(250日)ベースになおしたもの使用しています。


シャープレシオ = (日次リターン×250(日)) ÷ (日次ボラティリティ×√250(日))


(※ボラティリティには√が入っているので、おおよそ 16 )


なお、今使用しているモデルのシャープは10年バックテストにおいて 5 です。

2010/10/14 金感応度ファクターが効いていました。


金感応度が高い業種は 非鉄金属・金属製品や商社などです。


低い業種は ディフェンシブ な銘柄です。



一般的に 金 は ドル に対する逃避先としての投資対象となり


ドル円為替(ドル価値が下がれば円高) と 金(ドルの逃避先として金高) は 


逆相関と言われておりますが、最近のマーケットを見ていると 正相関 であったりそうでなかったりと


必ずしも逆相関でもないように見えます。


投資期間にもよりますが、日々トレーディングを行うにあたって金をファクターとして


利用することは悩ましいことかと思われますが、おそらく直近のマーケットでは有効なファクターになるでしょう。


(モデルに組み込んでみて収益が高ければ使用し、収益が安定しないようなら外すというだけの話では

ありますが。。。。)


ちなみに、私のモデルには組み込んでいません。

以前のブログで ロングショート  は投資銘柄のポジティブ情報とネガティブ情報を有効に利用し


市場連動性を軽減しながら投資戦略を構築できると説明いたしましたが


では次にどういった分析手法によってこの投資戦略を構築することが望ましいでしょうか。


表題にある


クロスセクション分析 ( Cross Section Analysis ) とは 横断的分析


タイムシリーズ分析 (Time Series Analysis ) とは時系列分析


と訳されます。ここで横断的分析とは、同一時点において、投資対象銘柄 (ユニバース Universe と呼ぶ)


(私の分析対象は日経平均採用銘柄) 全てを分析することです。


時系列分析とは ゴールデンクロス や 移動j平均乖離 など一定時間内サイクルなどを


利用し 銘柄を分析することです。


ロングショート戦略を構築する上では、クロスセクション分析が一般的でしょう。


投資対象銘柄すべてに対して、要因であるファクター値 を与え、その実効性を検証し


ファクター値の動向によって銘柄を選定するプロセスとなります。


(イメージ)


銘柄A ~ Z を投資対象銘柄 として各銘柄毎に ファクター値を与える。


銘柄A = { factor1(A), factor2(A), factor3(A), ..... }

銘柄B = { factor1(B), factor2(B), factor3(B), ..... }

.............

銘柄Z = { factor1(Z), factor2(Z), factor3(Z), ..... }


factor1, factor2 ,,, は例えば PBR、貸借倍率、出来高、、、などです。


そして各ファクターに対して ファクター分析  を行い、今実効性のあるファクターを探し出す。


(ファクター分析は URL を付けましたが、様々な分析手法の中の一つご参考までです。)


なお、 factor は 出来高そのものを示したり、出来高移動平均乖離率を示したり、


短期と長期の差を使用した出来高オシレーターを示したり、設定の仕方は自由です。


また、出来高移動平均乖離率×直近の5日リターン といった複合的な設定もあるでしょう。



マーケットに影響がありそうなもの、または分析をすることでマーケット構造がわかりそうなもの


いろいろなファクターをクロスセクション分析によってテストします。


ファクター

2010/10/12 本日もっとも効いていたファクターは時価総額でした。対象は日経平均採用銘柄。


(時価総額の大きいものを買って小さいものを売れば利益が出やすい相場)


(今日のファクター上位の結果としは反対ですが)一般的に、小型株効果といって、


時価総額に対して逆張りをすれば儲かりやすいと言われており、確かに過去10年に


対してのファクター分析でも利益は出ていますが、(特に2006年まではそうでしたが)


日経平均採用銘柄については、2006年以降は、その効果は小さくなっているように見えます。


ちなみに、ここ直近6カ月でみると ブレイクイーブン です。


ファクター分析


モデルを構築する上での注意としてアウトオブサンプルによる検証があげられます。


まずこの基本的な考え方は、


「戦略の構築に使ったデータと収益をテストするデータを別にすることです。」


これらを別にすることなく同じものであった場合には、収益をテストするデータ状況を


十分にモデルに織り込んだまま戦略を構築してしまっています。


結果が良くなるべくして作ったモデルと言ってしまってもよいのではないでしょうか。



当然ながらですが、現実のトレーディングと同じように、予測力があるモデルを追及しなければなりません。


例えば 3年分のデータがあったとすると、

① 当初1年間のサンプルで作成した戦略・モデルを使って、この次の 1ヶ月のサンプルで収益テストを行う

② 当初の1ヶ月後から1年間のサンプルで作成した戦略・モデルを使って、この次の 1ヶ月のサンプルで収益テストを行う

③ また、1ヶ月ずつずらして、これを繰り返す。

繰り返したときに収益が安定するようだと予測力があると判断するわけです。


この場合ですと、24カ月分の収益テスト結果が得られますが、この24セクションの市場環境が異なると

さらにいいでしょう。



他には、例えば偶数月を使って作成した戦略・モデルを使って奇数月の収益を測るなどです。



どういったファクターが効いているかを調べる目的であれば同一サンプルであってもいいでしょうし、


またアウトオブサンプルでなければ意味がないとまではいいませんが、使用する際には、


モデルの収益性は割り引いて考えなければならないでしょう。


ファンダメンタルズを見て個別株に投資する場合でも

マーケット全体の影響を大きく受けてしまいます。


実際、プロの運用担当者の成績評価においても以下のように

運用成績 を マーケット全体の影響であるベンチマーク と 超過リターン に分け


運用成績 = ベンチマークリターン + 超過リターン


超過リターンによって評価されます。ここで言いたいことは個別株特有の動きや

性質を測りたい場合には、超過リターンベースで分析することが必要であるということです。


ターゲットとする株が上がりそうであれば超過リターンがプラスであり、

下がりそうであれば超過リターンがマイナスであることを確認することが必要と

考えられます。


さて、ロングショート戦略とは異なる銘柄の買い持ちと売り持ちを同時に行う戦略ですが、

これは超過リターンへの着目がポイントとしてあげられます。


銘柄Aを買い建てし、同額銘柄Bを売り建てしたとしますと


銘柄Aリターン = ベンチマークリターン + 超過リターンA

銘柄Bリターン = ベンチマークリターン + 超過リターンB


ですから、このポートフォリオリターンは


ポートフォリオリターン = 銘柄Aリターン - 銘柄Bリターン = 超過リターンA - 超過リターンB


というように超過リターンベースで考えることができます。


銘柄のポジティブ情報とネガティブ情報ともに効果的に活用することができるわけです。


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ただし、上記式におけるベンチマークリターンは相殺されますが、市場連動性が

排除されたわけではありません。あくまでも、市場全体の影響が軽減されるということです。


市場連動性であるベータについてはまた記載いたしますが、


銘柄Aリターン = ベータA × ベンチマークリターン + 残差リターンA

銘柄Bリターン = ベータB × ベンチマークリターン + 残差リターンB


とも表されますので


ポートフォリオリターン 

= 残差リターンA - 残差リターンB + (ベータA - ベータB) × ベンチマークリターン


となり、市場連動性が残る(ベンチマークリターンの影響を受ける)点に言及しておきます。


なお、ベンチマークリターンに影響されないポートフォリオはマーケットニュートラルと呼ばれます。


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2010/10/7 本日は長期のリバーサルファクターが効いていたようですね。


中期も同様効いていましたし、全般的にリバーサルポジションの方は利益があがったのではないでしょうか。


クオンツトレード手法