本日はややマニアックな問題を扱います。
司法試験の択一式などではおなじみのテーマでありますが、中学受験ではほぼ出題されたことがないテーマです。とはいえ、憲法改正にかかる国民投票、大阪の大阪都に関する住民投票など、直接民主制が注目される昨今では知っておくことに損はないでしょう。
問題
国会で作られる法律のなかには、広島市にのみ適用される広島平和記念都市建設法など、特定の自治体にだけ適用される特別法があります。以下の文は、この特別法を成立させるために必要な手続きを説明したものです。( A )、( B )にあてはまる言葉を、それぞれ答えなさい。
国会で法律案が可決されたあとで、( A )がおこなわれ、ここで( B )の賛成が得られたときに、正式な法律として公布される。
解説
広島平和記念都市建設法のような、ある自治体にしか適用のない法律を地方自治特別法といい、こうした法律の制定については、憲法95条の規定による住民投票の手続きを必要とします。戦災からの復興、港湾の建設やその地域の観光への支援において、国から特別な支援を行うために制定されるものでした。
近年にあまり制定例のないもので、少しマニアックなものですが、リコールなどと並ぶ住民投票の例になりますので、知っておくとよいでしょう。
A 自治体の住民投票 B 過半数