あと1ヶ月半でこの死刑執行率全米ナンバー1のテキサス州から


めでたく去ることができる。


もうこの地で思い起こすことは何も無い。


ただ早くこの虫だらけの家、


何よりこの不気味に太陽の当たらない町を去りたい。


これまで虫たちを殺すため20ドル以上もかけて


色々な殺虫剤を買ったが、


どれもそれほど効果的ではなく


次から次へと虫が家に侵入してくる。


こういう場合はたいてい業者にまかせるらしいのだが、


金も無く、オーナーに相談したところ、


「踏めばいい」 というのみ。


何百匹どころか、数千匹以上いる虫たちを


おれががんばって何十匹か踏んだところで


何にもならんだろうが、


とそいつのメタボっ腹をつかんで言いたかったが、


我慢した。


この地で暮らして一番多く学んだことは


英語ではなく、我慢をいかにするかだろう....

日本ではやれマスクだ、手袋だ、うがいだと


新型インフルエンザをものすごい警戒しているようだが、


その発現地メキシコとの国境にあるここテキサスでは


あまり警戒していない。


と言うより無関心のようだ。


マスクをしている人もいなければ、


それを話題にする人も少ない。


おれ自身親からのメールで初めてその存在を知り、


ネットで調べてみた。


人から人へ感染速度がすごいらしい.....


国境の近くに住んでいるアメリカ人は


安いビールを飲みに、


しばしばメキシコに行き来するらしい。


そんな気軽に越えられる国境から


仕事を探しに、あるは遊びにと、


メキシコ人たちもたくさん来る。


このようにメキシコからの感染ルートは無限と考えられるから、


ルートを塞ぐのはあきらめているのか、あるいは


ただ日本のメディアが騒ぎすぎなのか、など


二つの国の警戒度の違いを通して


いろいろと考えさせられる。


警戒度がどうのこうの言っているが、


この調子だと、もう少し広がるまで


具体的な対策は打たないだろう。


この町の初マスクマンになるか検討中。







五月といえば日本でも引越しシーズンだろう。


final examの後すぐに寮を追い出され、


アドバイザーが生徒のために買ったという家に移った。


最初は広く一軒家でなんでもそろっている家と、


聞いていたので少し期待していたが、


着いてみると家と言うより、むしろ小屋で


小屋の中には無数の虫の死骸が転がってた。


便所、風呂付だが、当然テレビも電話もネットもない。


場所も山のふもとにあり、回りには民家がほとんどない。


久しぶりのキャンプを楽しみたいが、


人の気配があまりにもないので、


少しビビッてきた。


することねえし、なるべく早く寝ることにしよう。