前回の記事に引き続き、ファビョーンの話をします。
ファビョーンとは漢字で書くと「火病」となり、ハングルでは화병ですね。
前回の記事で紹介した通り、「個人が受け入れがたいストレスにより」「憤怒のような感情」を「自らが抑圧」することにより、身体上に何らか症状として現れるというものが「火病」だということですが、
韓国特有の文化的な背景があるということで、逆に言うと日本文化の中には火病に相当するものがないわけですから、火病が何なのか普通わかるわけがありません。
私も日本人の例外にもれず、当初「火病」という単語にであったとき、自分の気に入らないことに対して”ブチ切れる”ことだとか、度を超した激しい怒りのことかなぁ・・・という程度のイメージしか抱けなかったのですが、
韓国の会社で働いているうちに、だんだんどういったものなのかわかる気がしてきました。
というのも、いままで経験したことのないような怒りが込み出てきて、頭がおかしくなりそうになった経験があるからです。
どういうことかというと、いまからだいたい5年前になりますが、そのとき私はサムスン製のテレビ部品を日本企業に売る仕事をしているときでした。
お客さまの希望通りの日程に製品を納入できるかどうか調整する納期管理も私の仕事のうちだったのですが、確認してみると出荷を管理している韓国人の担当者が出荷を準備している形跡がないのがわかりました。
さっそく電話でその担当者に出荷を準備しているのか聞いてみると、そいつは「まだしていない」という返答。
じゃ、いつ出荷準備をするのかと聞くと「生産していないから、いつになるかわからない」と言いはじめます。
この時点で意味が分からないのですが、私は我慢をしながら「なんで生産していないのか?」と理由を聞くと、相手は「問題にならないから、大丈夫だ」といいます。
そこで私は、「なんで問題にならないのか?お客さんに直接連絡してOKもらったのか?」と聞くと、「お客さんには連絡していない」と返事をするわけです。
普段は温厚なさすがの私も段々ブチ切れモードになってきて、「お客さんにOKもらってないのに、大丈夫なわけないだろ」というと、ヤツは
「2-3週間遅れても問題になるわけない」
「お客さんに聞くまでもない」
「普通のお客さんはそのくらい遅れてもストックがあるから大丈夫」
などと私の理解を超えた返答ばかり返ってきます。
ちなみにほとんどの大手電機はトヨタに倣ってジャストインタム方式を採用しているので、入手困難な部品以外は基本的に部品のストックをもちません。もちろんサムスンもです。
二言三言のバカな言い訳なら、誰彼となく幾度と聞かされていたので免疫もついて「はいはい、お客さんが困るからがんばっていいところ見せましょうね~」くらい言って受け流させるのですが、
バカを通り越して狂っているとしか言いようのない数々の言い訳を聞いているうちに、私の体に変調がおこります。
私がいままで感じたことのない灼熱が私のクビのあたりで発生し、その熱がクビから頭へと徐々に上昇して、最後には頭のてっぺんに到達したのです。
その後、私が何をどういったのか記憶に残っていません。
しかし、電話し終えると後ろに座っている先輩から「むちゃくちゃ、怒ってたな・・・」と言われて我に帰りました。
私の部署一同全員仕事が止まっていたのです。
周りの同僚たちには申し訳なかったのですが、もし私がブチ切れないで、クビで発生した灼熱が頭のてっぺんに到達しても我慢していたのであれば、恐らく頭の血管が切れたか、何かが体に表れていたかもしれません。
このとき生まれて初めて怒りのパワーというものを体験したわけです。
つまりこれが「火」です。
韓国人でもないのにまさしく「火病」が韓国特有の症状であるのを知った瞬間でした。
ちなみに相手の野郎は、日本の早稲田大学に相当する高麗大学出身、ドイツ語堪能、奥さん日本人で、経歴上マトモじゃない確率は限りなくゼロだったので、最初私の方が悪いのかな?とも思ったのですが、彼を採用した彼の上司に、「彼が部下としてどうなのか」を聞いてみたところ、こういう返答が返ってきました。
「빨리 잘라야 되는데...(早く切らなくちゃいけないだけど・・)」
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