今日は福島県浪江町立浪江中学校での「東北希望コンサート」でした。
「東北希望コンサート」は放送局各局、また東北各県とその教育委員会と力を合わせ、被災地の小中学生に音楽の贈り物を届けるコンサートです。
この東北希望コンサートにはさらにコンセプトタイトルがあり、それは「歌を絆に」というもの。
つまり、全タイトルは「~歌を絆に~東北希望コンサート」といいます。
この東北希望コンサートを行う度、僕は歌の持つ力、そして歌は比喩などではなく、本当に人と人との絆になり得るのだという事を改めて感じます。
今日コンサートを行った浪江中学校は先の全町避難を受け、各地への移動を経て、2011年8月25日から二本松市の旧針道小学校に現在その校舎をかまえています。
震災前400名いた生徒は、青森から沖縄までの各地に離散し、現在生徒数は50名弱に。
その生徒達も毎日スクールバスで一時間半から二時間の通学時間をかけて登校しています。
そんな生徒のみんなの今回のコンサートを迎えるにあたっての共通した想いは「浪江中学の校歌を歌いたい」ということ。
以前、同じくこの東北希望コンサートを行った中学校は、かつての校舎が津波で流されてしまった学校でした。
けれどコンサートの最後、その学校の生徒のひとりがこんな言葉をくれました。
「校舎は無くなってしまったけれど、僕たちには校歌があります」
人は歌に自らの想いを重ねる。
そして仲間との思い出を、みんなと過ごした時間を、そして人生そのものを重ねる。
そしてその重なりが絆になる。
今日のコンサートでは、最後に僕たちへのお礼にと生徒の皆さんが合唱を披露してくれました。
合唱というと生徒のみんなだけで歌うのが通常です。
けれど浪江中学校の皆さんは先生も混じって、浪江中学校の全員で歌を届けてくれました。
浪江中学校の皆さんの絆を、そして人と人との繋がりの尊さを感じました。
温かい浪江中学校のみんなにまた会いたい!会えますように!
今日のコンサートの模様はTBSラジオ始め各局で後日放送されます。
そちらも是非お聴き下さい!