12月26日、新内閣が発足し、安倍内閣総理大臣が誕生する。

その新政権には、日本が抱える多くの課題が山積している。

外交問題、経済政策、消費税増税、社会保障制度改革など重要課題ばかりである。

その中でも、とりわけ急務となるのが経済対策だ。安倍総裁もそのことは承知していて、日銀との物価上昇率目標の政策協定(アコード)の導入や、2%のインフレ目標など、これまで踏み込まなかった領域に踏み込む姿勢だ。

こうした姿勢に市場も反応し、円安、日経平均株価上昇と好感している。

これからまた様々な経済対策を打って出ることだろう。良い方向に向かうのではないかと期待する。

様々な経済政策を実行する中でも、特に政権の任期などを考えると短期計画に注力せざるを得ない点は致し方ないかもしれない。しかし今後の日本の成長戦略を考えたとき、非常に重要となるのが中長期計画だ。とりわけ重要になるのが、現在の日本における成熟社会に適合した産業転換促進政策の長期計画として、不適合産業の保護政策からの脱皮、転換促進、成長産業・新規産業の成長促進補助政策への政策転換が不可欠である。この中長期計画を実行した上で、短期の経済対策の実行が求められるのではないだろうか。

それなしに低成長からの脱却は考えられない。

とりわけ、これまで日本経済の成長を支えてきた産業と国家の依存体制が強くなると、その産業が衰退期に入ってもなお隆盛期の規模を維持し続けようとし、合理的な産業転換が進まない。そして、やがては国家の成長を阻害していく。国家に支えられ続けた企業は弱体化し、いずれは支えきれなくなる。行き着く先は市場原理のドラスティックな改革である。そうなる前に、産業転換促進政策を確実に実行することで企業を救い、また国家の成長を促進する。

これこそが国益である。

政官財の癒着構造という難題を解決する新たなシステムづくりが求められる。
先日、管首相から追加経済対策の発言があった。

物足りない規模だが、加えてこの財政政策には適切な金融政策が必要不可欠である。

財政政策を有効なものにするために日銀はしっかりとした金融緩和を行わなければならない。もし日銀が金融緩和を怠れば、財政政策の効果を打ち消すばかりでなく、更なる円高が懸念される。また輸出企業に更なる追い討ちをかける事態になりかねない。

日銀にこれ以上の失策は許されない。政府はしっかりと金融をチェックしなければならない。

政府は日銀の独立性を守るのは良いが、インフレ目標は政府が責任を持って示すべきだ。日銀という金融専門の組織に国家の方向性、国家の経済全体の方向性の決定をも委ねることは失策だ。

政府は一刻も早くインフレ目標を示し、その実行度合いを厳しく監視すべきだ。日銀の失策によって国が混乱することなどあってはならない。

すべての責任は政府にある。ならば政府が適切な処置をとらなければならないのではないだろうか。