画像と腰痛
20才男性が腰痛を訴えて来院された。
去年の夏から症状が気になりだしてきた。
整形外科に数か所にわたり通院していた。
数か所の整形外科で初回にレントゲン撮影をしていた。
「骨と骨がくっついている」
「椎間板が潰れている」
「これは治らない」
「手術をすすめられる」
医療機関ではレントゲンからこのようなコメントをされて、
本人は不安と恐怖心の気持ちで当室に電話をかけた。
腰痛でレントゲンを撮影する目的は、外傷・感染性
腫瘍・内臓ような重篤な疾患を除外するためにある。
重篤な腰痛の割合は1割も満たない。
この方は、画像や血液検査が必要になってくる。
しかしレントゲンの必要か否かは問診や検査で推測できる。
他で何枚も撮っているなど合わせるとかなりである。
問題は放射能を被ばくしてまで撮影するメリットがあるのか?
また画像を見せて不安を募らせるコメントはしていないか?
腰痛になると急性・慢性にかかわらず当然のように撮影を、
しているのは日本だけではないのだろうか?
※腰痛患者にX線撮影をすると
☆対象と目的
腰痛が10週間続いている41名の患者を対象に、
X線撮影すると撮影しない対照群に無作為に割り付け
その後の経過を9ヶ月間に渡って追跡調査。
☆結果
対照群に比べてX線撮影群は、痛みの持続、活動期間
健康障害の成績が悪く受診回数も多い。
(Kondrick et al :BMJ,2001)
レントゲンでは除外判断はできるが痛みは写らない。
撮影の適応を間違えると回復を遅らせる。
放射線の影響だけでなく写真を見た患者は、
自分が重篤だと思い込み恐怖心が高まる。
そのような経験した患者さんはたくさんいる。
腰痛回復を遅らせる。
この患者さんが一日でも早く回復ができるように、
改善計画を立ていきたいと思う。
群馬県 伊勢崎市