今日、私が作っているアプリ「bondship」がこの世の中にデビューした。
(気分はまるでわが子のよう)

この期間、新しい学びは数々あったんだけど、
自分の頭の中で圧倒的容量を占めるのはスピードの話。

この事業について、今とは全く異なる形で構想し始めたのが2010年11月くらい。
そこから世の中に出るまで、約1年と6ヵ月。

圧倒的に遅い。
もちろん開発しながらも外的環境への適応は進めてきたつもりだが、
あの時と世の中はまるで違う。

あと1年3カ月は縮めたい。

しかしこれが自分の実力であり、初めての挑戦の記録と受け止める。


さて宣伝。

本日から私の作っているアプリのAndroid版を先行でリリースとなりました。

先日の日経産業新聞に続き、CNETJAPANにニュースを掲載頂きました。
http://japan.cnet.com/news/service/35017086/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[bondship]
リアルな街を舞台に、次々課されるミッションを
チーム皆で協力し、クリアする冒険アプリ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
友達、家族、恋人など身近な人を誘って、
是非遊んでみてください。

■bondship(Android版)
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.septeniventures.bondship

☆iOS版は6月にリリース予定です。

■ソーシャルアカウント
facebook、Twtterでもアプリの秘密や
タイアップ情報などを配信していきますので、
いいね!&フォローをお願いします。

facebook
https://www.facebook.com/bondship

twitter
https://twitter.com/#!/bondship


今日はまた、DOMMUNEを見ていたら
心に触れる面白い思想に出会えたので、記録してみる。

坂口恭平さんが「ZERO PUBLIC」という面白い取り組みを始めました。

想像力と数百円。

全国の土地所有者不明の場所や、空き地、空き家、農地が余っている人が
新政府の領土としてZEROPUBLICに登録してみんなで公共の場として
シェアしようっていうものです。
金が無くても生きられる社会の実現への1歩って所なんでしょうが。

「シェア」の概念から始まり、
こういう観点でのサービスは国内外で増えていますが、
坂口さんの主張には色んな「今」を感じさせるものがあったし、
いわゆるウェブとかスタートアップ周りの方でもないし、
彼のアプローチはいわゆる「これから来るサービスはシェアだ!」みたいな思想からではないし、
でもそういう人からこういう提案があった事が、
DOMMUNEを見ながらそれに同調する若い世代のつぶやきの多さが、
私にはすごく新鮮に映ったんです。

なんだかここ1年、ウェブスタートアップ周りのみで起きていたムーブメントが
急に一般社会の物になったような感覚になったんだと思う。
結局帰結する場所はそこなんだって。

あとは「領土拡大」という味付けによるgamificationによって、
なんか面白そうって思わせるには十分だし、
訴えかけるようとしている世代に対してドンピシャだし。

今日のDOMMUNEの坂口さんの発言で心に残ったのは
経済=エコノミクスの語源はギリシャ語の『オイコノミクス』であるということ。
オイコノミクスとは「共同体のあり方」という意味。
今までは経済は利己的な利益の追求という意味でとらえていたのだが、
今一度日本は本当の「共同体」としての経済を深刻に考えないといけないのかなと。

先日、中国人の後輩とご飯を食べていて、
今の中国って良い大学に入って、良い会社に行って、
車と家を持っているのはマストで(でもそれは親が買ってくれて)
女性はそういう男性のもとに嫁に行く事がゴールという
いわゆる一昔前の日本の競争社会とか親からの援助によって安心して結婚できるみたいな
状況を改めて聞いて、あぁでも日本は絶対にそこにはもう戻れないし
どうすればいんだろうって強烈に思ったんですよ。(今更だが)

こんな発言を見ると
余計に日本から仕事は無くなっていくんだなぁと思う。
そういう事の抜本的対策はぜひ政治家たちに任せたい訳だが(笑)、
英語覚えて海外に行くぞとか、
無暗やたらに心配になるとかそんなことじゃなくて、
インターネットの力を使って自主的に
「食べる・住む為に働くこと」から解放された方がよっぽど楽なんじゃないかと。

そういう事の走りがシェアハウスだったりするのかもしれないけど、
もっと「お金を払うことを疑う」と言う事を色んなものに対して
していかないといけない時期がきてると思う。

住宅ローンなんて今もこれからも払える気なんて全くしないし、
そもそもなんであんな高額なお金を払わないといけないのかって。

それに「食べる・住む為に働くこと」から解放された方が、
よほど色んな人が輝ける場所が増えるんじゃないかと思うんです。


あと、今日坂口さんが使っていた「思想家」という言葉。
wikipediaを引いてみたら、以下と定義されていました。
【思想家(しそうか、英: Thinker)は、様々な考えに関する問題を研究し、
学び、考察し、熟考し、あるいは問うて答えるために、
自分の知性を使おうと試みる人。】

思想家って考えるだけで何もしない頭でっかちな奴という意味もあるかもしれないけど、
私はこれから起業して何か新しい事をするなら「思想家」でないとダメだと思うのです。

ただひたすらに金持ちになりたいとか、成功したらモテるとか、
一昔前の「起業や成功へのモチベーション」は
若い世代を中心にもうとっくに廃れていて
「社会に足りないものを自分の手で生み出したい、解決したい」
というモチベーションの人がとても多いという肌感覚はあるのだけど、
なんだかそれを一言に落としたら「思想家」という言葉がしっくりきて、
自分もそういう事に知性を使いたいと思うのでありました。

さて、まとまってないですが、そろそろ仕事に戻ります。
家に帰れなくなったのでブログ更新。
今日は最近感じていた「Path」のPivotの話。

<前提として>
pivotoとは


Pathってのはこんなサービス。
簡単に言うとクローズドSNSです。


<では本題。>

ログを見ると私はリリース直後の2010年の11月から利用を開始したみたい。
その当時はまだ写真しか共有できなくて、UIもしょぼくて正直よくわからなかったが、
この記事には強烈に共感した覚えがある。
▲心理学から設計、新ソーシャルアプリ『Path』▲

特にダンパー数から良質なネットワークのあたりのくだり。
ここはまんま自分が今新しく作っているサービスの根幹の考えと同じ。

今のウェブサービスは出会い系とよく言われるし、
インタレストグラフによる新たな出会いを演出するサービスってのは
すでにごまんとあるわけなので、
発想を変えないといけないと思ってたから余計に新鮮だったのかも。

ただ当然クローズドのサービスってのはサービスの浸透が遅くなるわけで、
Pathもそんなにぱっとするアプリじゃなかったのは確か。
情報感度の高い私の周りの人も最近までほとんど使ってなかった。


<Path2.0へのpivot>
そんなPathがリリース後1年たって、2011年11月に大幅リニューアルしてから
確実に周りに使っているユーザーが増え、話題にもなっている。

大きな変更は以下の3点だと思う。
1.写真以外に位置情報、音楽、つぶやき、寝る起きるといったことも共有できるように
2.完全ククローズド運用だったが、ユーザーの任意で投稿をソーシャルメディアにも投稿出来るように
(instagramもしかり、投稿LPも結構凝ってる)
3.UIの新鮮さ(グローバルメニューの廃止、左下のプラスボタンを押すとぱっと広がるように各機能が出てくる)


当り前のことだがこのときPathのチームは
仮説→検証→Pivotの実施をしっかりとしている。
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◆ファクト:自分の聞いている音楽を写真にとって共有しているユーザーがいる
ブログ的に文章を書いて写真に撮って投稿しているユーザーがいる

◆仮説:ユーザーは写真以外も共有したい

◆検証:With(別アプリ)でユーザーは一緒にいる人に何を共有したいのか各種観察・検証

◆実行:Withで得た結果を踏まえ、3点の変更点を中心にPivotを実施

※数値なんかが分かればもっと深く検証したいが、こんなもんか。。
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裏ではもっと多くのユーザーに使ってもらう為とはいえ
2は入れるのに葛藤があっただろうなー。

Withで試せるのはこの事業の環境ならではだったと思うが、
こういう地道な積み重ねでしっかりとユーザーの声を把握し、検証し、
反映するステップって綺麗に踏めないもので、是非に見習いたい。

超ありきたりの結論になるが、
ユーザーとの対話と改善点のフォーカス、肝に銘じてサービス運営していきたいと思います。



仕事はじめになってしまいましたが、
昨年の簡単な振り返りと今年の目標整理。
(そして8か月ぶりのブログ更新です。
今年はもう少しまともにやろうと思っている。)

【2011年振り返り】
2011年の目標は「実行」でした。
保守的にならず、頭で考えすぎず、
とにかく行動に移す、やってみるを目標に駆け抜けた年でした。

年初はグロービス経営大学院やアタッカーズなどの
ビジネススクールに通ってみて、
夏から秋にかけてエンジニア教室に通い、
11月から今の会社で新しい挑戦を開始しました。

今まで出会う事のなかった価値観を持つ人たちと
本当にたくさん出会うことができ、大きな震災も経て、
カルチャーショックと呼べるものをたくさん経験しました。

その中で自分1人で考えること、できること、
思い続けることには限界があるけれど、
環境を作ってしまえば、良くも悪くも人間という生き物は
順応していくものだなぁと感じました。
「環境は人間を作る」という事を実感した年でした。

セプテーニグループ入社時と今と比べたら
人生に対するスピード感覚が
少なくとも5・6年は前倒しになったこともしかりだなぁ。

恐れず新たな環境に飛び込んで、新しい人と出会うことこそ、
自分の原動力であり、成長の源であると改めて実感しました。
そして受身で生きるより、圧倒的に速いし、面白いんだ。

【2012年目標】
2012年は温めてきたサービスをリリースし、
新たな「挑戦」が本格化する年になります。

本当に色んな事があるでしょうが、
まずは無事に新サービスをリリースし、
更に「攻め」の姿勢で運営をしていきたいと思います。

そして誠心誠意サービスに取り組み、
世界中のユーザーに絆と体験を与えられるサービスにしていきたいです。

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定量目標は今のところ2個だけ。あと3個くらい追加したいな。

◆引き続き被災地応援ファンドへの出資を続ける。
2011年に糸井重里さんの取り組みで「被災地応援ファンド」について知り、
何口か出資したのですが、2012年も引き続き応援していこうと思います。

微々たるものですが毎月の給料の5%はファンド費にする予定です。

個人でできることなんて本当に大したことないのは
震災直後に十分思いしりました。

私ができるのは震災を絶対に忘れずいれることくらいだと思い、
だからこそ募金ではなくファンドへの出資という環境作りを行っていきます。
他にもできることは探していきたいです。

◆やっぱり本を読もう
今年は年間150冊が目標です。
こちらも毎月給料の5%は書籍代に割くくらいの計画です。
良質なインプットは実行などのアウトプットあってこそだと思いますので、
サイクルを回すことを忘れずに。

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今年は新しい挑戦にあたり、
仕事を中心にたくさんの困難があると思いますが、
自分の信念をもち、「絶対に諦めずに挑戦」をしていきたいと思います。
信念に正しいも間違えてるもないし、文字通り自分を信じてやるしかない。

属しているものがなくなった今、
自分が持っているカードで戦うしかないから、
腹くくって生きていきたいと思います。

またIT界隈に携わって仕事をしておりますが、
すべての物事の出口も入口も「人」であるという意識を忘れずに、
新たな人との出会いを大切に、
誠意を持って色んな方とお付き合いできればと思っています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

◆リアルな課題解決にゲームを・・・深田浩嗣「世界を面白くするGamification」

今日はgamebizでこんな記事を読んで、すごくinspireされた。面白い観点だなぁ。
言われればよくわかるけど、テキスト化して考えたことがなかったので勉強がてら彼女の主張を簡単にブログにまとめてみる。
彼女の本も買ってみたいので、またまとめることになると思う。

ソーシャルやモバイルが人々の生活に溶け込みはじめた今、
一見ばかばかしく見えるかもしれないが、非常に独創的でアカデミックな彼女のアプローチは
新しいサービスの発想の種になる気がした。
実際、既にfoursqaureなどの位置情報ゲームはこれを体現しはじめていると思うから。

そもそも私の認識だと「Gamification」というワードは
ウェブサイトやアプリにゲームの要素を入れて、その利用を促すという意味でとらえてました。

大体この記事の通り

foursquareなんてこの典型ですね。
wikiでもgamificgtionの具体的な手法として下記を上げていきます。

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・achievement "badges"
・achievement levels
・"leader boards"
・a progress bar or other visual meter to indicate how close people are to completing a task a company is trying to encourage, such as completing a social networking profile or earning a frequent shopper loyalty award.
・virtual currency
・systems for awarding, redeeming, trading, gifting, and otherwise exchanging points
・challenges between users 
・embedding small casual games within other activities
------------------------------------------------------

しかし、彼女の主張はゲームの要素を取り出して、
現実世界をより良くしようというアプローチです。
(いわゆるゲームで世界を救う?)

これはgamebizの記事の際の動画ではありませんが、彼女がTEDで講演をした時の動画です。長いです。
(内容はほぼ一緒と思われる)


<20分くらいあるので動画要約>
現在、全世界の人々はオンライゲームに週30億時間という多くの時間を費やしている。
これは非常に理にかなったことである。
現実世界では報われないが、ゲームの世界は
往々にして実生活よりうまくいき、現実の苦難を忘れる為に
私たちは多くの時間をオンラインゲームに費やす。

ゲームが優れている点として以下があげられている。
①何か重要な事をする様に動機づけられていること(たとえば世界を救うとか)
②他のユーザーと協力することを促される
③ポジティブなフィードバックがある(HPが+10、知性が+10など、現実世界にありえない)


ゲームユーザーは失敗しても何度でも立ち上がる。
しかし、現実世界ではすぐに打ちひしがれ、あきらめてしまう。

ゲームでは幾多の失敗から立ち上がり
「達成しないことはない」と思うことができるのに、
なぜ現実ではできないのか?
その要因を取り出し、現実世界に取り込むことこそが
彼女の次の10年の目標だと語っています。

いうなればGAMERを現実世界にも作ること。
GAMER(達人)を作る要素として下記の4つを上げている。

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①URGENT OPTIMISM:楽観的即行(強度の動機付け)
問題にすぐに取り組みたいという欲求と成功の見込みは十分にあるという信念結び付いたもの
すぐにチャレンジする価値があると思わせること

②SOCIAL FABRIC:緊密な縦横のネットワーク
ゲームを一緒にした相手をより好きになるという研究結果がある
→同じルールに従って共通の目標を終わりまで一緒に目指すゲームには信頼が必要だから
つまりゲームは絆、信頼、協力を生む。これによってよりよい社会が築かれる。

③BLISSUFUL PRODUCTIVITY:生産的至福状態
人間はぶらぶらして何もしないでいることより、適度に目標を与えられることに適している構造であり、それが至福の状態と観じて熱心に働く。

④EPIC MEANING:壮大な意義
人間はミッションに打ち込むのが好き。たとえばゲームの中の地球や世界を救うというミッション。
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この要素を入れながら、ひとまず新しいサービスを考えてみようかな。
そしてこれってサービスだけじゃなくて、広告やFACEBOOKページみたいなプロモーション、
ソーシャルアプリなどでユーザーをエンゲージメントする方法として十分に使える目線じゃないか?と思ったり。

とりあえず、amazonで彼女の本を買ってみよう。