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 ジャイプールから約100㎞、車で2時間ぐらいの所に、800平方キロメートルの広さをもつ、サリスカ野生動物保護区があります。

 

サリスカには、日が暮れてから到着したので、宿泊先のサリスカ・パレス・ホテルに直行しました。

マハラジャの宮殿を改造した州営のホテルです。

 

 まず、食堂に案内されました。中央に宮廷映画の晩餐会に出てくるようなダ~ッと長い大テーブルがありました。薄暗い大広間には案内人と私たち二人以外誰もいません??

大テーブルの両脇に、ティーテーブルがこれまたダ~ッといくつも並んでいました。

私たちは入り口に近いテーブルに席を用意され、簡単な食事をしました。

 

それから部屋に案内されましたが、天井が果てしなく?高く、やけに広い部屋でした。浴室がこれまた広すぎて、ダンスホールのようでした。宮殿のお姫様用か?と思うようなおしゃれなバスタブが、端っこに一つ置いてありましたが、薄暗い浴室に、一人でいるには不気味すぎます。声を出して相棒のオクムラを呼べば、その声が反響して余計に不気味さが増してきます。

 

「静かで高級なホテルを」と旅行社のオジさんにリクエストしたものの、静か過ぎて、高級さよりも、不気味さが勝っていました。

寝室のデカいベッドも冷たく、二人離れて寝るには淋し過ぎる程でした。

人の気配ゼロ。動物の気配ゼロ。あまりに静か過ぎて、「キィ~~ン」という耳鳴りのような音が頭の中で騒ぎます。

 

いつだったか聞いたことがあります。「本当の静寂は、オームという宇宙音で満ちていて、ウルサイ・・」のだと。まさにそれだと思いました。

 

人里離れた山奥で、降り積もった大雪の夜、「シイ~~ン」という静寂音?を聞いた方は多いと思いますが、それが高じた「キイ~~ン」という音。オ~ムのような音が幾重にも重なって響きあうそんな感じの音・・デス。「極度の静寂」は「静寂音」ともいうべき音で満ち満ちている・・・大発見でした!

 

夜明け前、目が覚めました。昨夜のような「キイ~ン」という音はもうなく、“普通の静けさ”を感じました。人や動物たちが活動を始めたせいかもしれません。

 

明るくなって、庭に出たら、花の手入れのため、大勢のインド人達が働いていました。

テラスに行くと、何組もの観光客が朝食中でした。

昨夜は「宿泊者はきっと私たちだけだろう」と思うほど人っ気を感じなかったのに・・。

 

マハラジャたちは、人っ気を吸収するこんな広い建物の中で、宇宙音を聞きながら暮らしていたのでしょうか? さぞかし宇宙との交信能力や、哲学的な思考回路が育ったに違いありません。