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20年前の写真を見つけました。

デジカメがまだあまり普及していなかった時代のものです。

 

 放ったらかし保存だったせいか、かなり色褪せしています。デジカメで撮るようになってから以前の写真は処分してしまったのですが、たまたま数枚残っていたようです。

プリンタでスキャンして補正したら、結構はっきりと見えるようになりました。

エローラ・アジャンター石窟寺院群に行った時のものです。

ここは、1983年に世界遺産に登録されています。

 

 

 アジャンター石窟寺院群は、アウランガバードから約100kmのところにあります。

1815年、ハイダラバード藩王に招かれ、狩猟に参加したイギリス人士官ジョン・スミスが虎狩の時に見つけました。

 

 ワゴーラー川湾曲部を囲む断崖を、550mに渡って断続的にくり抜いて築いた仏教石窟寺院群です。30の石窟を有します。

前期はB.C.1世紀~A.D.2世紀、後期はA.D.5世紀後半~6世紀位まで作業が行われていたようですが、7世紀になって、石工たちはここを放棄し、エローラの石窟寺院群の建築に移ってしまったということです。

その後、ジャングルに埋もれていたため破壊から免れたと言われています。1500年前の壁画が残っています。

最も印象深かったのは「蓮華手観音」と「涅槃の仏陀」でした。

 

 今ここは、多くの観光客で賑わっているようです。近くに駐車場がありそこからバスが出ているそうです。また遺跡巡りのため「人を担いで運ぶ」ご商売も繁盛しているとか。混雑時には、窟によっては、入場制限もあるそうです。

 

 私たちが行ったのは何せ20年も前のこと。当時は観光客なんてまばらだったし、いたってのんびりしたものでした。タクシーをチャーターして移動した覚えがあります、朝早くから夜遅くまで丸っと一日で4,000円ぐらいだったような気がします。遠距離を10時間走りっぱなしでもそれぐらいの料金でした。

 

 アジャンター石窟寺院には見事な壁画が描かれており、とても貴重なものだということは、素人目にも一目瞭然でした。荘厳さと神聖さにあふれていました。描いた人々の信心深さが伝わってくるかのようでした。感動ものです。

 

そんなに貴重なものなのに、その管理は?? とてつもなく大胆!!

 

 か細い綱と言うか・・、紐と言うべきか・・? それが1本、壁画から1mぐらいの所に張られているだけでした。しかもその綱はたるんでいましたので、身を乗り出して手を伸ばせば、壁画に触れられるような状態でした。鑑賞者は幸い分別のある方々ばかりでしたので、遺跡の貴重さをよく理解しているようでした。

 

 そんな中、私たち二人に手招きする警備のおっさんインド人がいました。「なんでしょう?」と近づいたら、「中に入れ」とたるんだ紐を持ち上げてくれました。

「ここから先は入ってはいけませんよね~」と、私たちが怪訝な顔をしていると、「いいから入って!」と、まるで自宅にでも招き入れるかのように、気さくに、私たちを紐の内側に押し込みました。

かなり薄暗かったので、「え、いいのお~」と内心うれしく思いながらも、周りの人々の手前節度を保ち、壁画に顔を近づけました。丁度それが「蓮華手菩薩」様でした。

しげしげと眺める私たちに、警備のおっさんインド人は「触ってみなさいよ」と耳元で大胆な発言。

貴重な遺跡なんですよ。いくらなんでも行き過ぎでしょう。と、ためらっていると、「大丈夫、ほら」と自分がさわっちゃったんです。他の人も釣られて紐から乗り出して手を出してきました。わたしは色が剥げ落ちないように壁だけを触れました。他の国だったらこのレベルの遺跡は「鉄格子の向こう側」あるいは「強化ガラスの中」デス。普通、私どもが簡単に近づけるものではありません。この時、日本のインド文化研究者を連れてきてあげたいと、どれほど思ったことか・・。

 

流石はインド!・・と言うべきか?

やっぱりインド!と言うべきか?

 

 

 ティルパティにあるティルマラのヴェンカテシュワラ寺院に行った時が思い出されました。

 

 ここはインドで一番人気の寺院です。普通では1日、お祭りの時は2~3日並んで野宿して、初めて中に入ってお参りすることができる所だと聞いております。

ここにはインドで一番強力な神様「バラジー神」をお祀りしているところです。どんな願いも必ずかなえてくれる神様です。巡礼者は年間1千万人以上。また、お賽銭は一日600万円は下らないといいます。

 

 知り合いのインド人たちは言います。「浄財を喜捨することによって闇金は洗浄される」。そうです!この寺院は闇金の洗浄で有名なんです。お賽銭以上に、資金洗浄を狙った寄付がすごいらしい~。一度に1,700万円も寄付して新聞にのった人もいるそうです。

 

 また、知り合いのものすごく貧しいインド人たちも、生涯に一度はこのお寺に参拝したいと言います。日々の暮らしもままならぬ中、何年間もかけて空のペットボトルを拾い集め、お金を貯めて、一族でここにお参りに行くのです。何しろ願いは何でも叶えてくれる神様の所ですから。

行った人はすぐに分かります。髪の毛をお捧げしてくるので、老若男女み~んな丸坊主になって帰ってきます。

 

 

  インドで一番人気のこの寺院に行った時、タクシーの運転手クンにいわれました。「混んでいたら2日間ぐらい野宿だよ」

「ま、一応行ってみましょ」ということで寺院参拝に行きました。

 

 この日、入場待ちの行列はできていたけれどたいしたことはなさそうでした。人々の後ろに並んでいたら僧侶風情の人が駆けつけてきて、「あなた方はこっち」といい、スペシャルラインの方に連れていかれました。そこで20ルピー(60円)だったか?とられましたが(今は150円位らしい)、すぐに中に入れてくれました。中に入ったら別の僧侶に引き渡され、「お金は持っているか?」と聞かれました。「いくら?」と聞いたら、確か「100ルピー(300円)」と言いっていたと思います。寄付だと思ってお金を渡したら、寺院の裏側に引っ張り込まれ、まづ裏方のすべてを見学。何人もの人がお金に埋まってお賽銭を数えている姿や、お参りに来た人は長蛇の列でプラサードを待っているのに、並ぶことなく最優先でもらえたり、長いことかかってようやくバラジー神の所にたどり着いた人々を差し置いて、お先にお参りさせてくれたり、僧侶とは思えぬ傍若無人な誘導ぶりでした。それを見たインド人、誰一人として苦情を言う人はいません。他人の厚遇ぶりと、自分の受ける扱いを比較することは、一般のインド人にはあまりないように見受けます。そこがインド人の凄いところだといつも感服させられております。もし、プッタパルティで見かけるような西洋人がいたら、私たちは袋叩きにあっていたかもしれません。

 案内役の僧侶に「私たちは並ぶからお構いなく」といくら言っても、寺院を出るまで構われっぱなしでした。

 

 

 エローラ石窟寺院群は古代3大宗教である仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の寺院が同存しています。アウランガバードから30㎞ぐらいの所です。

5世紀~10世紀にかけての500年間にわたり、この3つの宗教の僧院が築かれました。

シャラナドリ台地の垂直な崖に、巾2㎞に渡り34の石窟寺院が彫られています。仏教12窟、ヒンドゥー教17窟、ジャイナ教5窟。

 

 カイラーサ・ナータ寺院。

石を積み重ねたのではなく、一つの岩からできている寺院です。岩盤を上から下に掘り下げていき、ノミとツチで150年かけて造ったといわれています。インド最大の石彫寺院です。

この緻密な巨大彫刻はインドならではの圧巻の技デス。

 

 

 

ヒンドゥー教寺院です。

 

 

 

ジャイナ教寺院は、9世紀頃、造り始められました。