「第29回 WBSC
U-18ベースボールワールドカップ」
の日本代表選手団が
日の丸を外したシャツで韓国入りし、
さまざまな声が上がっています。
記事によると、
日本高校野球連盟(高野連)
竹中雅彦事務局長は27日、
無地シャツでの韓国入りを発表。
代表用のシャツには本来、日の丸や
「JAPAN」のロゴが入っているが、
竹中事務局長は
「韓国の国民感情に配慮して、
日本を前面に出すのは
やめようと思っている」
と説明した。
これに対して、
登山家の野口健氏はツイッターで
『日の丸を隠さないと日本代表選手を守れない』
というのならば、そんな危険なところに行くべきではない。
日本代表が日の丸を隠してまで。
日韓関係に配慮って意味わからん」
続く投稿でも
「日本を代表し戦う日本選手に
コソコソさせるのは極めて失礼。
大人達、情けない!」
医師の高須克弥氏は、
「日の丸の国旗は日本人の誇りです。
危害を加えられたら恥をかくのは
開催国である韓国です。
堂々としてください高野連」
ほかにもこんな意見も。
「代表選手を襲撃するような国なら
今後は派遣拒否でいい。
選手の安全を守る義務は主催国側にある」
「才能溢れた高校日本代表の選手達に
こんな卑屈な思いをさせていいのか」
「選手を守るための配慮なら仕方ないけど、
韓国の国民感情に配慮する必要があるのか」
日韓関係が悪化している中での韓国での開催。
「日本をよく思っていないであろう
韓国の国民感情を“逆なで”するのはやめよう」
という配慮をしたんですね。
これ以上、こじらせて問題を大きくしたくない。
日本の選手に危害が加えられてからでは遅い。
日本の選手を守らなければ!
わかります。気持ちはわかります。
まずは、無事に試合が行われて、
選手たちが無事に帰ってくるのが一番。
でもこれ、配慮しているようで
実は相手の感情を “逆なで” していますよね?
この議論、共通して
「韓国の国民が日本人に危害を加えるだろう」
ということが前提で、話されています。
これ、本当?
野球の試合をしに来た高校生に、
韓国の国民は本当にそんなに危険なの?
もしこれが逆だったらどうですか?
日本に韓国から高校生が来るとします。
でも、そのときに
「日本人は、韓国の人をみたら
危害を加えるかもしれない。
日本人の感情に配慮して、韓国人で
あることを前面に出さないようにします。」
って言われたら、どうでしょう?
私たちはそんなことしない!
バカにするな!侮辱だ!
ってなりますよね?
「韓国の人は、反日だ」
「韓国の人は、危害を加えてくる」
という前提。
そんな《無意識の思い込み》が
“日の丸外し”なんて、
だれも得しない行動を生むのです。
これは、配慮ではなく
無意識・偏見からくる差別です。
このように
“気をつかっているつもりが逆効果”
ということは、気がつかない間に
日常的に起こっているんです。
ポイントは《気がつかない》ということ。
自分の思い込みって、
かけているのに気がつかないメガネのようなものです。
顔にはり付いて、自分と一体化しています。
岡西導明先生に教えてもらったのですが、
これ、“SOS理論”っていいます。
S そう
O 思ったら
S そう
この“SOSメガネ”をかけていると
もう、そうにしか見えない。
なのに、かけているのに気がつかない。
恐ろしいですね。
配慮しているつもりなんです。
「あの人には、ハードルが高そうだから
もう少し簡単な業務を与えてあげよう」って、
強みを発揮するチャンスを奪っていませんか?
「こんなこと言うと、気を悪くするといけないから
ミスを指摘するのは やめておこう」
って、再発防止の芽をつんでいませんか?
あなたは
SOSメガネ、かけていませんか?
安心してください。
・
・
・
みんなかけてます。気がつかないうちに。
でも、このメガネ
「かけているかも?」って疑うと
外すことができます。
だからこそ、何かの対策を立てるときには
《現状をただしく把握する》ことが重要。
対策を立てる材料の現状に、
解釈が入っていませんか?
それ事実ですか?
SOSメガネ越しに見ていませんか?
ここの見極めを間違えてしまうと、
せっかくの善意のつもりの行動が
悪影響を与えてしまいかねません。