夏休み最後の日の昨日、

中3娘と二人で、大阪へ行ってきました。

 

最後の日にもかかわらず、

「環境フォトの宿題ができていないあせる

 

 

環境フォトとは、
「環境問題を考える写真を撮る」という

毎年恒例の宿題。

 

娘の学校は、全員iPadを持っていて、

撮った写真を送信して提出するのです。

 

 

 

遅いっ!

でも、提出期限はその日の21時。

 

 

まだ間に合うドキドキ

 

 

 

あきらめずに、行きの電車の中で、

大阪の環境について調べてみました。

 

 

 

すると

「ドブ川の象徴」道頓堀がキレイになりつつある!?

という記事が。

 

 

 

確かに、一時期に比べたら、

きれいにはなりましたよね。

 

だって、昔は・・・

 

 

えげつなく汚かったですからね。

 

 

 

どのくらいきれいになったのか。

 

この記事によると、

 

水の汚れを表す数値である
生物化学的酸素要求量(BOD)が
水道用に取水できる基準をクリア

 

するほど、きれいになったそう。

(残念ながら、他の基準はまだクリア

できていないらしいです。)

 

 

 

何をしてこの一つの基準をクリアできたのか?

 

 

ひとつは、

噴水をたくさんつくって

その噴水で川の水を循環させて、

水中の酸素量を増やす作戦。

 

でもこの噴水は、今はありません。

観光船が通ることになったから

撤去されてしまった。

 

 

 

ほかにも、

道頓堀川の上流付近に

真珠の母貝「イチョウ貝」を入れる作戦。

 

「イチョウ貝は、

1日にドラム缶1本分の水を浄化できる」

と言われているらしいです。

 

 

あるNPOが2回行いましたが、これも

「川の浄化に目を向けるキッカケになれば」

ということで、

 

やっぱり2回程度では

継続効果は難しいようです。

 

 

 

でもね、

今もまだ、噴水が残ていたとしても、

毎年、イチョウ貝を投入したとしても、

 

道頓堀川は汚いままなんです。

 

 

 

それはなぜか。

 

 

根本的な構造が

なにも変わっていないから。

 

 

 

 

そもそも、道頓堀川はなぜ汚い??

 

 

道頓堀は、もともと運河として人工的に

作られたものなんです。

川と川とをつないでいるかたちです。

 


自然にできた川は

川底の砂や砂利、そして水草なんかが

浄化装置としてはたらいてくれるので、

 

そもそもそんなに汚れないし、

汚れてもキレイになるチカラがあるんです。

 

 

でも、道頓堀は
はばも狭くて、壁も底もコンクリート。

 

水草や水際の雑草などもありません。

 

 

もともと運河なので、流れは緩やかです。

それどころか、

入口も出口も水門は閉じています。

 

つまり、流れていない。

ドブ川ですらない。水槽です。

 


そんなところに、生活排水が常に流れ込み、

排水以外のゴミも不法に投棄されて

 

汚いに決まってる!

 

 

ちょっと水をかき回したり

貝を投入したりしたって、

 

焼け石に水、道頓堀に貝。

 

 

 

実はこれ、

企業の人材不足の対策

にも言えることです。

 

 

 

 

すぐ人が辞めてしまう会社。

人が辞める理由は、

「きつい・不安・人間関係が悪い」

の3つです。

 

 

 

ノー残業デーをつくって早く帰らせたって、

業務量が変わっていなければ

次の日に残業を延期するだけ。

仕事がきついことには変わりません。

 

しかも残業代も減って、生活はさらにきつい。

 

これは、貝レベル。

 

 

 

じゃあ、「業務の見直しをしよう!」

と、各部署で意見を集めたとします。

 

これは、噴水レベル。

 

適切な意見など、出ません。

なぜならば、人が定着しない職場って

人間関係が悪いのです。

 

 

こんなこと言ってはいけないだろう。

こんなこと言う資格ないしな。

まあ、言っても聞いてもらえないしな。

 

 

こんな不安で不満だらけの状況では

言いたいことも言えず、

 

その中で出てきた意見をもとに改善したって

結局は不満が残ります。

 

 

 

まずは、根本にある

人間関係をよくすること。

 

それが、根本的な構造を変えるということです。

 

 

人材不足で困っている、

すぐ人が辞めてしまうという場合、

 

コミュニケーションの改善が最優先課題です。