一人で旅行をしているうちに、少しずつ身体が、心が呼吸をしはじめているのがわかった。何をするでもなくぼんやりと海を眺め、お腹が空いたら気ままにカフェに入り、のどが渇けばワインを飲んだ。
泣きたくなったら電車の中だろうが、歩いていようが涙を流した。
愛を失った私は、自分に何も残っていないように感じたのだ。
旦那の浮気も、ただの火遊びだったのだろうが、「お前は必要ない」と言われた気がした、離婚した後付き合いたかった人も結局は私を選ばなかった、「お前は強いから大丈夫だろう」と言われた気がした。
毎朝教会に行き、もし彼が帰ってくるなら返してほしい、でも彼が本当に私に必要ないのなら、どうかこのまま私を強くしてほしい、と神様に祈り続けた。