■ 本金と中金 ■
~ もくじ ~
■ 今週の表具用語 :■ 絹本 ■
■ 最近の修理報告 :四国八十八カ所巡り
■ 語源由来のコーナー :「横綱」(よこづな)
■ 漢字のコーナー : 「其」を巡る漢字 「棄」
■編集後記■ :【キヨスクの販売員さんたちは・・・】
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◇告知◇
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■ 絹本(けんぽん) ■
絹に描かれた日本画、書の作品のことを言う。
紙に書かれたものを紙本(しほん)、絖(ぬめ)に描かれたも
のを絖本(こうほん)という。
絖は繻子織の絹で光沢があり、なめらかな薄地。
■最近の修理報告 :四国八十八カ所巡り
下記の画像は、四国へ一人で廻られた方からの依頼の仕事
ですが、どちらかが本金で、もう一つは中金です。
AとBどちらだと思いますか?
A B

答えは、Aが本金でBが中金でした。
画像では今ひとつつわかりづらいですね。
現物を見ると一目で、誰でも1秒でわかります。本当に!!
一番の違いは、光沢です。
「絖り」(ぬめり)と呼ばれる独特の光り具合なのです。
技術の進歩で中金もすばらしい輝きをしておりますが、この
絖りはなかなか出せないようです。
この辺に日本語の奥深さを感じます。
■ 語源由来のコーナー ■「横綱」(よこづな)
横綱とは、相撲で力士の最高位。横綱力士の略称
横綱は白麻で編んだ太いしめ縄のことで、その横綱を吉田
司家からしめることを許された大関力士を言った。
つまり、横綱は綱そのもの、または大関野中で品格・力量
・技のもっとも優れたものをさしたもので、本来は力士の
階級では無かった。
番付に始めて横綱と明記されたのは明治23年(1890年)
の西ノ海。
横綱が最高位として明文化されたのは明治42年(1909年)
で、現在は相撲協会が免許する地位となったいる。
横綱の祈願は古く、正確な由来は未詳だが、一説には摂津
吉住大社の相撲会(すもうえ)に出た「ハジカミ」という
近江国(滋賀県)の力士があまりにも強かったため、
ハジカミの腰にしめ縄を巻き、それにふれれば相手の勝ち
としたのが始まりと言われる。
結局、ハジカミのしめ縄には誰一人としてふれなかった
と言う。
「語源由来辞典」より
■ 漢字のコーナー:「其」を巡る漢字 「棄」
これは捨てるという字ですが、篭のなかに子供が入って
いて、それを両方の手で押している字形になぉつています。
これは生まれたばかりの子供を棄てている字です。
古代文字をさらによく見ると、子供の回りには水滴のような
点があります。つまり、これは川の流れに子供を棄てている
文字です。
未開民族に初生児を棄てると言うことが会ったのでしょう
しかし、単に棄てるのではなく、川の水に浮き沈みする様子
をみて、育てるかどうか占っているノだろうというのが、
白川静さんの考えです。
日本でも、母親の凶年に生まれた子は、一度棄てられ、他の
人に拾わせて、改めて引き取る習俗がありました。
こんな習俗でも日本と中国には共通点があるようです。
「漢字は楽しい」より
◆ 編集後記 ◆
【キヨスクの販売員さんは、いつトイレにいくのか?】
JRの駅にあるキヨスク。
安い単価の商品を扱う小さな売店だが、かせぐこと、かせぐこ
と。
たとえば、JR東日本のキヨスク約1200店舗の年間総売り上
げは、20
00億円を上回る。1店舗あたり、年間平均1億7000万円近く
売っている計算になる。
キヨスクの業績がこれほどよい理由は、テキパキと客をさばく
、女性販売員の力によるところが大きい。
商店を手に取ると、すかさず「○○円です」。金を渡すと、瞬時
につり銭が
出てくる。1人の客をさばくのに、ものの3秒もかからないだろ
う。彼女達の
迅速かつ正確な応対を信頼して、駅に集まる忙しい客たちは、キヨ
スクを愛用してきた。
それにしても、キヨスク販売員の勤務体制はかなり過酷なものと
いえる。
よほどの大型店舗以外は、原則的に1店舗につき販売員は1人だ。担当する
店の仕入から販売まで、すべて1人で取り仕切る。
となると、よけいなお世話だが、営業時間中、トイレはどうしているのか?
女性は男性よりはるかに膀胱が小さく、尿道管も短い。そもそも
トイレが近いわけだ。たった1人で孤軍奮闘の販売員が店を空ける
わけにはいかない。はたしてガマンできるのか?
もちろん、無理だ。仮にそんなことをしたら、JRは膀胱炎に
なったおばさん達に訴えられることだろう。
JRもその辺は理解していて、キヨスクにはトイレ交代要員とも
いうべき特別な販売員がいる。
彼女たちは担当の店を持たず、勤務時間中、決まったコースで店
舗を巡回して、ひたすら販売員たちの生理的欲求のご機嫌を伺って
回る。おおむね、2時間半に1回、交代要員が回ってくる。
この2時間半に1回の交代要員たちの訪問があるからこそ、販売
員達は安心して売り上げ向上につとめることができるわけだ・・・
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ご質問があれば下記へどうぞ。
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HP http://www.yoshihara999.com
電話 025-372-3408
住所 新潟県新潟市能登1-2-14
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誰も話さなかった表具屋日記
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000235961.html
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■新潟市の更正図修理■
04月03日 第61号
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~ もくじ ~
■ 今週の表具用語 :■ 食い裂き工法 ■
■ 最近の修理報告 :新潟市の更正図修理
■ 語源由来のコーナー : 「結納」(ゆいのう)
■ 漢字のコーナー : 「其」を巡る漢字 「基」
■編集後記■ :【武者修行にはメリットがあった?】
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◇告知◇
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■ 食い裂き工法(くいさきこうほう) ■
紙と和紙との継ぎ方で、棒継ぎと食い裂き継ぎとがある。和紙の一辺を
水で引きちぎって 和紙独特の長い繊維を出し、その繊維同士を重ね合
わせて継ぐことをいう。特徴として、 重なりが目立つ平らな1枚の紙に
なる。大きな紙のない時代の先人の考え出したすばらし い方法である。
食い裂きの継ぎは和紙と和紙とを継いでから裏打をする箇所と、裏打
をしながら継いでいく箇所がある。
■最近の修理報告 :新潟市の更正図修理(太明朝仕立て)
2月の下旬に、ホームページを見られて電話を頂き、3月末に納
めた仕事です。
この更正図は現在でも、複写したり、実際に使用されている図面
で、近年損傷がはげしく、修理を依頼されました。
唯一指定されたのが、すべて正麩糊の使用と言うことでした。
【調査】と【対処法】
下図をごらん頂くとわかりますが、横の折れがかなり激しく、
すり切れてすでに摩耗しているところもありました。
切れてしまった部分に応急処置としてセロハンテープを貼った
ところも数多く見受けられました。このセロハンテープをはが
すのに、酢酸エチルと言った薬品を使用します。修理する作品
のよって薬品の濃度や後処理と言った作業も一つ一つ違うので
ここで詳細は記述しません。
一番頭を悩ませたところは、強烈な横折れです。通常は、
磨りガラスのうえに作品を置き、下からす透かせて見て、
折れ伏せを入れるのですが、ここまでつよい折れがあると、
実際に巻いてみないと出てこない折れがありますので、
3回の折れ伏せでやっと止めることができました。

下図が上の更正図の中央部分の拡大図

【下図が折れ伏せが終わったばかりの裏側から見た構成図】

横折れだけでなく、縦にも補強の意味で折れ伏せを入れてあります。

上の画像は1時間ほど煮込んだ正麩糊です。
■ 語源由来のコーナー ■「結納」(ゆいのう)
結納とは、婚約成立の証として、家同士が金品を取り交わす儀式。
結納は結婚の申し込みや婚約の際の儀式を指す「言ひ入れ」が
変化した語同士「言ふ」が語形の変化で「ゆふ」となったのに
伴い、「言ひ入れ」も「ゆひいれ」にあわせた形で、新たに
「結納(結い納れ)」の漢字が当てられ、結納が湯桶読み
(上を訓読み、下を音読みにする読み方)されて「ゆいのう」
となった。
さらに、は行点呼音によって「ゆひ」が「ゆい」となり、
「結納」は「ゆいのう」となった。
「語源由来辞典」より
■ 漢字のコーナー:「其」を巡る漢字 「基」
四角い箕、ちりとりに「丌」が加えられた「基」には方形の
ものの意味に加えて、台座の意味があります。
その意味を反映しているのが、「基」です。「基」と
「土」とでできた字です。「もと、もとい」の意味があり
ます。
「漢字は楽しい」より
◆ 編集後記 ◆
【武者修行にはメリットがあった?】
武者修行という言葉には、いかにもストイックなイメージがただよう。しか
し、その目的はけっこう現実的なものだったといっていい。
だいいち、なぜ、武者修行したかというと、武名をとどろかせ、それを足場
にして、士官のチャンスを狙うためだった。いうなれば、売り込みの一手
段だったというわけだ。
武術の腕だけでは不足だった場合、彼らは隠密のような役割も果たした
。つまり、諸国を遍歴しながら、国々の情報を集め、それとひきかえに
働き口を入れたりもした。
そうでもしないと、単なる武者修行者のままでは、いつまでたっても
無収入の身だ。少々、武士にはあるまじき行為をしても、背に腹は
かえられないといったところだろう。
ちなみに、武者修行経験者で、もっとも出世した人物といえば明智
光秀だろう。彼は一介の浪人から、山陰討伐軍の大将にまで昇りつ
めている。おまけに、本能寺の変で信長を殺し、歴史を大きく変える
までにいたったのだから・・・
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右が1時間ほど掛けて煮た
正麩糊です。
◆今後の方針など・・・◆
「絵の具止め(剥落止め)」 接着剤
絵画に用いられる絵の具(おもに顔料)が、水を用い撫刷毛や打刷毛によって紙背を圧するなどの表具工程中に、浮き上がったり剥離したりする危険を防止するため、必要に応じて絵の表裏から礬水や合成樹脂を染み込ませて、顔料層を本紙に固定する作業を行う。
これを絵の具止めという。
「滲み止めとは」
「滲み止め」・・接着剤ではありませんが、定着剤として。書道作品における宿墨(すり下ろしてから数日経過した墨)、絵画における染料系色料(臙脂、雌黄)は表具の工程で用いられる水に溶けて滲み出す危険がある。これを防止するために礬水などを画面の表裏から筆や噴霧器などを用いて注意深く少量づつ塗布する。
にじみ止めの材料としては、従来、膠・礬水などが用いられていたが、近年は合成樹脂も使われ始めている。礬水などは明礬の酸性が絹本や紙本を傷める可能性があるため、現在ではあまり使わないようにしており、おもに膠が用いられている。
「布海苔とは」 接着剤
ふのり科の海草から作られる。板状の布海苔をちぎって水の入った容器の中に一晩放置してもどしたのち煮て溶かし
、布で不要部分を漉しとって布海苔液を作る。
膠水に混ぜて絵の具止めやにじみ止め用いたり、また表具に用いる裂や布がよれている場合、洗張りのように板に張ってしわを伸ばしを行うのに用いたりする。
紙本の折損部(虫食い)に別の紙で補修するとき、糊に布海苔をを混ぜて用いる工房もある。
海草なので塩分の抜けきった黄色っぽいものが良いとされている。
「膠とは」 接着剤
三千本膠
(牛や馬の皮や骨から制するといわれている。最近ではウサギから採取された膠のほうが粒子が細かいことから、作品になじみやすいという理由で使われだしている)
これを適度に薄めて絵の具止めなどに用いる。膠水に明礬を加えたものを礬水(ドーサ)といい、絵画の滲み止めに使うこともあったが、明礬の酸性が本紙を劣化させる危険性があるため、現在ではあまり使われていないようだ。
