プロローグ ─── 「現代医学とロックフェラー」に関連する記事です。
フレクスナー・レポート
[The Inspired Observer]2012年3月1日
1847年、アロパシーを行う医者が集まりアメリカ医師会(AMA)が設立され、1897年に法人化されました。かねてから、アメリカ医師会(AMA)は、アロパシーから顧客と医療費を奪うアロパシー以外の医学に憤慨していました。
1900年代初頭、アメリカ医師会(AMA)はアロパシーを行う医者、教育と訓練が不足していることに気付きます。そこで、アロパシーを行っている全国の医療施設を評価し、改善を目的に医学教育評議会を設立しました。しかし、問題は資金でした。
一方、ジョン・D・ロックフェラーは、医学教育を含め、すべての教育を管理しようと考えていました。そのため、ロックフェラーはフレッド・ゲイツの助けを借りました。
フレッド・ゲイツは、バプテスト教会の牧師からアメリカ・バプテスト教育協会の書記になりました。ロックフェラー自身、バプテストであり、二人は出会う運命にありました。
ロックフェラーは、フレッド・ゲイツの提案にしたがって、バプテストのシカゴ大学に60万ドルを寄付しました。これが、現在のシカゴ大学医療センターの始まりです。
1901年、ロックフェラー医学研究所が設立されました。理事会の一人がサイモン・フレクスナーであり、ロックフェラーの医学教育改革で最大の役割を果たしたのは、サイモン・フレクスナーの兄弟アブラハム・フレクスナーです。
興味深いことに、アブラハム・フレクスナーは、第二次世界大戦中最大の大麻の一大生産地だったケンタッキー州で生まれ、カーネギー教育振興財団のスタッフでした。
「ロックフェラーとカーネギーの資金と知名度を活用しては? 」
カーネギー財団の会長ヘンリー・プリチェットはアメリカ医師会に会い、医学教育評議会のプロジェクト全体を引き継ぐことを申し出ました。こうして、支配と独占の網が絡み合っていきました。
ロックフェラー財団とカーネギー財団は伝統的に互恵関係にあり、ほぼ一つといってもいいでしょう。医療改革も例外ではありません。
フレクスナー兄弟は、ロックフェラーとカーネギーの財産を、なんの疑いもなく、弱い医療関係者の攻撃に注ぎ込みました。
ほとんどの実務を行う医学教育評議会に請求書の大部分を支払わせ、慈善家は世論から大きなボーナスを獲得し、アメリカでもっとも活気のあった市場を支配したのです。
これが古典的な慈善活動です。慈善家の関心を買ったところで良いことなど一つもありません。医療サービスを支配したカーネギーの総投資額はわずか10,000ドルでした。
─── 『笛吹きに金を払う者 〜 現代医学(医薬品)機関の創設』(G・エドワード・グリフィン)
1910年にフレクスナー・レポートが発表され、連邦議会にフレクスナー委員会が設置されました。委員会は医学の不備を指摘しましたが、それ以上のことを成し遂げました。
1800年代後半から1900年代初頭にかけて、植物療法やハーブ療法などの折衷医学、ホリスティック医療、自然療法を教える学校がたくさんありましたが、ロックフェラー家やアメリカ医師会(AMA)の医薬品推進アジェンダには反するものでした。
そのため、あらゆる自然療法の学校はすべて、国の認定を外されました。
フレクスナー・レポートは、アメリカ医師会(AMA)の認識とは裏腹に、アメリカには医者と医学学校が多すぎると結論付け、医学学校の数を減らすことを推奨しました。
フレクスナー・レポートに対する多くの抗議が起こりましたが、アメリカ医師会(AMA)は連邦議会に働きかけ、アメリカ医師会(AMA)が医学部の免許を付与できる唯一の機関であると宣言させました。
アブラハム・フレクスナーは、医薬品やワクチンを使用しない医者や治療法を、いんちき、山師として扱いました。いくつかの学校はしばらくの間抵抗しましたが、最終的にはすべてがフレクスナー・レポートを受け入れるか、閉鎖に追い込まれました。
1939年、最後の植物療法やハーブ療法の学校が閉鎖されました。
医薬品を独占したいロックフェラー家にとって、栄養療法、植物療法、ハーブ療法、ホリスティック医療は敵でした。また、大麻(ヘンプ)が、石油ビジネスと医薬品ビジネスにとって大きな脅威だったことを忘れないでください。
数十億ドルがアロパシーを行う医学学校に寄付されましたが、行ったのはロックフェラー財団とカーネギー財団だけではありません。フォード財団、ケロッグ財団、メイシー財団なども寄付しています。
焦点は薬学研究であるように思われるでしょうが、効果のある、栄養、植物、ハーブ、ホリスティックの研究はいったいどこへ行ったのでしょうか?
病気を予防する適切な栄養については、医学学校のカリキュラムから外されました。病気の根本的な原因を学ぶ代わりに、医薬品によって症状のみを治療する現代医学が作られました。
医師や研究者は、あらゆる種類の人工の医薬品の名前と作用を研究するために、何百時間も費やすことを余儀なくされています。結果、平均的な医師より、妻や秘書の方が栄養についてよく理解しています。
─── 『笛吹きに金を払う者 〜 現代医学(医薬品)機関の創設』(G・エドワード・グリフィン)
フレクスナー・レポートは、いまだに、代替医療に対して大きな影響を与えています。
オメガ脂肪酸、アミノ酸、ビタミン、抗酸化物質、栄養素のバランスが完璧な麻は、病気の予防策の一つです。麻と医薬品なら、私は麻を選びます。
この記事は、アメリカ医師会(AMA)または関係機関を完全に否定するものではありません。しかし、私が同意できない慣行が行われています。
エピローグ ─── 申し訳ありませんが、ちょっとした事情がありまして、政治的、経済的な情報はアメンバー限定記事でご紹介しています。解説もそちらにて。