リクルーターからの電話は、主人を驚かせた。
というのは、それはご機嫌伺いではなかったからだ。
リクルーターとの電話の後に主人から私にすぐ連絡がある。
もう1社のコネチカットの会社の方が、主人のカリフォルニアの会社との交渉の行方を訊いて来たというのだ。
まだ交渉中だと言うと、もしコネチカットの会社に来る気があれば、ぜひぜひもう1度話をしたいと言うのだ。直接何故自分達の会社ではなく、カリフォルニアの会社の方に興味があったのか、何が不服だったのか、どうしたら自分達の会社に来るつもりになるかなどいろいろな質問があるという。
具体的に話をもっとしたいから電話をセットアップしてほしいということだと言う。
主人は絶望の中に光を見た。
コネチカットに行くことになったらどうするか?
それでも良いのか?
というのが主人の私への質問だった。
主人と私は過去10年、数回を除いてほとんど毎年THANKSGIVINGにコネチカットに住む主人の従兄家族を訪ねている。とは言え、今回主人が面接に行くまで、コネチカットに自分達が住むかもしれないとは全く考えたことがなかったため、その地域のことをまったく知らなかったのだった。
娘SKには日本語の環境は作れるのかしら????
わからないことだらけ。
私のBLOGによくメッセージを残してくれるYipee!の住むコネチカット。彼女にメッセージを送り、すぐにインフォメーションをもらっていた。(ありがとう!)
Yipee!の導きによって少し不安がなくなっていたので、その後は自分でいろいろと調べてみた。
そして、コネチカットに住んだ際の利点を挙げられるようになった。
(1)主人の従兄家族に近い
(2)四季がある
(3)給料が高くなるが、物価的にはそんなにここと変わらない
(4)ニューヨークに近くなる
(5)私の仕事も見つけやすい
(6)日本語環境は今よりも随分良くなる
(7)Yipee!がいるよ!
そして、欠点も挙げられるようになった。
(1)冬が長くて寒い。
(2)東海岸の仕事、仕事というストレス文化の中で住むため、主人はますます忙しくなるため今以上に大変になる。
(3)コネチカットに住むと、ニューヨークに近いということもあり、私も仕事をしなくてはいけないのではないだろうかってプレッシャーを感じさせられるのではないか?
でも結局は主人の仕事が1番肝心。
もし主人が行きたいなら、私はコネチカットに行くことになってもやっていけるぞという自信はあったので、「私達は大丈夫よ。」と言えた。
(正直言ってYipee!のお陰なので、この場を借りてお礼を言いたい!)
ただひと言私は付け加えた。「でもね、面接に行ったときのことは忘れないでね」
この会社に面接に行ったとき、主人は「この会社の人たちはすごくストレスを抱えてやっているな。」と強く感じたのだった。主人は、ストレスは慣れているし、大丈夫だが、わざわざ今人生のこの時点でそのストレスを感じるところへ飛び込んでいく価値があるのかという疑問を持っていたのだった。
今はそんな贅沢を言っているときではない。
現在の職場の状況は悪化しているし、コネチカットの会社の方がかなり熱望してきていることがわかったのだから、主人もだんだん気持ちが変わってきたようだった。
リクルーターが主人とコネチカットの会社との電話をセットアップしてくれることになった。
カリフォルニアの会社との交渉は中断し、今は待ち状態。でも多分期待は出来ないようだった。
もうチャンスは今はないのかと落ち込んでいた昨日の主人とは裏腹に主人のムードは急上昇した。