楽しかった日本の旅を終え、これからどうなるんだろう?と疑問を抱えながら中西部のこの街に帰宅。飛行機


すると・・・さむーい!

なんと10月だというのにその前の週末には雪もちらついたとかで。

エー? もう長い冬が到来ですか?

嫌じゃ、嫌じゃ

!夏はこの街楽しいことが多い。だから、お名残惜しいですが、冬はさっむいし、とにかくグレー。だから、まあどっか他に移ってもいいかな?って思っちゃう。


でも、冬の季節は別として、私はこの頃、この街にいるのが随分楽しくなってきていた。この夏、仲良しの友人2人が去ったのだが、面白いことにそれをきっかけに逆に新たな友達ができ、その人たちと楽しい日々を過ごしていた。


どうなるんだろう?

不安シラーと期待。音譜

日本にいるときはあんなに沖縄までいろいろと電話やFAXやメールが来ていたくせに何だかこちらに戻るとスピードが遅くなる。

何故? そう思ったのは私だけではなかった。主人もそう。

不安!


さて、主人の転職の話でお世話になっているリクルーターの人は所謂エキュゼキティブ・リクルーターという管理職を雇うために動いているリクルーター。今まで主人はMBAがなかったから、もっと技術的なことを専門にやる方のリクルーターとばかり付き合ってきたけど、今度の人は随分違う感じ。主人にいわせると、このエキュゼキティブ・リクルーターいうのは結構くせものだという。というのは、口が上手い。その気にさせる。でも、それが必ずしも相手側の会社の意向とあっていないということなのだ。上手い口車に乗せて、時々はBFもいうと言う。(わからない方へ - これはBoyfriendの略ではなく、 bullshit (誇張したこと、嘘、口からでまかせなどの意味です。でも悪い言葉ですけど) だから、ついその気にさせられ、自分はもっと高い給料を要求しても勿論OKだと思わされてしまい、しっぺ返しを食ったり、条件的に合わなかったりがあるみたい。


数日してやっとリクルーターからの連絡があった。携帯リクルーターは両社が主人の雇用を希望していると言った。でも、1つを選んで欲しいと言う。

「君の行きたいのはどちらなんだ?」


主人と私は以前からライフ・スタイルについて話し合いをしていた。もしコネチカットへ行ったら、今の会社よりももっともっと働かなくてはいけない。その会社では家族は顧みず、とにかく仕事、仕事。カリフォルニアも勿論大変そうだ。なんせ、新しい部門へ主人は行かなくてはいけないから、勉強を沢山しなくてはいけない。それでも、主人にはかなり興味のあるポジションだった。


リクルーターは言った。「コネチカットの会社は僕は良く知っているから、そちらだったら、かなり交渉できるよ。」リクルーターとしてはこのコネチカットの会社の方にかなりコネがあり、そちらとの関係を大切にしたいようだった。

しかし、あくまでこれは主人のための仕事。そんなことでこちらの大切な将来を決められてはいけない。

しつこくリクルーターが言う。「お給料では絶対にコネチカットだな。」


それでも主人は「カリフォルニアの方をまず追及したい」という意志を示した。

北カリフォルニア。ネットなどを使い、その地域のリサーチ頑張ってした。しかし、子持ちの友達があちらにはいないので、うーん、私がいろいろと知りたい肝心なところがわからないよ!ちょっと情報がない。困ったな、まだこの街の知り合いにいろいろと訊くわけにもいかないし。インターネットで時間をかけて調べる。うっわー、すごい地価が高い!うわさどおりだな。物価も高そう。ひえー!!でも楽しみ。


主人とリクルーターとカリフォルニアの会社。交渉が始まる。給料、ボーナス、休暇、仕事を始める日、他の条件の数々。行ったりきたり、行ったりきたり。

その度に主人からTELが入る。弱気になったり、やけに強気になったりする主人。

私も励ましてみたり、怒ってみたり。どうなるんだろう?と思っていたが、何とか合意をした。


そして、正式な書類が家に送られてきた。


と、こ、ろ、が、引越しの手当ての条件が持ち家の人用でなかった。

え?

私達は一軒やではないが、マンションを持っているのでそれを売却しなくてはならないのだ。だから、そういう意味で持ち家用にしてもらわないと困るわけだ。リクルーターの話では引越しの手当ては他の会社と同じような待遇だと言うことだった。だから、主人の現在の会社の方針を基準に考えていた。

しかし、全然良くなくて、これじゃあ、すごい損をするってことになりそう・・・・という結論に達した。


どうしよう・・・・途方に暮れる私達。

主人は会社側に直接話をすることになった。人事の人と話をする。すると、給料がある程度のところでないと持ち家用の引越し手当てがでないという話が持ち上がった。そんな話なかったぞ!

給料の交渉の時もその話はまったくなく、その額より少し下で合意したのだ。なんかひどいな。主人は細かい点をいろいろと挙げて、交渉した。

人事は具体的な主人の提示した額に積極的で、ボスにきちんと承諾を得たら、それで行きましょう、ということであった。


ところが、次の日も、その次の日も音沙汰なし。

え?

何で?

メールで連絡を取ると、ひと言。

「会社が提示した引越し手当てを拒絶したので、会社側として現在雇用の交渉は存在していない。」

エー? 何? 嘘だろう? 主人の目は点になった。

急いでメールを送り、何も拒否はしていないこと、そして数日前に同意した引越し手当ての条件であればOKであることなどをもう一度書いた。


カリフォルニアの会社を優先し、コネチカットの方はある意味では断ったことになっていたので、主人は途方に暮れた。


あーあ、どこにももう行かれないのかもしれない。ため息を深くつく主人を見て、私もため息をついた。