運転免許更新のため、最後に15分間のビデオを見せられた。安全運転の教育や指導のためである。何度も更新しているので、同じようなビデオを毎回見ている気がする。あまり新鮮味はない。しかし、安全運転のビデオには、仕事やプロジェクトを成功させるための教訓があることに気づいた。

安全運転に最も大切なことは、「危険予測と判断」である。ビデオでは、交差点や町中の狭い道路での事例が続く。運転手がどんな危険を予知し、自ら判断するか、をテーマにしている。人気がない道で、飛び出しはないだろうという思い込みが事故につながる。逆に、右折時に、対向車の陰にバイクがいるかもしれない、という危険予知が安全運転になる。

次に事故がやむを得ず起こってしまったときには、すばやい「連絡」と「救護」を促す。人身事故なら救護が先になる。すぐに消防署に連絡し、場所や被害者の状態を説明し、救急車を呼ぶ。警察にも連絡する。

仕事でも、「危険予測と判断」は極めて大きな課題となっている。先日のトヨタ自動車のブレーキやアクセルのトラブルのリコールに対して、トヨタ本社が十分な危険予測をして、すばやい適切な判断をしただろうか?リコールの最終判断は本社権限だったため、対応が遅れた。また、技術的なトラブルを認めたのも遅くなかったか?

たまたま安全運転と自動車メーカーの経営との話になったが、大規模建設工事や研究開発などでも「危険予測と判断」や事故が起こったときの「連絡」と「救護」の重要性は共通する。危険予測はリスク予測(分析)とも言われる。最近では、マネジメントすべき最も重要な対象になっている。

ビデオの内容はありきたりだったかもしれない。しかし、運転という基本的な日常行動を安全に実施するために、重要なことを教えられた。仕事や生活にも応用したい。仕事上、直接の安全管理のほかに、失敗しない管理はますます社会から求められている。