バングラディシュに隣接するミャンマーのアラカン州では、国境を越えて人が移動している。そこでは、インドやバングラディシュから来た移民がミャンマー人とともに住んでいる。

船でベンガル湾の河口からMayu川を上流に100kmほど上っていくと、途中の村々で見る人の顔つきから人種が違うのに気づく。田畑に混じって、茅葺の屋根が並ぶ。共通しているのは、貧しい暮らしだろうか。

インド人とバングラディシュ人は見ただけでは、よく区別がつかない。しかし、インド人はヒンドゥー教徒、バングラディシュ人はイスラム教徒が多い。ミャンマー人は仏教徒が圧倒的に多い。一般に敬虔な仏教徒であり、田舎でも寺院を見つけるとお祈りし、寄付も欠かさない。

ミャンマー人は、親日の方が多く、私も公私に渡り15年以上付き合っている。ヤンゴンで会えば、歓迎してくれ、食事を共にする。好みも合う。豚肉が大好きで、酒飲みも多い。

そんな彼らは、国境付近では移民とうまく付き合っていかなければならない。彼らの一人は言った「ヒンデュー教徒とはうまくやっていけるんだけれど、イスラム教徒とはどうもうまくいかない」。どうやらミャンマー人や他宗教への柔軟な態度に違いがあるようだ。モスリムは豚や酒は避ける。そんな食文化の違いもありそうだ。国際社会で民族や宗教の違いを超えて共に生活をするのは、日本人の想像以上に難しい。