When we were livin' in squalor, wasn't it Heaven?
Back when we used to get on it four out of seven

 

貧しかった頃の方が幸せじゃなかったかな

一週間のうち4日はベッドで愛し合っていたあの頃


Now even though that was a time I hated from day one
Eventually, terrible memories turn into great ones

たとえ始まった初日から憎しみが生まれる日々だとしても

最悪の思い出だっていつかは美しいものになる

So if they call you, embrace them
If they hold you, erase them

もし思い出に呼びとめられるのなら、抱きしめよう

もし思い出に引きとめられるのなら、いっそ消してしまおう


'Cause it might've been somethin', who's to say?
Does it help to get lost in yesterday?
And you might've missed somethin', don't say
'Cause it has to be lost in yesterday

 

「あれは大切なことだったかもしれない」なんて誰が言えるんだ

そうすれば過去に溺れることができるって言うのか?

君が大切なことを見落としていたかもしれないなんて、まさか

それは過去の落とし物にすぎないんだよ

 

And you're gonna have to let it go someday
You've been diggin' it up like Groundhog Day
'Cause it might've been somethin', don't say
'Cause it has to be lost in yesterday

 

君はいつかそれを手放さなくちゃいけない日が来る

まるで『恋はデジャ・ヴ』の主人公のように

君はこれまで過去を何度も掘り起こしてきたけど

「あれは大切なことだったかもしれない」なんて、まさか

それは過去の落とし物にすぎないんだよ


Matty said life didn't go the way that he planned it
Said, "Oh, what I'd give to start over, boy, I demand it
So, what was I ever afraid of? Why did I worry?
And why was I ever so brainless? Head in a flurry"
 

マティはよくこう言っていた

「人生は思い通りにはいかないものだ」って

「人生を最初からやり直そうと強く決意したのに
じゃあおれはこれまでいったい何を恐れていたんだろう?

なんで心配なんかしていたんだろう?

そしておれはなんでここまで馬鹿だったんだろう?

頭がクラクラするよ」と

 

'Cause if they call you, embrace them
If they stall you, erase them

 

もし思い出に呼びとめられるのなら、抱きしめよう

もし思い出に立ち止まってしまうのなら、いっそ消してしまおう

 

'Cause it might've been somethin', who's to say?
Does it help to get lost in yesterday?
And you might've missed somethin', don't say
'Cause it has to be lost in yesterday

 

「あれは大切なことだったかもしれない」なんて誰が言えるんだ

そうすれば過去に溺れることができるって言うのか?

君が大切なことを見落としていたかもしれないなんて、まさか

それは過去の落とし物にすぎないんだよ

 

And you're gonna have to let it go someday
You've been diggin' it up like Groundhog Day
'Cause it might've been somethin', don't say
'Cause it has to get lost in yesterday

 

君はいつかそれを手放さなくちゃいけない日が来る

まるで『恋はデジャ・ヴ』の主人公のように

君はこれまで過去を何度も掘り起こしてきたけど

「あれは大切なことだったかもしれない」なんて、まさか

それは過去の落とし物にすぎないんだよ


If it calls you, embrace it
If it haunts you, face it

 

もし過去に呼びとめられるのなら、抱きしめよう

もし過去にしつこくつきまとわれるのなら、いっそ正面から向き合ってやろう


I know it's mad, I understand
It's only Snakes and Ladders
The period you never had
There's only one that matters

 

こんなの頭がおかしいってわかってるよ

結局、蛇と梯子のゲームのようだ

終わりなどどこにもなかった

大切なのはたった一つだけだったんだ


And if it calls you, embrace it
If it holds you, erase it
Replace it

 

もし過去に呼びとめられるのなら、抱きしめよう

もし過去に引きとめられるのなら、いっそ消してしまおう

新しいものに塗り替えてしまえばいいんだ

 

 

 

【参考】

『恋はデジャ・ヴ(Groundhog Day)』とは、いわゆるループもののアメリカ映画で、そのストーリーはある説明では次のように解説される。

超常現象によって閉じた時間の中に取り残され、田舎町の退屈な祭事の日を際限なく繰り返すことになった男性が、己の高慢で自己中心的な性格を改めて恋を成就させるまでを描く。

 

また、蛇と梯子のゲーム(Snakes and Ladders)とは、インド発祥の子供向けボードゲームで、ある説明では次のように解説される。

梯子は寛容さや信頼や謙虚さといったことから発する善行を表し、蛇は欲望や怒りや殺人や窃盗といった悪行を表している。このゲームは、人が善行を実行することで救済(Moksha=解脱)を得るのに対して、悪行を実行するとより惨めな生命形態に輪廻転生(=Patamu)するということを表している。

 

本曲のテーマをMVに即して理解すれば、結婚する以前の生活(「貧しかった頃」)と、その後の結婚生活(「始まった初日」以降)のギャップに苛まれて、つい過去に溺れすがってしまうこと(lost in yesterday)について歌っていると解釈できる。思い出はときに「抱きしめる」べきものだが、ときに「消して新しいものに塗り替える」べきものである。どこまでいっても「終わりなどどこにもなく」、「大切なものはたった一つだけ」、それは過去ではなく現在のことだと理解できる。

 

本曲についてのKevin Parker(Tame Impalaは彼のソロプロジェクト)の短い解説によると、

ノスタルジー(過去を懐かしむこと)とは、ドラッグのようなもので、ときにひとを中毒にさせてしまう。

と説明されている。