タイトルの台湾の議会占拠の件、日本ではどういう風に報道されているのか気になるところなのですが、香港ではTOPニュースとして毎日流れています。

私は広東語が分からないので友達に聞いたり翻訳されたものを見たりでしか感じ取る事ができないけれど、香港で感じることを書き留めておきたいと思います。

今回の問題の火種は中国と締結したサービス分野の自由化協定なのですが、この協定が決まることによって起こること、それは今香港が直面している問題に台湾も巻き込まれていくんじゃないかという懸念が香港人や香港に住む人にはあります。

私が香港に来たのは2011年5月、まだ三年弱の滞在ですが一つの転換点は2012年3月の現政権に変わったことかと思います。(香港の行政長官選挙は市民直接選挙でなく間接選挙、現政権は親中派の梁振英さん)

その頃はあまり中国にもいったことがなくて、デモのニュースが報道されても、あまりピンときていませんでした。既にその頃は中国の経済によって香港が支えられている雰囲気もあったし、中国と一緒になりたくない気持ちは分かるけど、しょうがないんじゃないかなと軽く考えてました。

その中で、去年から深センに週末通ったり、少しずつ中国と触れ合う中で圧倒的に違うもの。それは情報と透明性です。中国の良い所もあるし、私は北京語を勉強しているしどちらかと言うとマイナスなイメージはそれほど大きくありません。
ただ、大きな閉塞感と何かが意図的に隠されている感覚。逆に何か自分の身に何かがあった時に国家の対応は日本とは違うんだということ。

ロシアに出張に行った時にも感じたけど、それが中国にはあって、今までは香港に帰れば安心と思ってました。でも、最近報道を見ているとおかしいなと思うことが多いのです。
そして、五年後、香港はどうなっているんだろうかと不安になります。

でも、香港はもう中国なしには難しいと思うのです。
そして、台湾のこの協定は台湾もそういう状態になっていくことを暗示しているような気がして心が痛みます。

日本にいた時、領土問題や大きな国が軍事力で支配していくこと、それを身近に感じることはあまりありませんでした。

でも、ひとつの国がどこかの国に依存する時、それは将来その国に大事なことを決められてしまう危険性も含んでいること、香港という特別行政区に住んでみなければ分からなかったこと。

今日は忘れないように書き留めておきたいと思います。

そして、広東語がわからない日本人のためにいつもニュースの解説をしているジャパナビのりえさんのブログ、とても勉強になります。
興味の有る方はぜひ!
ジャパナビりえ的香港TV道