◇地域別の大卒就職内定率(%)
(注)今年2月1日時点。カッコ内は前年同時期
北海道・東北 79.1(78.3)
関東 83.3(79.9)
中部 79.5(70.7)
近畿 80.5(80.3)
中国・四国 76.9(76.3)
九州 77.3(70.5)
厚生労働、文部科学両省は16日、今春卒業する大学生の就職内定率が、2月1日時点で80.5%になったと発表した。比較可能な1999年度以降の調査で3番目に低い水準だが、過去最悪だった前年同時期に比べ3.1ポイント上昇。この時期としては4年ぶりに改善した。今年度は、昨年10月1日と12月1日時点の内定率がともに過去2番目の低水準だったが、それ以降、新卒採用がやや持ち直しているもようだ。
調査は国公私立大62校の4770人を対象に実施。就職希望率は73.6%で、前年同時期比2.4ポイント上昇した。今春の卒業予定者数は全国で55万人と見込まれており、希望率と内定率を基に推計すると、約7万9000人がまだ内定を得られていない計算になる。ただ、円高が和らぐとともに、株価が上昇基調に転じるなど景気に明るい兆しも見え始めたため、厚労省は「最悪期は脱した」とみている。
内定率の内訳は、理系が85.6%(同5.3ポイント上昇)、文系は79.4%(2.6ポイント上昇)。男女別では男子が80.7%(1.8ポイント上昇)、女子は80.3%(4.6ポイント上昇)だった。
また地域別では、中部地方が79.5%(8.8ポイント上昇)で大幅に改善したほか、東日本大震災の影響が残る北海道・東北地方も79.1%(0.8ポイント上昇)となるなど、全国を六つに分けた全ての地域で前年比プラスだった。