中京大(名古屋市昭和区)資格センターで学生から集めたテキスト代1億3700万円を着服したとして、業務上横領罪に問われたセンター元部長畑和孝被告(52)の初公判が17日、名古屋地裁であり、被告は「間違いありません」と起訴内容を全面的に認めた。
検察側は冒頭陳述で、資格対策講座が始まった1999年当初から被告が運営責任者を務め、2000年ごろから自由になる金を得ようと着服を繰り返す一方、テキスト納入業者からの請求を大学側に支払わせていたと主張。業者に架空名目で請求書を作らせるなど、犯行を隠すための偽装工作も指摘した。
起訴状によると、被告は今年3月までの4年間、センター受講生の学生から集めた金を53回にわたり、自分名義の預金口座に入れて着服したとされる。1回の最多入金額は1100万円超だった。
中京大の学内調査で起訴分も含め2億4千万円の着服が判明。被告はうち1億3500万円を弁済したほか、残りを30年かけて返済する約束を大学側と交わして5月に依願退職していたが、大学側が名古屋地検特捜部の捜査を受けて10月に刑事告訴した。
(中日新聞)