ちょっとなりきり内田樹風女王様 | 女王様のブログ

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ある女性教師の日常のこと,悩みや課題を率直に書いた,ぶっちゃけ話。

今回,私(なりきり内田樹風女王様)はドイツから日本の高い自殺率について寄稿を依頼された。


たしかに日本の自殺率はたいへん高い。欧米諸国から「異常な数値」とみなされることに不思議はない。
日本で昨年一年に自殺した人は前年より504人多い32、753人。12年連続で3万人を超えた。10年間で30万人。年間3万人というのはアメリカにおける銃による死者数とほぼ同じである。アメリカ人が銃で撃ち殺されると同じペースで日本人は毒を飲んだり、首をつったり、鉄道に飛び込んだりしているわけである。
日本の自殺率は10万人あたり24.4人で、世界6位(日本より上位にあるのはベラルーシ、リトアニア、ロシア、カザフスタン、ハンガリー)。西欧諸国はどこも日本よりはずいぶん低い。フランスが17.0人で19位、ドイツが11.9人で36位、イギリスが6.4人で67位、イタリアが6.3人で68位(いずれも2009年度統計による)。


日本人はどうして自殺するのか?

今まで持っていた価値観が簡単に崩されてしまう場面に会うことが多いからだと私は考えている。


日本人は恣意的なものの考え方をする民族なのに,

ある日突然「何のため?なぜなの?」という問題を突き付けられてしまい,答えを用意していないところに答えを要求されてしまうから。


ある人にとって,その答えの選択肢の中に「死」があるからだ。


教育制度の中に,ものを深く考えるという機会も時間の余裕のないままいるのに,いつまでも子供だましで真実をはっきりと伝える存在が皆無に近いので,

自身がそれに気づいた時に,周りの希薄な人間関係や諸々の原因が重なりそういう結果になってしまう。


極楽浄土という観念も一因。

仏は死なないとなれないと。


日本では亡くなった人を「仏様」と呼ぶ。

突然答えを求められた人間が,「仏になるために。」という答えを出す時に死を選択する。


もう一つ,

「死ぬ」「生きる」の概念を,「寝る」「起きる」と言った日常生活の本能的な営みとみなし,あまり恐ろしいものでないという感覚がある人も多いからだ。


日本の文学者には自殺者が多い。

なぜか?


当の本人にはその答えが分からないのに,周りに答えを要求され続けて行き場がなくなるからだ。


周りはそこまで期待しているわけではないけれども,当の本人は大真面目に考え過ぎて逝く。


日本人に自殺者が多いのは,真面目で周りの期待に添うようにありたいという考え方をするからだ。


だから,日本人が不真面目で,周りに多少嫌われてもオッケーな感じになれば自殺者は減る。


多分ね。