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 1000万人超の有権者を抱える全国最大の地方選挙、東京都議選(23日投開票)が14日告示された。前回から4年。東京は2度の政権交代と知事交代、東日本大震災を経験し、一度失敗した五輪招致に再び挑んでいる。少子高齢化も加速する中、参院選へと続く「選択の夏」に都民は何を政治に託すのか。都政課題の現場に暮らす有権者の告示日の朝を追った。【戸上文恵、竹内良和、林奈緒美、佐々木洋】

 ◇働くママに安心を
 ■杉並区 東京都杉並区の会社員、曽山恵理子さん(36)は14日朝、1歳半の長女陽葵(ひまり)ちゃんを認可保育所に預けた後、出勤する予定だったが、陽葵ちゃんの発熱で休みを取った。

 子どもを認可保育所に預けられない母親たちで結成した「保育園ふやし隊@杉並」の代表を務める。立候補者の第一声を聞くことはできなかったが「『待機児童ゼロ』をどう達成するのか、各候補の主張に注目したい」と話す。

 この春、都内各地の母親たちが、待機児童の増加に有効な手を打たない自治体に怒りの声を上げた。その「震源地」となったのが杉並だ。この選挙区の立候補者はこぞって支援の充実を掲げる。JR荻窪駅前でマイクを握ったある候補者は「都会では土地、建物が見つからず、認可保育所をなかなか増やせない。都や区で独自の設置基準を作れるようにしたい」と訴えた。

 曽山さんはキャリアカウンセラーをしていたこともあり、乳幼児を抱えた地域の母親たちの相談に乗るうち、いつの間にか輪の中心に立っていた。「働くお母さんたちが安心して子どもを預けるためには、もっと認可保育所が必要」と訴える半面「社会運動なんて言われるのは、本当は嫌なんですけど……」と苦笑する。

 声に押され、杉並などの区市や都は認可保育所の新設など対策をスピードアップした。「声を上げることで政治が動く」と実感したが、子どもを預けられず困っている母親がゼロになったわけではない。「何も変わらない、と嘆く前に、投票に行ってほしい」。仲間にそう話すつもりだ。【戸上文恵】

 ◇予定地の自然守って
 ■江戸川区 都心近くでありながら、野鳥など希少な動植物が見られる葛西臨海公園(江戸川区)。都が招致を進める2020年夏季五輪でカヌー・スラローム競技会場が整備される予定だ。「招致自体に反対ではないが、園や周辺の自然環境は守りたい」。近くの会社員、橋爪慶介さん(50)は、もどかしさを抱える。