江戸東京博物館で行われている古代エジプト展に行ってきました。休日はすごく混雑しており入場規制がされていたので、平日の午後に休みを取って観に行きました。展示物は撮影可能で(フラッシュは禁止)、好きなだけ写真に収めることができました。しかし、写真は撮ろうとしてもピントがぼけて全く撮れないものもありました。

 

私に話しかけてきたのは、アヌビス神の像、ハトシェプスト女王の像、エジプト神官の像などです。死者の書、冥界の書は呪術の巻物で、絵と文字自体にエネルギーが込められていました。見ていると強い念を感じるものも一部ありました。受け取った中で、紹介できるものを書きたいと思います。

 

ハトシェプスト女王はアヌビス神など動物神(と言わせていただきます)を信仰していました。ハトシェプスト女王のスフィンクス像は、高さ1m以上の胸から上だけの像です(新王国時代・第18王朝・前1479〜1458年頃)。遠くに見えたときから強烈な気を感じていました。像の前に立つと、口元から放つ言葉のようなものが、映写機のように光の筋となって脳内で映像が見えました。そこは緑の土地で側に大きな川が流れており、人は麦のような穀物を作って、それを背中に背負って歩いています。高等な能力を持つ動物が人の言葉を話し、頭だけ動物の人も普通に歩いています。

場面が変わり、ハトシェプスト女王は大勢の人前や儀式の際は男性の姿で人前に現れました。今で言う男装の麗人です。娘は若くして亡くなられたようです。夫と別の女性との子がファラオになるまで女王としてエジプトを統治し、エジプトを平和に保ち、巨大な権力を元に大きな建設事業をしたそうです。独裁者としてイメージする人もいると思いますが、私はそうは見えませんでした。当時は複雑な家庭環境で身体の弱い短命な方も多く、この方が個人として背負っていたものは大変重く感じました。

(ブログにハトシェプスト女王像の写真を掲載しようと思いましたが、見る度に強いメッセージを発するので死者の書にしましたw)

 

Wikiでハトシェプスト女王について調べてみました。古代エジプト唯一女性のファラオで、夫トトメス2世とイシスとの間に生まれたトトメス3世が王になるまで22年間エジプトを務めたそうです。旧約聖書では、モーセをナイル川で拾って育てた義母はハトシェプスト女王とも言われています。ハトシェプスト女王のミイラは、ツタンカーメンを発見したハワード・カーターによって王家の谷の小さい墓で発見されたのですが、当時は誰なのかわからず、近年になってハトシェプスト女王だと特定されました。

ハトシェプスト女王は巨大なハトシェプスト葬祭殿(神殿)を築きながら、死後はずいぶん名前も分からず、自分の存在に気づいてほしかったと思います。神話を通じて、古代のエジプトから現在まで続く歴史が続いているのだと思うと壮大な気持ちになります。この展示はミイラ主体ではなく古代エジプトの神話がテーマで、展示物からメッセージを受け取ることができます。

 

古代エジプト展「 天地創造の神話」は江戸東京博物館での展示は4/4まで、その後は京都、静岡、八王子と廻ります。また、4/16~ライデン国立古代博物館蔵 古代エジプト展「美しき棺のメッセージ」が渋谷で開催されます。