労働人口が減少し、介護需要が増加する中で、採用はより難しくなり、今後も楽になる見込みは薄い。
「人が採れなくても運営可能な仕組みづくり」に、いち早く取り組まないと経営に行き詰まる。
介護施設における「生産性向上」とは、サービス品質を下げずに「少ない人数で運営可能」にすること。
サービス品質を下げずに少ない人数で運営可能にする方法は2つに1つ。
①スタッフ一人ひとりが自動的にレベルアップできる教育体制をつくる。
②介護機器(ロボット)を活用して、スタッフに求めることを減らす。
介護施設の生産性向上の3ステップ
①人員配置の目標を持つ
②業務を整理し、基準となるやり方を決める
③ー1 基準のやり方を全員実践できるように研修し続ける
③ー2 人間が実施する必要がない業務は機械に置き換える
②業務を整理し、基準となるやり方を決める
必ず「誰でも実践できるように」動画or写真つきでマニュアル(サービス基準書)を作成
業務の整理や基準づくりをせずに、基本教育を現場任せにしてしまうと、教わる先輩ごとにやり方が異なるため、必ずやり方にバラつきが生まれて、無駄な人員が増える(=低生産性状態)
★全員が同じやり方でできるようにするのが研修
③ー1 基準のやり方を全員ができるように研修し続ける
研修に対する考え方を改める
× 新しいことを吸収してもらおうと研修の内容を毎年変更する。あるいは、外部研修に行かせる。
→「あ〜勉強になった」で終わってしまう。
〇自社の基準に沿ってできるようになって欲しいので、同じ研修を社内で何度も実施する。
→「何回もやるから、身体に染み込んできた」となる。
③ー2 人間が実施する必要がない業務は機械に置き換える
スタッフがやるべき業務「そのものの基準ラインを下げる」。一人ひとりを教育するよりも「早く戦力化できる」
A 「介護の質と関係の薄い単純作業」(巡視、手書き記録など)介護職が、介護周辺で時間を取られている業務については、介護機器を導入し、置き換えられないか検討すべき。
B 「イレギュラー対応」(推測を要するもの)経験や勘や観察力が必要で難易度が高いものは、スタッフみんなが対応できるように教育するよりも介護機器に置き換えたほうが良い。能力が高くない人材を活用できる環境づくり(=難しい事を求めない環境づくり)は人材不足時代の中で必須。
問題をポジティブに捉えて差別化力を高める3つのポイント
①人材は採れないものとして考え、人員配置のモデル比率を目指す
②IT機器(制度も助成も)をフル活用して、職員負担軽減を図る
③職員1人1人の技能を高めるため、基準設定と教える力を高める
→結果的に生産性が高まり、良質な人材も集まるようになる(自分中心の我流でやりたい人は辞めていき、素直で標準化に従う人が残っていく)→チームで仕事ができるようになる。
「事業を発展させる経営者スタンスを持つ」
①経営の原理原則は、「時流適応」と「力相応一番化」
※時流は「外部環境(政府・利用者・競合の動向)」から考える
※力相応は「自社の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)」から考える
②「社会性×収益性」のバランスで事業を組み立てる
※社会性だけでは職員は付いてこない、収益性だけでは外部の支持が得られない
③トップ自らが「伸びる」気持ちを持つ
※地域に困っている方は大勢いる!もっと貢献したいという気持ちが大事
※代表・幹部が伸びないと職員も伸びない!法人の成長もない!
④どう伸びるか?「やり方」を間違えない
※「成長の仕方」はとってもシンプル!ベンチマーク先を素直に真似ること(⇔自分自身で考え出す…時間がかかる、迷走しやすい)
「差別化の成功と失敗の分かれ目はどこにあるのか?」
①経営者の本気度
多くの不安を抱えながらもやると決めたことをブラさず、困難に当たってもブレず、3年くらいは執念を持って継続できるかどうか
②経営者の集中度
力相応に、時には大胆に捨てる発想を持ち、決めたことに集中することができるかどうか(気になることをすべて行うのは戦略でなく、一番化できるものに集中してやり切れるかどうか)
③経営者のスピード感
1つ1つの決断にスピードがあるかどうか(投資・人事・情報収集など、他社に先駆けるために「時間を買う発想」があるか)
PDCAにスピードがあるかどうか
(進めていく中では上手くいくこともあれば、上手くいかないこともある。要は、経営者自らがチェック・改善を素早く行えるかどうか)
「他社との差別化を早めるために」
(1)一人でやろうとしない=モデルに学ぶ
①成功のためのモデル探し→時間をかけるか、お金をかけるしか方法はない。
②スタッフの最短育成法は、「同様のモデル事例を見に行く、交流する」こと
→実際にやっている企業・人に触れ、話を聞いて、自社の立ち位置を客観的に判断し、自社のあるべきゴールに向けて、そのギャップを埋める行動していくこと
③地域一番を目指すなら、地域の同業他社と全く異なった次元のことに取り組む→業界の常識は世間の非常識!
(2)そして、「スピード決断」を優先する
①第一歩目を早く→「急ぎではないが重要なこと」への取り掛かりを早くする。決断のスピードがカギ、決断の遅い経営者に儲かっている人を見たことがない
②先手必勝、先の先、後先の先
・まず、他社に先駆けてやる→2番手は、それだけ不利
・他にやりそうな法人がいたら、先にやる→常に他社と違うことを一歩先に行う
・遅れをとったら、先に速いスピードで挽回・完成させる→「商圏内シェア」を獲得することを優先する