ある時代二匹の白黒猫は
ある場所道路越しに捨てられていた
叶えたい夢がある切望した未来のために
敵わない今がある絶望した現実のために
君は悲劇を唄った奇遇だね
お前は悲劇を被った不遇だよ
愉快だね 不快だね
それでも俺は
いつからだろ いつからだっけ?俺とお前は道路挟んで
向かい合ったダンボールの中 こんな田舎ハズレの街じゃ
人通りもシケてるけど 拾われるために俺は歌うんだ
箱の中の俺は必死だぜ?けど、真っ白い毛並みのお前は
いつもすまして何考えてんだかどうせくだらない
悲劇のストーリー妄想でもしてんだろ
雨の日も 晴れの日も 風の日も 雪の日も
箱から眺める景色 そう変わりやしないや
お前のその面も飽きたぜ?いいかげん少し
口きいたらどうだ?俺には関係ないけどな
いつの日か 拾われる その為に 歌うんだ
いつかは夢見た景色 そう遠くはないよ
俺が歌歌ってもお前は無視して妄想ばかり
「聞いてんのか?」お前は俺が嫌いなんだな
どうしてだろう どうしてだっけ? お前と向かい合い捨てられた
理由なんて忘却の中 こんなボロイだけの寝どこじゃ
まともに夜も眠れないから 早く捨てられて幸せになってやる
お前との日々も悪かないけどな?
なのに真っ白い毛並みのお前を 可愛い少女が笑顔でつれてく
おいやめろ どこに連れて行くんだ 俺らを切り裂くんじゃねぇよ
辛い日も 嬉しい日も 眠い日も だるい日も
箱から眺めた景色 そう変わらないのに
まさか先に拾われるのか?お前俺を一人にすんのか?
俺だけがここに残るのか
だけれども 寒空の ここよりも幸せだろ
前から夢見た景色 そう広がってんだろ
「俺にかまわず行けよ!」
と叫んだのにまたお前無視した
「聞いてんだろ!」俺はお前が嫌いだ・・・
時は流れ冬の季節 大っきらいな色が
空から降ってきた ふと思い出す
あいつ幸せにやってっかな
最後まであいつ何も言わなかったな
いなくなってせいせいしたぜって
あぁでももう・・・歌う
俺の前に倒れる いけすかない白い姿
おい なんだ お前説明しろ
なんでそんなにボロボロだ どうしてお前はここに来たんだ
温かいご飯があっただろ?ふわふわ布団はどうした?
お前は一体何が不満で こんなとこに戻ってきたんだ
お前がいるとこはここじゃねぇダろ
お前が俺のことが嫌いd・・・?!
「君の歌、聞かせてよ」
雨の日も 晴れの日も 黒い日も 白い日も
箱から眺める景色 お前がいつもいた
お前いつも聞いてたんじゃねぇか?
すました顔して 聞いてたんじゃねぇか!
お前はほんとに嫌な奴だ 助けてくれ助けてくれ
お願いだお願いだ 俺の親友が今ここで
もお死にそうなんだよ
おいお前ら無視すんじゃねぇよ!
頼むからこいつ拾ってくれよ
このまま悲劇にするもんか
どんな日も どんな日も お前がいた 幸せが
だから俺は歌い続けて いたんじゃないか
ほらお前が望んでた歌を歌っても目を閉じたまま
「聞こえてるだろ!」俺はお前が・・・