博士論文!!
博士論文の骨子が出来上がりました。
これまでの研究の集大成です。
投稿論文とは違って,量は気にせず書けるのがありがたい。
ほんとは,来年博論執筆して,再来年卒業と思っていたんですが,
博士号取得の要件を満たせたので(主要学会誌に掲載される+学会発表数件など),
今年書いてみない?ということになったんです。
だから,今年の夏はフランスに帰らないつもりでした。
博論に集中したいから,今年だけは一人で残らせてくれと
いって,何度もガビと言い合いになりました。
ガビの中では,一度前例を作ると,また私がなんやかんや
理由をつけてフランスに行かなくなるんじゃというのを
危惧してるらしい(口には出さないが)。
しかし私は知っている。 フランスに行ったからには,
ほとんどパソコンになんぞ向えないことを。。。
修論の時の夏,パソコンにはほとんど迎えなかったもん。。
その時も,同じような言い合いになって,私は日本に残る!
と言ってたのに,ガビに言いくるめられて(集中させてあげるから!
子どもたちは僕に任せて!etc),フランスに行ったの。
ところがどっこい,ガビは仕事でPCに張り付いてるし,
子どもたちは私と遊びたがるし。。私もつい楽しくて遊んじゃうし,で。
でも,博論は規模が違う!
修論は100ページでした。
今回はおそらく,その3倍4倍です。
しかも,修論は,多少多めに見てもらえても,
博論はそうはいかず,ただ量を書けばいいってもんじゃなく,
学術的にどれだけ貢献しているのか?が問われます。
教授会+外部審査員の全員に承認をもらわなくてはなりません。
もちろん,落とされた人もいます。
なので,修論の時とは気の入りようが違う!
違う・・・違う・・・・
でも・・・
でも,確かに,子どもたちと遊べる数年は二度と帰ってこない・・・んだよね。
1年1年がとても貴重。
というわけで,考えた挙句,フランスにはやはり行くことにしました。
7月初めにガビが2人つれてフランスに連れて行って,
私が8月後半に合流し,2週間後一緒に帰ってくるという。
博論を9月には提出しなければならない。
だから,7月には執筆を終えて,
8月に入ったら,全体見直しして,出せる状態にしておいて
晴れ晴れとした気持ちで渡仏したい。
そんなわけで,家にいる間はずっとパソコンにはりついて,
文献に埋もれながら,博論執筆してます。
富士山登山に例えると,今電車に乗ったばかりですが(笑)
なんとか!間に合わせるぞ!!!!
最優秀賞!
修士論文: 文献の整理
今回は多量の文献の整理の仕方を説明します。
大学院に入ったら,膨大な文献を読みこなすことになります。
特に論文は,その辺にほっぽらかしておくと,どんどん積みあがって,
あれ,あの論文どこ行ったっけ??汗汗 とガサガサ探すことになります。
パソコンにも保存していますが,やっぱり紙で見た方が
線やコメントも入れられるし◎です。
私がファイルしているだけでも,400にもうすぐ届きそうな量です。
でも,きちんと整理しているおかげで,すぐ取り出すことが出来ます。
まずエクセルでリストを作ります。
No,
タイトル,
雑誌
筆者
キーワード(自分の研究に関する)
参考箇所やメモ
例:
頭の行にフィルターをつけます。 そうすると,指定した筆者や雑誌名,キーワードで
関連する論文だけを表示することができます。
あとは,バインダー(私はキングジムのA4)にファイルしていきますが,
インデックスを1,2とつけていきます。
リストで探した論文を,この番号で探す,というワケ。
テーマごとにファイルを変えている人もいるみたいですが,
絶対にお勧めしません。それは,研究の途中で
テーマの分類はいくらでも変わってくるから。
シンプルイズベストです。
1, 2と順番にファイルしていけばよいだけ。 テーマは,キーワードで
フィルターにかけて関連論文をリスト化すればよいだけ!
これは最初からやっておくことをお勧めします。
何十と溜まってからファイルしようとしてもゲンナリするだけ。
これをやっていない院生の多いこと多いこと。
私は社会人時代からこういう文書整理が得意だったので役に立ちました。
ご参考になれば。
順調な修士論文の進め方♪
※誤字脱字ばかりでほんとごめんなさい,,
いつも書けるときにババーーーっと書いちゃうので,
後から読み返すとあるわあるわ誤字脱字,,,気を付けますが,
今後もありましたらご容赦ください。。。
ちょっと前に心理系の大学院に進もうとされている
学生さんから修士論文を書き上げるコツを紹介してほしいという
メッセージをいただきました。
よって今日はまず,スケジュールの立て方について
私の経験を踏まえてご紹介したいと思います。
(これが正解というわけではないです)
修士1年目
4月5月
この時期研究計画書を出すところが多いと思います。
ぶっちゃけここらへんは適当でいいです! 修士1年目の
時の研究がそのまま修論になった人はほとんどいません。
私なんて最初幼児の愛着をやろうとしてましたからね,,,
結果夫婦間連合で修論書きましたから。
それでも漠然と何をテーマとしたいかは毎日考えていた方がよいです。
履修必須な科目はほとんど1年目で取っておいた方が
後が楽です。2年目はひたすら研究・執筆に没頭するので。
臨床系は実習などもはいるので尚更早めに取っておいた方がよいです。
私はそれを知らず普通に1年目と2年目と同量の科目を
取ることにしたので,1年目に終えておけばよかったと後悔しました。
統計に自信がない人は1年目でしっかり復習・学習することを
おすすめします。私が入学した時,統計のことなんてすっかり
忘れていたので,猛勉強しました。
5月以降~
何となくテーマにしたい分野について文献をあさる。
手当たり次第に。
この時点でも熟読する必要はないです。 ここは出来るだけ量を
こなす方が効率的です。 斜め読み,場合によっては目次だけ読んで
つまらなそうだったら本を閉じてすぐに次!でも可。
論文はたくさん目を通すことをお勧めします。 何百単位で。
論文には本文の最後に引用文献が載っています。そこに
当たり始めるとあっという間に何十に膨れ上がります。
ななめ読みでいいです! 一字一句こぼさないように読むのではなく,
ざーーっと要点をつかむ感じで。
そのうち,
・この研究分野ではこの領域がまだ未発展だな・・・
・この知見に,こういう実験を加えたら新たな知見が生まれるかも・・・
など,知的好奇心がわいてきます。そう,研究テーマの創発です。
心理系文献検索サイトは:
国内文献:Cinii, J-stageなど
海外文献:Proquestなど
私の大学はありがたいことに全国有数の論文データベースを
持っているので,IDとパスワードだけで入手したい論文は
ほぼ入手することができます。 大学によってサービスのレベルが
異なりますので確認要です。
テーマに戻りますが,漠然としたテーマが徐々に絞られてくるという
手応えを感じると思います。
9月~1月
秋か冬に研究計画書を出す必要が出てくると思いますが,
これまでの文献調査をまとめたものを出せばOK!
とにかく修士1年目はひたすら文献を読みこなす!
最初は量をこなし,テーマが定まってきたら,文献を
熟読する。
2月3月
大学院は休みですが,文献研究は続けます。
そして,研究計画書を徐々に練り上げていきます。
ある問題について実験及び質問紙調査などで
仮説を検証したい! →量的調査へ
ある問題についてそれが発生しているプロセスや構造を
知りたい! 仮説を生成したい!→質的研究へ
方法は,問いの立て方(リサーチクエスチョン)によります!
修士2年目
4月~5月
論文の構成は以下の通りですが・・・
問題
目的
方法
結果
考察
文献研究+リサーチクエスチョンが論文の”問題”部分にあたります。
これについてゼミや研究報告会で発表し,叩かれまくって
練り上げます。 ここが定まっていないのにいきなり
実験ないし質問紙調査に走ってはいけません!
しっかりリサーチクエスチョンを認めてもらってから,
その目的にフィットした方法論を選択します。
仮説検証型なら,主に量的アプローチです。
1)実験: 実験デザインと分析方法
(例 実験前,実験後と性別で比較し分散分析を行う。)
2) 質問紙調査: どの尺度を使ってどう分析するのか。
(例 因子分析を行って,その後分散分析や重回帰分析で分析)
仮説生成型なら,主に質的アプローチです。
1) 面接: インタビューガイドと対象者の選定
2) 観察: 場面の設定。構造化の度合いの決定
5月6月
次に,どちらのアプローチにしても予備調査を行います。
そこであぶりだされた課題を反映させた本調査の
準備をします。
7月~9月
本調査!
10月11月
実際は10月,中には11月まで調査が終わらないケースが多いです。
とにかく終えたら速やかにゼミや研究報告会で発表し,
叩かれまくります。 最悪実験や調査のやり直しも要求されます汗
でも!1年目にしっかりと文献研究をして,2年目の最初に
リサーチクエスチョンをしっかり定めておくと
研究のしっかりとした基盤が出来るので失敗が起きにくいです。
ろくに文献も知らずに,進めていくと,デコボコの研究デザインとなり
せっかくの調査も泡になります。
論文は首尾一貫性が大切です。そのためにも土台作りには
時間をかけましょう。その方が結果的に早いです。
11月12月
いざ,研究が終わったら執筆です!
問題部分には先行研究で明らかになっていること,
時代や文化的背景,何が明らかになっていないのかを
論じます。 →”だからこの研究をやる意義があるのだ”
ということを示すためです。
そして問題部分をよく積み上げて,目的を
書きます。 問題部分と目的はちゃんとつながっているかを
確認しましょう。 この首尾一貫の確認は
随時行います。
そして,方法,結果を書きます。
考察ですが,
・何が明らかになったのかを整理する。
・仮説がうまく検証できなかった場合は何が原因なのかを推察する。
・今後の課題を書く。
といったところでしょうか。
12月中旬までには書き上げて指導教官に見てもらいましょうっ!
1月中旬の提出までは何度も指導教官と往復することになります。
クリスマスや正月も関係なしで追い込みです! ですが提出した後の
爽快感はたまりません!
今度は文献の整理の仕方についてご紹介できればと思います。
心理学シリーズ: 女性の方が目がいい?!
引き続き進化心理学です。
今はトランスジェンダーなど性といっても明確にできない部分があるのですが,
ここでは体が女性ということでお願いします。
女性の方が眼の中の錐体細胞が男性より多かったり
色覚以上が少ないという報告があります。
また,女性の方が色の細かな違いに敏感だそうです。
それはなぜかー。
大昔,まだ薬や医学が発達していない,原始時代と言われる頃。
幼い子どもが熱を出すというのは,生死に関わることでした。
そのため,お母さんは,子どもの顔色の変化を察知し,
一刻も早く手当をする必要があったことから,その名残で
色の識別が父親(男性)より上手であるとか。
ただ,現代社会では,そこまでの識別が求められていないので,
今後の進化でこうした能力が淘汰される可能性はあります。
同じように,狩りに出ていた男性は,動く獲物を捉える能力
に長けるように適応したため,男性は女性より
動体視力がいいとも言われています。
参考:
英文ですが,女性と男性では色の見え方が違うことを証明した論文とそのニュースです。
(子の論文では進化の観点からは記述していませんので注意)
http://bsd.biomedcentral.com/articles/10.1186/2042-6410-3-21
https://www.colorpsychology.org/why-men-and-women-see-color-differently/
心理学シリーズ: なぜ父親は母親に比べて養育行動に関わらないのか?
今日は最近私がハマっている進化心理学です。
二つの仮説があります。
1. 父子関係不確実性仮説
2. 交配機会コスト仮説
一つ目の父子関係不確実性仮説
実際に出産する女性と違い,男性にとって,自分の子どもは確実に自分の子どもであると確信ができないことです。
自分と交配する前に,他のオスが受精をさせた可能性がゼロではない。
→ こうした不確実性は,養育行動を行う有益性を下げ,結果として女性より養育行動が少ないのではないかという説。
ひぃ・・・ 異人種間結婚の場合,見た目によって,明らかに自分の子と確信できるので,その点では異人種間結婚の方がご主人が子育てにコミットするのかも?! いやどうだろう・・・
二つ目の交配機会コスト仮説
母親が子を身ごもっていたり,授乳したりしている間,または父親が敵を追い払っている間,どちらも新たな交配を獲得する機会は少ない。 この機会コストが男性にとって高いため,女性より養育行動に関わらないのではないかという説。
まったく身もふたもない(笑)
参考:
Buss, D. M. (2007). Evolutionary Psychology: The New Science of the Mind. (3rd Ed.). Boston MA: Allyn and Bacon. |
心理学シリーズ: 落ち込んだら鏡を見る
うつ気味,気分が落ち込んでいるときの対処法は何百と
ネットで見つけることができますが今日はその一つをご紹介。
それは,とっても簡単。
鏡を見る です。
プラットフォームに鏡がある理由有名ですがわかりますかー?
簡単に言うと,自分を客観的に見つめることが出来て,ハッとする
ということで自殺防止に効果があるということです。
化粧直しや髪の毛チェックのためだけではありません。
心が落ち込んでいるときは,幼い子どもに戻っています。
私ならリトルウナマキ。
そんな時,鏡(手鏡でも可)を見ると,
そこには立派に成長した自分がいる。
抑うつ状態の時は,視野が狭くなっており,
自分(成長している自分)を客観的に見ることが出来ません。
鏡を見ることで,手っ取り早く我に返ることができます。
そこで少しでも口角をあげて,不敵に笑えたら尚良し!!