……正直、今までライビュの映像は「なぜ、ここを撮る(てか、あっちを撮らない
)」とか「カメラパンするの早いっ
」とかいう、大体不満が残るイメージがあったんですけど(でも、録画ではない生の映像を見られる事に、ありがたさを感じてはいました)……。


今回の「エリザベート」(舞台)では、見事にれいこちゃん(月城かなと)のルキーニしか目に入ってない状態だったので(代役公演の時は、れいこちゃんのフランツのみ
)……。

ライビュという、カメラを通して初めてフラットに、今回のエリザベートを見ることが出来ました

(そして今回は、いつもよりカメラワーク良かったです
)

霊廟から 皆が出てくるところ、トート閣下・たまきち(珠城りょう)が登場する瞬間、魂であるフランツ・みやるり(美弥るりか)やルドルフ・ありちゃん(暁千星)たちのフォーメーションとかダンスとか表情とか。
母を立てる親孝行な息子であり、皇帝のフランツ(代役公演で、れいこちゃんがやった後ろ姿での「却下する」は、みやるりオリジナルだと言うのも、やっと知りました
)とか、息子に一寸過干渉な母(皇太后)とか、それぞれの思惑で動いている重臣たちとか。

伸び伸びしているシシィ(エリザベート)・ちゃぴ(愛希れいか)とか、フランツとシューティングしていたパパ・まゆぽん(輝月ゆうま)とか、シシィに一目惚れするフランツとか、お茶飲んでる時のコミカルな振りとか、シシィに一寸照れながら告白するフランツとか、ファーストキスを緊張して受けるシシィとか、無表情にみえるトート閣下だけどめちゃくちゃ目に感情出ているところとか。
生まれた孫を抱く、ゾフィー・すーちゃん(憧花ゆりの)がめちゃくちゃ嬉しそうとか、シシィに泣きつかれてめっちゃ困ってる(とゆーか、もしかしたら根本的に理解出来てない?)なフランツの表情とか。
カフェでお茶や会話を楽しんでいる客たちとか。
ミルクを求めて走ってくる市民の芝居とか、銀橋に出てきた時の気迫とか、トート閣下の「思い通りの展開!」って思ってる表情とか。
ハンガリーでの戴冠式の様子とか、めちゃくちゃいい感じに入ってくる黒天使とか。
マダム・ヴォルフ・さち花ねーさん(白雪さち花)のコレクションたちの個性的で綺麗なこととか、フランツが最初めちゃくちゃドン引きしてたのに、マデレーネ・じゅりちゃん(天紫珠李)見た途端動揺した所とか。
独立運動を起こしたルドルフたちが失敗して捕えられる直前、凄いイキオイでルドルフを捕まえに行くトート閣下の怖いこととか。
ウイーン土産を買った人たちのお芝居とか、フランツとエリザベートが入ってきた時の市民たちのリアクションとか。
霊廟での、霊魂になった人たちの動きとか、最終答弁で、意外に図星を指されて動揺するトート閣下と、そのせいで(?)、引きずられる様に声なき霊魂に戻ってしまうフランツの切ない所とか。
暗殺される時の、エリザベートのお衣装とか(笑)
フィナーレでは、男役群舞での、たまきちやみやるりの表情とか、振りとか。
パレードでは、れいこちゃんが降りる前後の人とか(笑)
やー……。
一応、(他の作品より少な目とは言え)今回のエリザベートは、6回観たんですけどね。
本当にルキーニが出ている場面はルキーニしか、観てませんでしたね
(出てないところはちゃんと観てましたよ
)


ので、ライビュ見て、「こういう芝居してたのか!」とか「こういう解釈なのか!」とか新しい発見が出てきましたてか……今頃?!
ってのばっかりでしたけど(笑)
カメラを通して、脚本、演出意図に沿って作品として、見せたい所を見せる……なにも考えずとも、一番良い見方が出来る……そういう所が、ライブビューイングの良い所かなと、思います。
特に私みたいな、好きな人をオペラで追っかけ倒して、本筋観てない人には(笑)とても、ライビュはありがたいです。録画のテレビ放送やBD、DVDよりライブ感は感じられますし(今回のれいこちゃんのアドリブとか♥ライブでないとあのコーフンはないですよね
)

あ。
で。
ちゃぴ(愛希れいか)のさよならショーですが。
真っ白いドレスで大階段に立っていたちゃぴったら、本当に押しも押されもせぬトップ娘役
といった、もぉ完璧な風情で




それなのに、ロミジュリのジュリエットのソロ歌ってめちゃくちゃ初々しくて可愛くて……



ベルばらの「ばらベルサイユ」をロザリーとして歌ったのには、正直びっくりしました。
「えー
ベルばら選ぶー?」って感じで。でも、ベルばらって、曲はいいんですよねぇてか刷り込まれてるのよねぇ


てかてか、可愛くてたまりませんでしたー!
次に歌ったのが「舞音」。
そして「1789」。
……え?娘役のさよならショーって、そんなに長くないのに、まさお(龍真咲)時代のばっかりやん
と、若干不安になってきました。

だって、私、たまきちと組んでからのが好きなんだもん(ごめんなさい、嘘は付けないから)。
や、いいんですけどね、曲は。でも、もっと歌って欲しい曲あるのに……って、思いつつ。
歌い終わりにせり下がって行きました。
代わって、すーちゃん(憧花ゆりの)が、カルーセル輪舞曲の曲(教えて頂きました)を、銀橋渡りで歌って。
本舞台では、ありちゃん(暁千星)+ときちゃん(叶羽時)、おだちん(風間柚乃)+かれんちゃん(結愛かれん)が、デュエダンを。
あの水色のお衣装、好きです。
んで、すーちゃんの紫のお衣装もステキでした。すーちゃんは、スレンダーだから、身体の線が出ているドレスがめちゃくちゃ似合う!
歌終りでシモテすっぽん退場したすーちゃんに、惜しみない拍手が送られてました

1号せりでお衣装変えしたちゃぴがせり上がって来て。
キレイな黄色いドレス!
こういう時に、組カラー使ってくれる人って好きです(笑)
大階段から黒燕尾のたまきちが降りてきて、2人で「グランドホテル」を歌って。
……ごめんね。デュエットならAll for Oneを歌って欲しかった……

燕尾と白ドレスの組子たちと「Dreamgirls」を。
ちゃぴには、こういうの本当に似合うなぁ。センターが似合う娘役だからといって、トップさんの横で(存在主張し過ぎて)目立ちすぎる訳でもない。この塩梅が、絶妙!
振り付けで、同期が寄ってくる所があって……
みんないい笑顔……それだけで泣けてくる……


本当に仲良しな同期で、ここからちゃぴがいなくなるのは本当に寂しいなぁと感じました。
大盛り上がりのうちに、緞帳が降りたのも、ちゃぴのさよならショーらしかったです。
選曲だけ……ごめん、納得いかないってか、他のが良かったってのはある……けど……。
今回、組長のすーちゃんも退団だったので、退団者の経歴やメッセージの代読は、副組長のるうくん(光月るう)。すーちゃん譲りの立て板に水なご挨拶に、感動しました(ご本人、めちゃくちゃお稽古してたそうです)。
よくよく考えたら、るうくんってべに(紅ゆずる)の同期よねぇ……。
月組って、本当に管理職が若いねぇ。でも、若いからこその組長、頑張って欲しいと思います。
すーちゃんを紹介する時、声が湿って震えてたのが、たまりませんでしたよ、るうくん。
お花渡しで、またもや同期全員寄ってくる95期





月組の恒例とはいえ……泣く



これ、雪組にも星組にもなかったよねぇ。
いいなぁ、これ。と思いました。
それにしても、月城かなと氏は、あんな押し出しの強いキャラをガツガツ演じていたのに、役が離れるとこうも控え目な大人しい女のコになるんだと……しみじみしました。それも、良し!ですけどね(笑)
すーちゃんも、ちゃぴも、本当に良い笑顔で……晴れやかに宝塚人生に区切りを付けたなと、感じました。
幕が降りて、カテコ。
全員でご挨拶。
2回目は、退団生の2人とたまきち。
すーちゃんは、しみじみと退団生として迎えた今日とここ数日の日々を振り返り、ちゃぴは、緊張感から開放された喜びと感謝を口にして、お姉さん(笑)なたまきちと客席から、心のこもった拍手を送られていました。←たまきち、男らしいのに、お姉さん(オネエに在らず)に見えました。普段からこんな感じなんだろうなぁと。
全員出てきてご挨拶。
もう一度カテコ。
客席は、スタンディングオベーション(羨ましいっ!)
「せっかくお立ちいただいてるので……」と、たまきちが「月組千秋楽大ジャンプ」をするというと、客席大盛り上がり。
あー、いいなぁ。大劇で私もやったみたい……(笑)
合図は、すーちゃんとちゃぴの2人が。
ただ、「バンザーイの、ザーイで飛んでください」的な説明なしでいきなりやったので、みんな手を繋ぐ間もなく飛んだ感じでしたけど(笑)
幕が降りて、「公演は終了しました」のアナウンスが流れたけど、拍手は鳴り止まず(私も「諦めんなっ!」と呟きつつ、客席を応援しました)、たまきちとちゃぴが、ドン前にっ
客席のみなさん、ありがとう~♥


やりきった感満載の笑顔のちゃぴと、それを愛おしそうに見つめるたまきち。
2人はこういうコンビだったんだなって、嬉しくなりました。
決してラブラブカップルでも、夫婦って感じでもなくて……同志とか、兄妹とか……そんな信頼という「絆」を強く感じるコンビだったなと思います。これって、こないだから何度か書いてる私が感じる、月組のカラー「背中を預けられる、信頼感」に通じるコンビ愛だなと思いました。
東京公演も、全力で、全員で、悔いを残すことなく、やり切って欲しいと思います。
観に行けないのが残念だけど……。