雪組生が魂を込めて演じている、「凱旋門」をやっと観ることが出来ました。
あ、初演はパスしてましたので、初見です。
なんだか良いお席、頂いちゃいました♥
あ。毒吐きまくりですから。
「凱旋門」よかったやん!って方は、そのままスルーでお願いします。

……やっぱり、シバタ(柴田 侑宏)先生とは分かり合えません……私は……



結局、自分の事しか考えられない不幸属性のワガママ(そして周りが見えてない)女に振り回された、残念な男の話やん。としか見えませんでした。
例え、戦争が目前に迫っていたあの時代のパリで、懸命に生きようとしていた人々の人間模様を、色濃く力強く描いていようと……。
結局、残念な話としての印象しか残りませんでした。
……ずっと「どうしよう」と思いながら観てました。
あのキャラって、「男が好きな女」であって、宝塚の8割からなる「女の、好きな女」では決してありません!
ので。
私は、絶対的に、好きになれないキャラです。
全くヒロインに感情移入出来ないままに終わってしまいました。
そして、これ
は結構な確率で、シバタ先生の作品のヒロインに私が感じる事です


原作付きとか、オリジナルとか関係なく感じるのが凄いなぁ……。
「琥珀」といい、「誠」(シバタ作品ちゃうけど)といい、今回といい……。
きーちゃん(真彩希帆)に変なイメージ付いたらどーしてくれんのさ。
そう言えば、歌手とか女優という設定、カケラもそんな場面無かったですけど……カットですか……あぁ、そうですか……。
主人公もなぁ……。
ワガママ女が可愛いとか思ってるのも、ヤキモチ焼きたくったりも、やたら意味なく女となんかあった的なエピソードあったりも、意外に考えなしな行動も、……なんか……魅力はどこに?と思いました。ぶっちゃけ、トム(轟悠)だから魅力的なのかとか(笑)
だいもん(望海風斗)のお役も、決してトップスターのお役ではないと感じました。
出番の多さ(役の大きさ)考えたらそれしかないって感じ?
それでも、「この人好きだわ」って思いましたけどね(笑)
きーちゃん共々、やりにくいお役に当たったなぁ……と感じました。
でもっ。
セットよかった!
場転(特に盆の使い方!)よかった!
歌よかった!
ダンスナンバーよかった!
芝居、すごくよかった!
……正直、勿体なかったかも……と思いました。
暗いし悲しいから、本当は好きではないけど、「第二次世界大戦前夜」の、混沌とした時代になんとか生き延びようと必死になっている人々の生きざまとか、世知辛いとか殺伐とした事だけでない人の暖かさとか、いろんな形の愛とか……。
凄く集中してしまう場面が沢山ありました。
びっくりするくらい「学年順?」と思わせつつ、適材適所なキャスティングに、話が進むにつれて膝を打つ程感心し、そしてそれ以上に雪組の層の厚さを感じました。
これ、でも、オーディションだったのかしら?
宝塚は、若い女性の劇団だから、そんなに実年齢(とキャリア)に差はないけど、やっぱり若い役は下級生が、年を重ねた役は上級生がやった方がいいと思うので。
もちろん、例外は沢山ありますけどね。
ちゃんと(笑)おじさん役やお母さん役は上級生、若い青年役は下級生が演じていて、観ていて楽でした。
無理がないっていうか……。
ヒメ(舞咲りん)の娼婦と、そのヒモがあやなちゃん(綾凰華)ってのと、ひらめちゃん(朝月希和)とあがちん(縣千)が愛人関係っての(で、ひらめちゃんの旦那がまなはる(真那春人)ってのも)が個人的にびっくりしましたけどね(笑)
さきな(彩風咲奈)のヤンデレ具合も、どうしようもないお坊っちゃんっぷりがよかったし、翔くん(彩凪翔)のエリートドクターっぷり満載の、銀縁メガネ+白衣+ステートがたまらなかったし(場面少ないのに、ラヴィックと親しいのがうかがえたし)。
あーさ(朝美絢)とちるちる(彩みちる)の2人がいてくれて、ありがとうってなるし。
や……もお、本当芝居は本当によかったんです!





で、がっつり踊る役(とゆーか、アンサンブル?)にやっぱりちゃんと踊れる人を配していて……。
雪組って、洋物のダンスはあまり評価されなさ気だけど、しっかり踊れる人結構いるのよね



なんというか……暑苦しい訳でも、やたら技巧に走ってる訳でも、めちゃくちゃ華がある訳でもないけど……堅実に確実に、その場をしめてくれる(締めてくれる、占めてくれる)そんな踊りをする人がしっかり仕事してると、感じました。
男役では、りーしゃ(透真かずき)やまちくん(真地佑果)とか、しゅわっち(諏訪さき)、娘役では、あゆみちゃん(沙月愛奈)とかひーこちゃん(笙乃茅生)に目が行きますし、安心します。
その辺りは本当によかったんです。
流行りに乗っかって言わせてもらうと……
「雪組、ハンパないって!」って作り込みだと思いました。
一寸「宝塚的」でないともすれば重たくなる社会派のストーリーをあえて上演するってのも好きですし。
本当になぁ……。
ヒロインやなぁ……てか、主役もなぁ……。
それがあかんかったなぁ……。
本当に……
好きにはなれない作品でした



残念無念……。