月組大劇「カンパニー」。
初日を観ました。


あ。
以下、盛大にネタバレしています。
「見るまでお楽しみ」の方は、回れ右でよろしくお願いします。












お月様お月様お月様お月様お月様






そもそも、主人公の設定からして原作とは違うので(年齢とか、妻と死別とか、名前とか、元柔道部とか)、「原作と違う~汗」と言い出したらキリがない訳で。

「その辺りは目をつぶろう」というスタンスで観ました、初日。
ま、つぶっていられる訳はなく……色々思いましたけど。

結果から言うと……悪くない。
むしろ、ダーイシ(石田昌也先生)の脚色にしては、マシ(ここ、重要)だと思いました(笑)


原作の「ここ、ダーイシ好きそうなエピソードだから、絶対使うだろうな」って所も全て(殆ど使ってたな、よく考えたら)は使わず(「ハルカチン」絶対使うと思った。←別の意味で使って欲しかったのにがっかり)。
おおよその流れは使って、それなりに見せ場を用意してくれて(良いか悪いかは別として)。
原作ではあえて書いてなかった、それぞれの恋の続きを書いたり(いるか要らないかは別として)(笑)

「白鳥の湖」をアレンジした楽曲も良かったし(そりゃ手嶋恭子先生だもんな)、3号セリ使った室内のセットを「ダーイシ演出で初めて見た!」と思った位使っていたし(笑)
当てもの(舞台のカミテ、シモテ端にある張り物)のバレリーナたちのシルエットは、美しすぎるし。


まぁ……全場に漂う昭和感は、なんとかしてくれ……と思いましたが……がっかり
……あれだけ、スマホやSNSやなんやとセリフにあるにもかかわらず、絶対瑞穂先生のスタジオの事務所横には、公衆電話(それも、赤)があるはずよ。と思ってしまう、この昭和感……ガクリ

あぁ……ダーイシイズム……がっかり




気を取り直して(笑)

キャスティングは、ド定番というかセオリー通りというか……。
原作読んで、妄想の羽広げて色々言いましたけど(その色々はこちら)、多分これをあの人に振るだろうなと思った通りの配役で。
ま、安心ですけど……汗

那由多のれいこちゃん(月城かなと)、蒼太のありちゃん(暁千星)に至っては、そ〜だよなぁ……それしかないよなぁ……↓↓という気分でしたし、阿久津のとしくん(宇月颯)は「これしかないやろ」だし、紗良さんのわかば(早乙女わかば)とユイユイのくらげ(海乃美月)も、乃亜さんがとーかちん(憧花ゆりの)になった時点で、「それしかないよな」でしたし……。


ま、蓋を開けたらこれがまた、大当たり♥って感じだったんですけどね´艸`*ハート②ハート②ハート②




……キャスト順番に書こうかな……。

青柳誠二・たまきち(珠城りょう)……最初に書きましたが。
原作より若くなった。子持ちでも、離婚協議中でもなくなった(嫁と死別になった)。ただのおじさんでなくなった(柔道とかやってた事になった)。

若くなったのも、それに付随して妻と死別したのも子供がいないのも、まぁ、宝塚的に仕方ないかなと思う。たまきちなら絶対イケる!とこっそり期待していたのは事実だけど(笑)
でもね。……や、これも仕方ないのかも知れないけど、原作にない特技入れるのは如何なものかなと……。柔道部は山田さんでしょ?
や、それはともかく……あの出会いはないわーと思ったんですよねー。
女の子が電車内でスリにあって、それを助けちゃうなんて。如何にも(昭和の)少女マンガ的汗
やー。いらんと思う。そんな……ガチリアルでなくていいけど、原作のなんというか……スッキリしない……一寸理不尽な事があるリアルさを、出して欲しかった。
てか、その場面作ったがためにコンビニでの出会い(のエピソード)が薄くなっちゃいましたやん!原作通り、バスのくんだりだけで良かったんではないかと。
そんな事ガタガタ言うのもね、たまきちが意外に柔道(てか正拳突き)がアレだからなんです……がっかり
びっくりしました!だって、あの、リアルに武道やってそうなたまきちが、あんな正拳突きやるだなんて……水
拳……あんなに緩めて……てか、親指立ててたら……ケガすんで……がっかり
お腰とかも……マジ「としくんに習いよ↓↓」と思っちゃいました。
剣使った殺陣は、あんなに上手いのに……(笑)
楽日までに直ればいいなぁ……。

ま、そんな追加されたアレな所は……あぁ……、たまきちの問題ではなくて、脚本の問題だけど。
ハルカチン・みやるり(美弥るりか)を追ってオーストリアに行く所ね。
誠二さん、行かなくて良かったのに……。てか、あんな主役の出番増やす姑息さないやろ汗と思いました。
あの場面があればこそ、ハルカチンとユイユイの(バレエダンサーとトレーナーとしての)距離が縮まったのにぃ。

でも、やっぱりたまきちの真面目一筋サラリーマンは、秀逸でした♥

似合うよねぇ。
シャワー室の排水口の詰まり直したり、トイレの電球取り替えたり(笑)、香典袋の代筆したり……地味な仕事をめっちゃ真面目にしてる姿、目に浮かぶ泣き1

二年前に最愛の妻を亡くして、未だに愛してるってのも似合う´艸`*ハート②
日本中の「とも(すみません、間違えてました!)」さんが羨ましいよ(笑)銀橋で写真眺めて呟かれたいよ、名前(笑)

原作より、若いからか宝塚だからか、一寸女あしらい上手めよね(笑)
もっと奥ゆかしい……歯がゆい……感じが良かったなぁ。てか、そんなモダモダする恋とも言えない淡い感情を、ええ大人が覚えるってのを観たかったわ(笑)
でも、最後、美波・ちゃぴ(愛希れいか)とはっきりとしたハッピーエンドが用意されてて良かったかも(これも昭和的ハッピーエンドだけど)。

そうそう。前にも書いたけど、やっぱりたまきちの浴衣姿が観られたのは、お得感ありました(笑)
盆踊りのフラッシュモブは、如何なものかなと思いましたけど(なによりここが一番昭和くさい……)、秋祭りの(シチュ)は良かった♥ちゃぴの浴衣姿も可愛かったしきゃ





高崎美波・ちゃぴ
……多分ね、現役ジェンヌでちゃぴほどバレリーナ似合う娘役いないと思うわ。
前作の「All for One」のフィナーレで、鷲の振りを見て「白鳥見てみたい」と思っていたんですよねぇ。
ふつくしい(美しい)……キラキラ
トウでパドブレしてる、あの、足の動きが……本当にふつくしい……´艸`*ハート②
肩甲骨から手なの?ってしなやかな動きが……ふつくしい……。
本当に……アンダースタディにこれだけ踊られたら、本役さん、結構大変やなぁと(笑)

ちゃぴの普通の格好が可愛くて、本当に普通にいてそうな女の子ってのに一寸びっくりしました。
黒のハイソにスニーカーで、手にはコンビニのコンテナ持って銀橋渡るとかびっくりなのに、なんだかやたら可愛かったです(笑)
あの、太陽王とか、マリーアントワネットとかさらっとやってはった方ですか?的な(笑)
この等身大の女の子を、退団直前に出来たのは、ちゃぴにとってとてもいい事なんじゃないかなとちらっと思いました(次回作も、エリザだし)。

これは、脚本のせいなのか(や、そうなんだけど)ちゃぴというキャラクター(性格)踏まえたからなのか分からないけど、原作よりしっかりした子になってましたね……あ、ふんわりさんとかいうんでなく、言いたい事ある程度言うし、好きな人に一寸強気だし(笑)
繰り返しますが、もっと奥ゆかしい……歯がゆい……感じが良かったなぁ。てか、そんなモダモダする恋とも言えない淡い感情を、ええ大人が覚えるってのを観たかったわ……です。

怪我した紗良さんの代役で、舞台に立つ事になった場面、もっとモダモダして欲しかった。
んで、誠二さんと2人っきりで出る事の覚悟を決めて欲しかった。
ダーイシ、ここはカットしたらあかんとこでしょうよぉううっ...

そうだ。原作では、バレエカンパニーの習慣で、みんなファーストネームで呼び合うってしてて、美波も「誠二さん」と呼んでるのですけど……やって欲しかった……(ラストではそう呼んでますね)。
だから、悠の事は(紗良さんとか乃亜さんは)「ハルカチン」と、もう一押し近しい呼び方に(原作通り)して欲しかったのよぉ。
ここも、ダーイシ、ここはカットしたらあかんとこでしょうよぉううっ...……です(笑)


瑞穂先生のお教室での、レッスン着なんですけどね。
あれ、どなたの趣味ですかね(笑)
今どきあんなフリルありまくりのレオタード着てる人、なかなかいないですよねぇ(や、いたらすみません)。
昭和なバレリーナやなぁここでも思っちゃいました(笑)

ありちゃん演じる蒼太とのやり取りが、可愛かったです。
気の利く姉思いの弟に、助けられてる感じが(笑)
同じコンビニでバイトしてるとか、シフト代わってくれるとか、蒼太……なんていい子って(笑)
ある意味、リアルなやり取りなんじゃないかと思ったりして(笑)

2人で組んで踊ってるのも、本当に安心して見られるというか……もし、ありちゃんが那由多だったら、もっとダンスシーン多かったんじゃないかとか……悶々……よかったですし。


ま、何はともあれ美波ってキャラは良かった。
心置きなくハッピーエンドやっちくり!って感じでした。






……めちゃくちゃ長くなります。
ので、続きはまた。


文句言いながらも、結構ツボ多くて……やばいです。
なんやかやで、キャラとキャストがあってるんですよね。
うーん。悔しいけど、さすが座付き(笑)

「カンパニー」……今の月組だからこそ、面白いのかも知れません。