書くのに日数かかりすぎて、千秋楽迎えてしまいました

タイムラグある内容もあるかと思いますが、ご了承くださいませ。
赤坂なんて、初めて来ました。
JRの駅員さんは愛想なくてお忙しい感じでしたけど、道行く方は優しくて、迷わずに行けました。
まぁ、ボケかまして予定の時間には着かなかったんですけどね(笑)←自己責任
ACTとBLITZがこんなに近い(隣……なんなら引っ付いてる(笑))とは思わなくて、いつも皆さんがUPしていらっしゃる、あの大きなポスターの写真が、BLITZ越しのだったなんて初めて知りました(笑)
なかなかあの庇外して撮るの難しいなぁ(笑)
中に入ると、物販ありましたけどすんごい人だかりだったので諦めました。
舞台写真あるとか小耳に挟んだんだけど、ムラで買うわ(UPが前後したので、すでに現在入手済みですけど)。
お席は、1階カミ端(カミテ端)。
大阪でセンター、シモテと観たので、なんてまぁ、いい偶然だろうと。
色々れいこちゃん、正面だわとホクホク(笑)
今回……てか、大阪でDVD撮りの時に(脚本、演出の)変更あったと聞いていたので、それを楽しみに来ました(笑)
「シモン・みやるり(美弥るりか)の心情の流れがスムーズに行くように改変されているな」と言うのが、正直な感想。
初見で、セルフ脳内補完していた箇所的なところだったので、「最初からやってれば……」な感も否めなかったんですけど(笑)
シモンが、なぜあそこまで「サン・ジェルマン」という名(というか存在)に固執していたのかって辺りがとても整理されて、それこそジャック・れいこちゃんとあそこまで言い合いして別れたのか……。よく分かりました。
んで、シモンって、ジャン・ルイ・ファージョン@星組みたいや……と思いました(笑)
アントワネットに、恋愛じゃないけど……親愛というか、尊敬というか、人間として惹かれてしまったんだなぁと。
いやー、アントワネットって、罪な女性だよねぇ。
本人(アントワネット)に全くその気がないのにも関わらず、何人もの男性が魅了されて、ある意味人生狂わされてるんだもんねー。
やー、大阪でも充分だったけど、ACTでは更に、さち花姉さん(白雪さち花)のアントワネット様には、そうなるだろうと納得させる、高貴さと透明感と、美しさがありました。
素晴らしかったです。
むしろ、ヒロインこっち(アントワネット)じゃね?とまで思いました(笑)
ジャック絡みでは、二人でプチトリアノンから出て「そろそろ止めにしよう」と話す場所が、階段最上部から、扉前(平舞台上)になりまして。
それも扉開けて入ってくるので、「場所の移動」が明確になって、こう……聞かれたら不味い話をしてても大丈夫な場所(人がいない)感を感じられました(国王さまとプロバンス伯も密談してるしね(笑))。
大阪では、なんというか「本当はもう止めたいかもと思いつつ、サン・ジェルマンで在らなくてはと思ってる」感じだったみやるりの芝居が、今回「今止めたら、アントワネットを失望させてしまう(それが嫌)」的な、なんというか、明確な意思としてここにいる(いたい)と受け取れる芝居になってました。
だからこそ、れいこちゃんのリアクションも、前回は……なんだろう……自分の言ってる事がなんでわからないんだっていう……一寸苛立ちがあったんだけど、今回は、「あいつは何にこだわってるんだ?」という理解不能的な(?)戸惑いって言うか……そういうのを感じました。
だから、走り去るシモンを一瞬追おうとして、躊躇って、歩いてきた国王達に気付いて慌てて隠れて……っていう、ジャック(れいこちゃん)の一連の流れが、本当に良くて。
その後の、立ち聞きした所のリアクションも、なんだこの、芝居力わっ?!って仰け反る位、ジャックの心情が伝わって来ました。
前回も良かったんだけど、今回のがより良くわかる感じになってて……。
上着脱ぎ捨てるのがなくなったのは、残念ですけど(笑)
ジャックという人は、元々……もちろん平民身分相応に貴族は嫌いで、恨みもあるんだけど……アデマール・くらげ(海乃美月)程には思ってない感じ。
誰かに復讐してやろうとかまで思ってなくて、「バカな貴族から、上手いこと金を騙し取ってやる」的な軽い(?)理由で貴族社会に潜り込んで。そんな軽い気持ちだったから、貴族たちの「個」を、シモンやアデマールの様に感じる事なく、貴族たちの驕った言動に憤ったんだな。
だから、そこから動こうとしなかったシモンに……貴族側に立とうとするシモンに、怒りと悲しみをぶつけたんだと。
ケンカ別れの場面で、「貴族側に立つのかっ!」というセリフが増えていたと思うのだけど、すごく憤ってたと感じました。
前回より、より強く自分はこちら(貴族)側の人間ではないという感情が出ていたと思います。
革命に身を投じて、ロベスピエールの下で公安委員として活躍する程になる、その理由がくっきり見えた気がしました。
あの話を立ち聞きし(てしまっ)た事で、ジャックの中の「人間としての矜持」が……眠っていた正義感と共に目覚めたというか……(笑)
バスティーユの場面の、あの必死な戦い方(ダンス)やっぱりとっても良かった!ジャックとしても、月城かなととしても、本当に必死で
(笑)

今回、たまたまいい位置に座らせて頂いて、銃を構えた振りの時まるで狙われている様に感じたんですけど(笑)本当に久しぶりに腰砕けになりそうでした。
オペラ越しに見ただけなのに(笑)
すごい成長するキャラだと思いました。
や、初見でもそれはもちろん思いましたけど、なんというか……もっとくっきり、もっと明確に、受け取れたと。
まぁ、だからこそ、オチがたまらなく腹立つんですけど。
それは一寸置いておいて……。
アデマール絡みでも、変更点はありましたね。
私も、もしかしたら、れいこちゃん観るので必死過ぎて、最初からそうだったかもなんですけど、鈴蘭の精を踊り終えて、アントワネットとサン・ジェルマンのやり取りを聞いている間、平伏している顔をチラチラ上げて、「?なんだろう?」的に様子を見ようとする動きが増えていた様な気がしまして。
「あー、結構初期段階でアデマールにはバレてたのね。」って思いました(笑)
ので、何となくですけど偶然、国王とプロバンス伯の話を聞いてしまった後、ジャックとばったり会った時の「ジャック?!」という一言が、前回は「なんであなたが王宮に?!」と感じたんですけど、今回は「あなたも今の話聞いたのね」的なニュアンスを感じました。
ま、ジャック的には、どっちにしても「逃げないと!」って感じですけど(笑)
後、アントワネットとのくんだりが少し変わっていた気が……。
お互いの気持ちが良く伝わるようになったと思います。
それにしても、ベルサイユ宮のセキュリティの甘さよ。
オスカル近衛隊は見回ってないんかいっ!
立ち聞きも、王妃の部屋への刃物持ち込みとか……(笑)
ラストは、変更ほぼ無くて残念無念(笑)
くどいけど、やっぱりラストの尻切れトンボっぷりに口惜しい気持ちが溢れるんだけど。
三人の芝居は、ものすごく良かった!
シモンは死ぬ気だし、アデマールも付いていく気があったし、ジャックもシモンを断頭台に送ったら生きていないかもって位必死に見えたし。
なのに……。
三人で和解して「見ろ、もうすぐ夜明けだ」とか呑気に言ってるのが……。
今のいままで決死の覚悟やったんちゃうん?って、生き延びるって決めたんなら、今すぐ今後の事考えなよ
と、見る度に突っ込みたくなる(笑)

原田(諒)先生がこの作品に込めたテーマは分かるんですよ?
でも、正直な話「青い鳥」系のオチ(本当に大切なものは身近にあるよ)って、よっぽど面白くないと辛いのよねぇ。
ま、使い古されたテーマだし、「だから?」的な印象もあるし(笑)
てか、その(一寸地味な)テーマの割には盛りすぎたというか、風呂敷広げ過ぎたというか……。無理から落として失敗したと言うか……。
まるで、突然連載打ち切り決まったマンガの最終回みたいなんだもの。
本当に……せめて、後5分あったら……オチ作れたと思うんですけどね。
「身近にある大切なもの」をシモンが知って、幼なじみのジャックとアデマールの三人でまた、生きていくというオチに持っていくなら、やっぱり今までのアレコレを片付けないと。もしくは、終わらせないと。
「サン・ジェルマン」は消えないといけない。
ロベスピエールたち革命派に「死んだ」と思わせないといけない。
シモンが「サン・ジェルマン」でないと思わせないといけない。
こうなったら、もぉ、ジャックの仕事ですから。
「後は俺に任せろ」的な……もぉ、ベタでいいから、なにかそんなセリフなりアクションなりが一つでもあれば……。
悔しい……本当に……。
原田先生、本当に……残念でなりませんよー。
そうだ。
フィナーレの所で、れいこちゃん……燕尾の前身頃をパッと掴むところ……三回見て二回失敗してました(笑)色々アララな所が可愛かったです(笑)
何れにしても、本日大千秋楽です。
演者たちは本当に、美しく、儚く、切ない世界を表現しています。
最後まで怪我も心残りもないように頑張って欲しいと思います。