・・・本当にチケ難だった雪組バウ「銀二貫」
頼れるコネクション最大限に駆使して(大げさ)なんとか2回・・・観られないものかと画策しておりましたところ、ギリギリで「ご用意出来ました~」と、神なご連絡を頂いて、二回目、観てきました~。
予想通り、今日のがむっちゃ良かった~!!I
あ、初日のが悪かったっていってんじゃないですよ。「深化した」って事です。
・・・今日は、幕開けすぐ辺りは何故かみんなカミカミだったけど、芝居すべてが深く、良くなっていた。
それこそ、呼吸とか足運びとか目線とか・・・そんなものすべて。
今回は、結構前のお席頂いたので、キャストの生声も届いてきたし、こぼれ落ちる涙もオペラなしで見えた。
ので、本当に世界に入ることが出来ました。
本当に・・・れいこちゃんのあの吸い込まれそうな美しい瞳にくらくらしつつ、一生懸命明るく(ここ、大事)生きている人たちに、なんだか涙腺刺激されましたわ。
みんなもちろんすごくて、ホント大好きなんだけど、下級生の子達のがんばりも、すごいなと。
NOW ON見たときに、寒天場の職人役が下級生ばっかりで、自主練で泣きながらがんばったとかいっていたので、気にして見てみたら、本当に下級生の子(最下から5人)ばっかりで。そう考えると、本当にがんばったなぁと・・・。
けっこう下級生だと思っていたれいこちゃんが、大人に見えたよ(笑)
れいこちゃん。
初日のにも書いたけど、本当に美しすぎてヤバかったです。
まぶしいほどにきらきらした瞳で、もしかしたら目が合ったかも・・・と思う距離だったんですけど、恥ずかしくてそらしてしまいました(ははは・・・)。
素直で、でもある意味頑固で、無口で実直で、一生懸命で、優しくて。
そんな松吉を体当たりで演じていました。代表作っていっていいんじゃない?
くらっちは。とにかく可愛かった。一生懸命で。途中、セリフで話が流れるところがあったんだけど、ちゃんと聞かせて納得させるしゃべりだったと思います。合いの手(爆)のじゅんこさんにも助けられていたかもだけど。
琥珀寒のくんだりが、本当に可愛くて、「ああ、松吉ったらここできキュンとなったな」って思った。
綿帽子がお似合いで・・・。
本当は、今回カットされていたお広さん死ぬ前の、松吉とのエピソード入れて欲しかったなぁと思ったんだけど。そしたら、もっとキュンとしたろーなって(笑)
じゅんこさん。
最初のいけずな番頭はんのところも、「ただ単のイケずじゃなくて、理由がある」と分かっているから、もぅ、切ない。
言われてる松吉は、さすがに辛そうなんだけど、言ってる本人も辛そうでねー。理不尽と分かっていながら言わずにはおられないって感じなんだろうな。
でも…だからか、後半の可愛がりっぷりったら父通り過ぎて、じーちゃん級だものね。
火事の後行方不明だった真帆が訪ねてきたとき、「本当に生きていてくれて良かった」みたいなこと言って頭を下げる姿に、泣けてしまった。
辛かったんだろうなぁって。んで、実は、松吉の気持ちを番頭さんが一番分かる人なんだろうなとか・・・。
ほんと、作品の喜怒哀楽ほば担当してはったじゅんこさん。すばらしかったです。
みつる。
還暦前ってとこから22年スタートするって、また、無茶を・・・って格好いいおじいちゃんでしたけど。うーん、現代のそれくらいの男性って感じかな(笑)いい感じで格好よかったからI
商人としてポリシーを持って、正直な仕事をしている人で、井川屋の主であり、みんなのお父さんみたいな(笑)それも、小言がうるさいお母さんに反して優しいパパって感じで。
・・・みつるがこんなお役演るなんてねー。しみじみするわ。
じゅんこさんとの掛け合い、本当に良かった。あ、船場言葉、ものすごくがんばってはりましたなぁ。違和感・・・少~しあったけど、全然関東の人には思わなかったよ。
にわにわ。
なんてあったかい芝居しはるんでしょうねぇ。
琥珀寒のくんだりは、原作でも一寸うるっと来たんだけど、かなりやばかったですわ。
すごく短い場面で、色々入れ込まなきゃならなくて、大変だったと思うけど、真帆の大切なお父ちゃんで、松吉の尊敬する人として、立っていたと思う。
原作のあのひとくんだりは、さすがにすっぱりカットされて、真帆に紹介されて松吉と出会う事になっていたので、あれだけ信用されるのに松吉ったら、どんだけ子守したの?って思ったけど(笑)
「約束」のコーラス、良かったです。場面自体は、アレなんだけどね。
がおりは。
父・・・。格好良すぎで、たまりません。がおりの殺陣大好き。仕込みの編み笠も、上手いこといっていて、なによりです(笑)
半兵衛さんは、正直、(私の中の)原作のイメージと一寸違っていたのだけど、「曲がったことは嫌い」って感じが出てて、好きです。ややこしい事情のある「武士の子」の鶴之輔(松吉)の面倒を、嫌がらずにちゃんと見ていたんだろうなと。で、それは、鶴之輔に限らずみんなに対してもそんな風で。だから、あれだけの男達が付いてきたんだろうなと。
真面目で親孝行で、面倒見がいいお兄さんでした。
そういえば、この役(松吉が「故郷」と思う寒天場の主)が、父役のがおりってのが、演出の妙だよね。
くっそー、やられちまったよ、谷センセ(爆)
ひなは、お初が秀逸だったんだけど、お広さんも、人の親として来るモノがありましたわ。短い出番なんだけどね。
そういえば、お広さんは、臨終間際なのになんで髪結ってて、簪までしてなおかつ帯まで結んで(それもお太鼓)、床に入っていたんだろう・・・。
加藤先生(お衣装)、短い場面だからあえて無視したのかな。
でも、せめて帯くらいは解いてて欲しかったなぁ。
あすくんは、ほんと、好き。
こんなお子欲しい(爆)明るくてくるくるしてて、はしっこくて。
意外に男気あるところもたまりません。
原作では、山城屋のご寮さんの役だった「松吉を焚き付ける」役をして、大いに親友度を上げていたのも、良かったわ。
はぁ、返す返すも、ラストシーンで子供抱いてて欲しかった・・・(爆)
レオくん。
この人も、芸達者だなっていつも思う。おいしいお役をきっちり演ってくれる感じですね。三十石船の船頭さんって、くらわんかの・・・アレなわけですね。
あいみちゃんは、もう。
こういう個性派女役って、ほんと重要だと思うわ。結構可愛い(笑)
お歌もすんごい上手くて・・・。曾根崎心中の太夫は、ほんと良かった。
真地くん。手代のお役で、なんと丁稚役の子達より下級生という・・・(笑)さすがの雪組生と言うべきか、96期の男役なのに、すでに着流し姿がさまになっているという・・・。二幕最初のナンバーで踊っているとき、なんとなくだけど、そーちゃんのDNAを感じたよ。これからも、がんばって欲しいと思うわ。
ちるちるは・・・もぅ・・・。本当に可愛くて、本当にヤバい。多分、この役だけじゃないかな?オリジナルの役。二幕最初の「梅吉、うんてゆうて!」と言ってるときと、のれん越しに梅吉を見つめているとこがたまらなく可愛かったです。あっ、初っぱなの鶴之輔は、かっこ可愛かったです。ちいちゃくて(爆)
あんこのおたきさんは、絶妙なタイミングで笑いを誘うセリフが本当にいい。松吉を口説くつもりか、「あと2つ若ければ、押しかけ女房になったのに」とかいうとこ、本当は一体いくつ上なんだ?と突っ込みたくなるね。
あちこちで目についた、叶くん。建部さん。あそこで受け取った銀二貫の行方がカットされているので、「お金に目がくらみ、仇討ち止めちゃった人」みたいになってますけど、本当は卑怯な人じゃないのよねー。町人で、火事の時「死にたいんか!」って、松吉を殴るのね。れいこちゃんに対して、腕力担当ですかね(爆)後、琥珀寒の偽物の話のところね。何役もあって、大変でしょうね。それぞれ本当に良かった。
なんか、突っ込みどころもあるんだけど、「良かった~」としか言いようがない。苦難に耐えたり、恋しい人に思いを伝えずずっと我慢したり、周りの人を思いやって恋をあきらめようとしたり。そんなんが琴線に触れるのよ。自分が日本人なんだって、改めてかみしめたわ。
はっと気付くと、今年ムラでの観劇これで収め・・・の予定。そして、今日は楽日。最後がこの作品でよかったなー。
あら、年明けも年末も雪組だわ。今、気付いたわ(笑)