今回の作品で、ソルーナさんがご卒業なんだよねぇ。

イメージとして、ブイエ将軍キャラだと思っていたのだけど、ルイ16世ののんびりっつーか、もっさりつーか、そんなところがよく出てて、さすがの専科さま、出番少なくてもインパクトありました。

ただ、やっぱり、「年の差夫婦」に見えたな。

アントワネットがフェルゼンに走ったのって、ルイの性格以前の問題だったんでは?とか思ってしまった(笑)



ゆーちゃんさんのメルシー伯は、ものすごく新鮮に感じた。

私の中では、やっぱりマヤさんなんだけども、あの恰幅の良いおじさんが、こまごまと孫みたいなアントワネットの世話をしていたのかと思うと、それそそれでツボだなぁと。

メルシー伯って、意外とおしいしんだよね。

フェルゼン邸に乗り込んでいって直談判したり、アントワネットが収監されてる牢獄に潜んでいって最期の別れもあるし。


しかし、今回の脚本ったら、「いったいどうしてこうなった?」ってくらい過去のつぎはぎで、ダイジェストとも言えないくらいになってしまってて、本当に不親切なものだから一体どれだけの(初見の)人が、メルシー伯とアントワネットの繋がりを理解できたのか不明だわ。

台詞では色々いっていたけどね。本人のいないとこでさぁ。

そういえば、台詞の量も、実は一番多いんじゃね?って位多かったね(笑)



チャルさんは、バージョンによってオスカルのお父さんになったり、その仲悪い同僚になったりとなかなかに忙しい。

星の外伝の時のお父さんが好きだったから、今回はアレだな。

優しいとこが全くなくって、残念だったわ。



そう。今回オスカル父出番無くて・・・。

替わりに母が色々しゃべってる。


・・・や、いいんだけどね。や、よくないけど。

「今回このキャラいないから、こいつにしゃべらせよう」って脚本の書き方、やめた方が良いと思うんだよな。

作品によって、ひどいのになったら、場面によって違うキャラ(性格)になってしまうことがあるし。

ただでさえ、植爺のはその確立高いし・・・。


唯一の救いは、組長が演じた母は、社会情勢とか軍隊の色々に明るくて、けっこう旦那と意見交換出来るんじゃねって、聡明・・・てか、やっぱし「この親にしてこの子(オスカル)あり」ってキャラに見えたので、よかったかな。


母がそんなだから、元々母ポジだった台詞はお姉様のオルタンスが担当。

・・・せしこ・・・。

ごめんなさい、全く気付かなかったよ。

フィナーレでせしこ見つけて「そういや、なんの役やってた?」って思って、パレードであのブルーの衣装で降りてきたの観て「あ、キレイなラインのドレスだなって思っていたやつだ。あ、ねーちゃん役やったんか」って、そこで初めて・・・(笑)

いやいやいやいや・・・。

娘役に転向したって聞いたときには、心底驚いて、濃ゆい系男役だったしそれが好きだったんで正直「なんでなー」って思ったモノですが・・・。

いやいやどうして・・・。

まったく娘役さまになっておりました。

がんばって雪組の「お姉さん担当」でいて欲しいと思います。


ロザリーのきゃびぃは、なんか、落ち着いてるなぁ。

昔からロザリーって、きゃぴってした娘役が演るイメージあったんで、なんだか新鮮だったわ。

けっこう現実的なロザリーって感じ(笑)

わたるのフェルゼンの時、牢獄の場面で出て行くアントワネットを思わず追いかけそうになったフェルゼンの足にしがみついて止めるとこで、細いけどそんなに小さくないウメちゃんがわたるに引きずられかけてたのをふっと思い出した。

そして、一瞬期待したけど、そーちゃんもきゃびぃも計算して芝居する人だから(私的印象)そんな事にはならなかった(笑)

一寸残念。


フェルゼン妹・ソフィアを夢華あみがやっていた。

この子は、96期最初のトップ(娘役)候補で色々あったけど、着実にステップアップしているよなぁ。

星の96期と比べたら、本当に上手いから認めざるを得ないのかしらって複雑。

品のあるいい演技をしていたと思ったよ。

ジェローデルと擦れ違うときの軽い会釈に、後の「ベルばら外伝・雪版」に繋がるモノを感じてしまった。

・・・気のせいかも知れないけど(笑)

ただ、お得意なはずのお歌が・・・エトワールの時、高音の伸びがいまいちだなぁと感じた。たまたまかなぁ?



キャスト以外で良かったところと言えば、プロローグの貴婦人達のお衣装。

いつもの輪っかドレスにリボンみたいなドレープが沢山付いていて、なんだかとてもキレイだった。

フォーメーションの動きも滑るように優雅で、「これぞタカラヅカ」的なお衣装だった。


後、お衣装繋がりでフェルゼンの軍服!

ごめん、そーちゃん。

宮廷服より何倍もこっちのがお似合いだと思ったよ。見慣れているからか(笑)

アントワネットじゃなくても見惚れるってね(笑)


あ、二幕最初の花祭りの場面のお衣装も新調なのかな?可愛かった。

バレエとかで出てきそう。


装置やセット、照明なんかはそんなに改良点がわからなかったのでアレなんだけど。ごめんなさい。


暗転多すぎ、カーテン多用しすぎの古くさい演出と、何度かなぐり(金づち)の音が聞こえたのが、一体いつの時代の芝居だよって切なくなった。

って、これは毎回書いているか。


お願いだから、こんなとこは踏襲しないでね。

変わらないでいいところと悪いところの見極めだけは、しっかりしてね。

100周年迎えた後も、この演出だとしたら相当ヤバイことになると思うよ。

ホント。


生徒のがんばりが素晴らしいだけに、切ないよ。