キャスト別感想・・・つづき。


あゆっち。

最近の浅い学年でトップになった娘役達には出せない、可愛気と色気のある、貫禄のトップ娘役。

そんな感じ。


小さい頃のおふくちゃんは、可愛かった。

「本当に文四朗さんが好きなのね」ってありあり(笑)


やまかがしに指を噛まれたのを文四朗に手当てして貰った場面の、可愛いこと!

好きな人の唇に触れられたという恥ずかしさより、蛇に噛まれたショックと痛みにすんすん泣いて、「心臓より上に上げるな」と言われたら、あわてて下ろす子供らしい所と、それでも文四朗さんの洗濯物は自分で洗いたいと、恋する女の子らしいだだをこねる所。


どこよりも、どきゅんポイントな訳で(笑)


あの姿見て「可愛い」と思わない男がいますか?いや、いるはずはない(二重否定・笑)!


そのまま時が流れたら、なんの問題もなく二人は結ばれただろうに。

先を知っているだけに、切ないわけですよ。


藩主の江戸屋敷に上がり、あろうことかお手が付いて子供を身ごもり、側室の一人として地位が上がったふく。


人に指図することが身に付いている、「藩主第一の側室おふくさま」になっている彼女。


初演のあやかちゃんも、落ち着いて上品で、ステキだった。

あゆっちも、すごく落ち着いていて、似合っていた。

自分より(多分)年かさの、男の人を呼び捨てに出来る位の地位まで上り詰めたおふく。

この間にどれだけ苦労したか・・・とか思ってしまう。

最初が子供っぽく、可愛ければ尚・・・ね。


でも、立場は変われど文四郎への思いはずっと残っていて、自分と、自分の子供のために命をかけて奔走してくれる彼に「どこか遠くに連れて行って」と頼んだときの切なさ!

言っても仕方ないと分かっていたのに、言ってしまった一言を優しく拒否られて、元の「側室おふくさま」になるあの流れも、良かった。


もう、可哀相で、可哀相で・・・(T_T)


更に時が流れて、藩主に先立たれ仏門に入る前に、文四朗に会いたいと手紙を出す。

今生に未練を残さないように・・・。


原作やドラマでは、二人はやっとここで結ばれるのだけど、宝塚版では、三三九度を模してお酒を飲む事で表現していた。


キレイすぎて、たまりませんでした。


ふくも、文四朗も、それぞれの上に流れた時間の不思議さを思っている。


子供の頃の願いが叶わなかった事が切ない。


その気持ちを、お互いを抱き締める事で思い切るあの姿がたまりません。


たったあれだけのことで、ふくは、文四朗に愛されたと未練なく仏門に入るんだろうなぁ。


あゆっちの「おふくさま」は、とても芯の強い女性になっていたと思った。ま、原作通りってことやね。


そーちゃんとの並びもいいし、ま、あえて言うならもう少し顔が痩せたらいいと思うんだけどねぇ。



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