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in Codesign のブログ

日常のことや、思いついたことを書きます。
in Codesign(インコデザイン)という作家活動をしています。
夫と息子と犬とインコと暮らす、しあわせな暇人。

もう5年ほど前になりますが
とっても心が傷付いた出来事があって

それ以来、接点も無く、気まずいし、
ずっと会っていなかった私を傷つけた女性。

先日
ある通販会社のコールセンターに電話したときに
対応したのが彼女でした。
その会社にその方が勤めていることは知ってましたが、
今まで電話したときに当たったことは無かったし
辞めているかもしれなかったし
まさか、彼女に当たるとは・・・

「お電話ありがとうございます。××社〇〇でございます。」
名前を聞いた瞬間に心臓がばくばくして
どうしよう!? 動揺しました。

要件と一緒にこちらの氏名も聞かれ
動揺を隠して答えました。
すると

「川村さま、〇〇です。覚えていらっしゃいますか?」

懐かしむ口調で話しかけてくれました。

私「分かります。〇〇さん、大変ご無沙汰しています。」

「お変わりありませんか?息子さん、大きくなられたでしょうね」

私「色々変わりましたが、元気にしています。」

彼女は優しい言葉、優しい口調で
私に語りかけてくれて
私は少し口ごもりながらもひととおり会話をして

「お元気で」

で、電話が終わりました。


5年前
とても信頼関係があった母・娘の親子。
その娘さんは姉のように私を慕ってくれていて
そのお母さまも私を大事にしてくれました。

出産後、ふたりに息子を見せに行ったとき
その娘さんが自傷行為をした傷に気付いて
私は「この傷どうしたの?絶対にダメだよ」
なんとか力になりたいし
心配して出た言葉だったのです。
それでも終始和やかな雰囲気で
また遊びに来てね、なんて別れました。


家に帰ってからそのお母さまから
メールが届いていて
「自傷行為のことは、娘もやっと落ち着いたころなので触れてほしくなかった。
見て見ぬフリをする方がいいこともある。
これからあなたも子育てをしていく中で
子どもは思い通りにならないと知って欲しい」

そんな内容の長いメールでして
私の言動を非難された思いでした。


私は娘さんを本心から心配して出た言葉だったし、
社会に出れば誰かは触れることでもあるし、
母親ではないからこそ言える言葉だってあるじゃないか、とか
頭の中でぐるぐる言い訳の理屈をこねて。



それから5年ほど
連絡も絶っていたのです。




コールセンターの電話のあと
私だけがトラウマで
彼女はただの懐かしさだけだったことが

あのメールは
私を批判したわけではなくて
年配者から若者に向けてのアドバイスのつもりで
送ってきたことだったのかもしれないと

批判された悲しかったというのは
私が勝手に傷ついただけだったのかも。
正義感が自分を傷つけてたのかも。


その出来事の捉え方が変わりました。



善意で動いても相手を傷付けてしまうこともある
私もあの出来事で
その娘さんとお母さまを傷つけてしまったのかもしれない。



こころのひっかかりが融けた。
そんなひとつの物語でした。