可愛い可愛い子鹿ちゃん。


丸くてぱっちりしたおめめに涙を溜めて、こわい、こわいと呟くばかり。


何が怖いの?言ってごらんよ。


え?私が怖いの?


え?あそこにいるおじさんが怖いの???


えー???あの赤ちゃんも怖いの???


幸せそうな笑顔が怖い。。。あー、そうなの。。。


でもね、子鹿ちゃん。

私は貴女が一番怖い。

あなたが手に持ってるものなんだかわかる?

それの名前は《ピストル》っていうのよ!!!!!



子鹿の側にはもう一回り小さい子鹿。


両方を手に握りしめたまま、あの子鹿は何処に行くの?

片方を手放せば良いだけなのに。



でも子鹿は、《護身用》を手放さない。


因みに私は何発かくらいましたわ。



え?平気かって?





大丈夫。銀の弾ではなかったの。