かつて友人と思っていた、
心の柔らかい人達が、
ゆっくりゆっくり、 餓鬼の道へと歩いて逝く。
私は何時もそれを止めたくて、
そっちじゃないよと言うんだけれど、
彼らは言うの。
寄るな、触るな、哀れむな、その目で見るな。
そして彼女も私の手を押さえる。
あの人達は、まだ早い。まだ分からない。
私達がどんなに手を差し伸べたって、
噛み付かれて、
私達が傷つく。
あんたちゃんと自分の身体を見なさい。
傷だらけだしボロボロよ?
≪幸福の王子≫になってはいけない。
まだやりたい事、沢山あるでしょ???
そう言われたから手を引っ込めた。
私は後何回、あの化け物と出会い、
見送るという作業をするのだろう。
彼らのいく道が暗すぎて、私には先が見えないけれど、
もし彼らが≪分かる≫様になったら、
私よりこの世が光り輝くんじゃないかな?
そうであって欲しいな。