いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

 

インパルス@テクニカルファクトリーブログです。

 

今回のテーマは、アメブロで1位を獲得したエンジンの話です。

 

前回、ヤフーにも取り上げられたブログはこちら
4AGエンジンのバランスの取り方を考える「インパルス流」

 

4AGを「測って、見える化する」

 

弊社が専門とするトヨタ 4AGエンジン
これを技術者・開発者レベルの測定で解析し、

  • エンジンの「なぜ?」

  • エンジンの「なに?」

視覚化しながら、
インパルス流のエンジン製作を行っています。

 

4AGエンジンのシリンダーブロック3Dスキャン

 

まずはおさらいから

 

4AGエンジンのコネクティングロッド3Dスキャン解析

 

エンジンを構成する部品や本体は、

  • 形状が微妙に違う

  • 重量にばらつきがある

  • 加工精度が安定していない

という状態で存在しています。

そこでエンジンを組む際に、

  • 重量合わせ

  • 寸法の追い込み

といった後加工を行い、
当時の「もの」を、いかに機能させるかが重要でした。

40年前のエンジンは、
人の手が入ることで良くできる余地が多くありました。

 

人の手ではどうにもならない領域

 

しかし、どうしても手を入れられない部分があります。

それが、
その「モノ」自体が持っている精度です。

 

例えばピストン、

 

4AGエンジンのピストン3Dスキャン

 

ピストンを3Dスキャンし、複数個を比較すると、
それぞれ微妙に形状が異なっていることが分かります。

 

3Dスキャンされたピストンの画像

この違いが、

  • 圧縮比

  • アンチノック性

  • 出力特性

に、気筒ごとの差として現れてきます。

 

シリンダーブロックも同じです

4AGエンジンのシリンダーブロック加工

 

従来は、

  • シリンダー径

  • 真円度

  • 楕円度

を1気筒ずつ測定し、加工・組み直すのが一般的でした。

しかしインパルスでは、

  • 非接触3Dスキャン

  • 接触式3D測定機

  • マシニングセンターでの機上測定

といった複数の高精度測定を組み合わせ、
部品精度そのものと、測定の揺らぎをデータ化してきました。

 

そこで見えてきたのが、
気筒間ピッチのズレです。

 

4気筒それぞれが、
設計位置からわずかにズレて存在しているのです。

 

シリンダーヘッドでも同じ現象が

4AGエンジン シリンダーヘッド 3Dスキャン

 

シリンダー軸がズレれば、
当然ながら圧縮のバラつきが発生します。

 

4AGエンジン シリンダーブロック ボーリング加工

 

ここで、
一般的な内燃機加工とは異なる
インパルスならではの手法を取ります。

マシニングセンターによるボーリング加工

気筒間のズレを補正しながら、
マシニングセンターでボーリング加工を行います。

弊社が保有するマシニングセンターの一台は、
古い機種ながら、

  • テーブル剛性

  • 主軸剛性

が非常に高く、スケールフィードバックもあり、
ボーリング精度は±2〜3μm

 

これが4気筒すべてで揃うエンジンは、
まさに理想的です。

 

一般的なフライス型や専用機は、
機械サイズや剛性の関係で、
ここまでの精度は出しにくいのが現実です。

 

精度が変わると、次工程の概念も変わる

 

ボーリング精度が高くなると、
次の工程であるホーニングの考え方も変わります。

 

近年主流のプラトーホーニングも、
その意味合いが少し違って見えてきます。

 

※加工に詳しい方へのワンポイント
ワーク剛性 × 機械剛性(ホルダー・刃物含む)
この両立で、達成できる加工精度は大きく変わります。

 

では、実際に組んだエンジンは?

AE86 4AG16V用鍛造ピストン

 

今回は
4AG 16V 初期型をオーバーホール。

 

ピストンは純正がすでに生産終了、
かつ精度面に課題があるため、社外ピストンを使用しました。

3D計測により、

  • 加工精度

  • 形状精度

を確認し、
エンジンに合わせてマシニング加工を行い、圧縮を調整。

 

ボアアップは最小限に抑え、
デッキ面研磨が深かったため、
ヘッドは原則無加工で再使用(バリ取りのみ)としています。

 

バルブは純正サイズ新品を使用し、
自社専用シートカッターでシート修正・仕上げ。

 

4AGエンジンのカムシャフトとバルブ部分

組み上がり、そして試走へ

 

完成後、点検と調整を行いながら試走します。

そこで感じた、明らかな違い

それは、
エンジンの軽さでした。

 

足し算をしていないのに、ここまで変わる

  • 純正ECU

  • TVIS

  • エキマニ

  • 触媒

  • エアクリーナー

すべて純正のまま

いわゆる「足し算」は一切していません。

にもかかわらず、
ノーマル4AGでは味わったことのない
エンジン単体の軽快さがあります。

これは、
引き算を限りなくゼロに近づけた結果です。

 

見えない精度が、走りを変える

 

目には見えない「モノの精度」を、
設計値に近づける。

 

それだけで、
エンジンはここまで変わります。

 

組んでいる段階から感じていましたが、
乗って確信しました

 

ノーマルの良さを引き出すということ

私はドライバーとして、
そしてエンジニアとして、
数多くの4AGに乗ってきました。

 

本当にバランスの取れた4AGに出会えるのは、
実はごくわずかです。

 

プライベーターが触れるエンジンだからこそ、
ノーマルの良さを引き出せていない個体も多い。

それが、正直な実感です。

 

足し算より、まず引き算

4AGエンジンブロックの精密加工

 

メーカーが作った素材の本当の良さを、
最大限に引き出す。

 

GR4AG 16V small port エンジンヘッド

 

それがインパルスの考えるエンジン作りです。

 

足し算よりも、
まずは引き算をなくす。

 

基礎性能100点を目指すことこそ、技術革新。

 

そう信じています。

 

『インパルス流』

 

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