10月5日に名優と言われた緒形拳さんが亡くなられた。
その緒形さんが生前NHKの番組で、ご自身が目指す演技についてのインタビューに
「魂を吹き込むだけ。それだけで演技をしない。あいつ演技ヘタだなぁ~~と言われるのを目指している。」と答えられていた。
(正確には覚えていないが、こういったニュアンスだったと思う)
緒形さんは、朴訥とした演技で知られる笠智衆さんを尊敬されていたとのこと。なるほど、緒形さんの晩年の演技はとても静かだった。
番組の中で、何度も「魂がある、魂を吹き込む」という言葉があったように記憶している。「そして、演技をしない。あいつ演技ヘタだなぁ~~と言われたい。」
同じようなニュアンスのことを、画家のピカソが残している。
晩年、「私は子どもが絵を描くように描くのを目指している。」
幼少の頃から優れたデッサン力を持っていたピカソ。晩年は自由奔放な作風が多かった。自分自身の作風を何度も何度も壊し続けた画家は「子どものように描く」ことを目指していた、、、。
最初にこの言葉を知ったとき、正直何のことやら分からなかった。
もしやこの言葉は、「うまく描こう、上手に描こう」という思いを捨てることなのではと、緒形拳さんの言葉を聴いて思った。
「うまくやろう、上手にやろう」。
これが出てきた時のおまじないをつくろう。
「・・・・・」。
何でおまじないをつくるだけで、「気のきいたのをつくろう」としているんだッ!
私は。
さしあたって「おまじない、おまじない」にする。