11月の日


明確な時間、場所は

もうはっきりとは覚えていない。


私はその日から日記を取ることにした。

予兆はなかった。

ただ、その当時から抱いていた悲しさであったり嬉しさであったりと、なにか具現化したかった。


なんと言うものでもない。

ただあることを私は書き始めた。


ある日は1人で買い物に行ったこと、

ある日は君が家に来たこと。

別に変わったところは特になかった。


「11月15日、

 本日は"君"が来た、私自身に対する思いが変わらないように日々努力を重ねたい、まずは…」


「11月16日、

 今日はW先輩とバンドの練習をした!

 ご飯も行って大満足。そういえば、あの日の弾き方はちょっと違ってて…」


不思議なほどに、

人生を楽しんでいるようだった。


進みゆくこの日記が物語る私の中の君への思いはより重く、不確かなものへと変わり始める。